2017年01月17日

川村雄介というノーベル賞至上主義のバカ

ツッコミどころ満載なので、ブログで紹介。

引用元:30年後もノーベル賞大国であるために、禁断の劇薬「国立大学を半数に」
http://forbesjapan.com/articles/detail/14834

大学法人化の後は、母校から毎月のように「寄付寄こせ」封書が届く。私とてささやかな協力くらいおしまない。だが、昨今のやり方は度が過ぎていないか。

バカじゃねぇの?ささやかじゃ足りないんだよ。東大出て、ワシントンで暮らしたことがあってこれかよ。スミソニアンは寄付金だけで運営されているんだぜ?

なまじ国立大学の現場を経験しただけに、余計腹立たしく感じるのである。

典型的老害。時代は変わってるんだよ。

絶対矛盾にぶつかっているのだ。

絶対矛盾でもなんでもない。景気が回復すれば税収も増える。お金は天から降ってくるもの、という感覚で、前提が変わりうることが認識できていない。国の税収が増えるように努力せず、自分たちの食い扶持のことばかり気にしているから、いつまで経っても変わらない。韓国の慰安婦像問題で「日本と喧嘩して、長期的にみて意味があるのか」と嘆いている日本人が多いけれど(これは僕もだけど)、近視眼的なことについては日本と韓国は大差ない。

国立大学を半数にまで減らすのだ。

ばーーーーか。地方の裕福でない学生の勉強の機会が失われるだろ。まずは私大への援助を減らせよ。それでも国立大学を減らしたいなら、東工大とか一橋とかお茶大とか、都内にゴロゴロある国立大学を東大に統合してしまえ。「裕福ではないから」という理由で志のある学生の勉強機会を失うことは避けよう、勉強の機会は極力平等に与えよう、というのは福沢諭吉の「学問のすすめ」以降の、日本人のコンセンサスだろ。ノーベル賞なんか、海外で研究を続けて取れば良いんだよ。別に、日本で研究する必要はない。  
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2017年01月16日

「緩やかなインフレ」だけが目指すべき理想社会ではない

日本社会と米国社会の違いを簡単に書くと、

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米国
労働者の最低賃金を上げる>人件費が高騰する>ものの値段がアップする、特に、人のサービスが必要なものの価格がアップする

無駄な労働にお金を払うことができないので、24時間営業はほとんどない。飲食店は大抵高額で、外食一食あたり2000円程度。一番安いのは工業製品で、冷凍ピザは一枚100円程度なんていうのもある。一つ買うと二つ目は半額とか、5円とか、乱暴な商売が散見され、大量生産大量消費社会である。貧乏人はジャンクフードなどの不健康な食品に向かい、富裕層は有機食品が大好き。有機といっても低カロリーではなく、動物に偏った食事なので、みんな不健康。

日本
労働者の最低賃金が安い>人件費が低廉>ものの価格が安い

人件費が安いので、24時間営業のコンビニや牛丼屋などが成立する。外食は安く、特にアルバイトでまわせる店は安い。野菜などの生鮮食品の価格は比較的安定している。ネット情報を駆使すると生活コストはさらに切り詰めることが可能で、節約が美徳という雰囲気がある。
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といった感じになる。一般人の生活としてどちらが良いか、というのは正直難しい問題で、どちらもバランスが取れている。ただ、日本のスタイルはいわゆるデフレ体質で、常識的な価値観からは、望ましいとは言えない。税収が少なくなるので、公共投資には限界が出てくるし、どんどん新製品を買って、贅沢な暮らしをするというわけにもいかない。とはいえ、じゃぁ、今よりも高細密な描写力があるテレビが欲しいか、今よりもスピードが出る車が欲しいか、となると、これまた疑問だ。僕たちは、結構満足度の高い暮らしをしている。

ここで考える必要があるのは、「緩やかなインフレが望ましい」という価値観が今後も正しいままなのかということである。

今の日本社会の最大の問題点は、経済停滞、特に製造業の凋落である。カネボウなどの繊維産業はすでに崩壊したが、NEC、東芝、松下といったかつての巨人たちはほとんど見る影もなく、ソニーはフェリカで地味に活躍しているものの、本来のユニークさがほとんど感じられない。シャープに至っては事実上倒産している。製薬企業各社も自前での新薬開発はほぼ絶望的だし、自動車産業だけがなんとか持ちこたえている感じだろうか。しかし、自動車も、三菱自動車みたいに退場に追い込まれた会社は存在する。

こうした製造業の衰退の主原因は労働力の流動化に失敗したことに他ならず、シルバー民主主義に突入した日本では改善も難しい。企業はお荷物となった中高年を定年まで雇い続けるしかなく、それらはがん細胞のように企業の資本を食いつぶし、企業を、ひいては日本全体を弱体化させていく。

現状では、日本の市場を飛躍的に拡大することも、製造業の勢いを取り戻すことも、絶望的だ。

とすれば、「デフレで何が悪い」と開き直ることも選択肢のひとつになってくるだろう。日本が突然死するわけでもないので、緩やかな衰退の中でのんびり暮らすのである。自分の才能に自信がある人は、活躍の場を海外に求めれば良い。もう随分前から海外への頭脳の流出について警鐘を鳴らす人は存在するけれど、海外の方が活躍できるんだから仕方がない。イチローにしても、錦織にしても、本田にしても、YOSHIKIにしても、宇多田ヒカルにしても、海外に出て活躍している人はたくさんいる。

それは、スポーツ選手や芸能人に限らず、例えば研究者でも同じである。そして、それはもちろん悪いことではない。日本の研究費が増える可能性は非常に低いし、仮に増えるとすれば、その前提条件は景気の回復であり、少子化に歯止めがかかることであり、労働力の流動化であり、同一労働同一賃金の実現である。これが一朝一夕でないことは明白で、実現可能性と考えてもかなり低い。国内でくすぶっているのは時間の無駄なのだ。

僕は、かれこれ20年ぐらい時間を無駄にした。そして得た結論は、少なくとも自由主義経済の中においては、日本はもうダメだ、ということである。

研究職だけでなく、あらゆるビジネス人材は、海外に活躍の場を求めるべきだろう。海外には、日本にはなくなりつつあり、そして回復が絶望的とも言える「マーケット」が存在する。宇多田ヒカルの新曲が海外のチャートで上位にランキングされたことは、象徴的である。海外進出の足がかりとして日本で頑張るのはもちろん構わないが、企業人として成果を出したいなら、いつまでも日本で活動していることは、単に時間の無駄である。

労働時間は一日4時間、週休4日、あとは機械にお任せ、裁判も、病気の診断も、会計も、行政も、公式が決まっているものや蓄積された過去のデータから判断するようなことは全部AIにお任せ、人間はのんびり芸術や音楽やスポーツを楽しむ、何か野望があって挑戦したい人は海外に活躍の場を求める、という社会も悪くはないはずだ。技術開発の目指すところは快適で豊かな暮らしのはずで、僕の価値観では、先端技術のおかげで労働時間が減ったので、その分新しい仕事をやる、というのは快適でも、豊かでもない。日本人はそろそろ毎週40時間働くべき、みたいな勤勉な価値観から脱出した方が良い。

日本の最大の魅力は、治安の良さである。これは世界に誇ることのできる価値なので、それだけ失わなければ、あとは何でも良いんじゃないだろうか。安倍晋三と、その手先の日銀は無理やりインフレ誘導をしたいようだが、いくらやっても砂漠に水をまくようなものだ。その結果、日銀は多くの上場会社の大株主になってしまった。この国は、もう「緩やかなインフレ」に戻る機会を逸したのだろう。  
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2017年01月15日

Gaithersburgあたりのビアレストラン(後日、調査して変更)

Shady Groveの先の、Gaithersburgあたりにあるビアレストランに行ってきた。知人の車で行ったので、名称とか、調査中。






















最近はあまりお酒を飲まないので、食べる量も減ってきた感じ。料理の味はまぁまぁ。ビールは色々揃っていた。  

2017年01月14日

大阪市のプログラミング教育事業は受注者に注目すべき

大阪市が無償でプログラミング教育を受注する業者を募集していて話題になっていた。

概略はこちら参照
大炎上した大阪市の募集要項 「タダでプログラミング教育を」
http://www.j-cast.com/2017/01/13288028.html
簡単に言えば、「奥さん、大阪市が小学生にプログラミングを教えてくれる業者を募集しているらしいわよ。それで、報酬はゼロなんですって。タダ働きしろってことらしいざます」ということ。

それで、元の募集要項はこちら。

平成29年度小学校段階からのプログラミング教育の推進に当たり協力事業者を募集します。
http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000386948.html

僕は経産省時代、この手の発注業務を担当していたので、まず、本省ではどういう作業の流れになっているのかを紹介する。

財務省以外の中央官庁の多くは、財務省に「今年はこれだけの事業をやりたいから、お金をくれ」と予算請求する。この予算要求の前に、役人たちは今年はどんな要求を出そうか、と相談する。その際、主に立案に当たるのが課長補佐である。課長補佐は係長や係員などと勉強会を開きつつ、あちこちにヒアリングに出かけてネタを探す。この時、ネタ元として良くあるのが事業者からの要請である。要請の場面は、各種委員会だったり、講演のあとの懇親会だったり、賀詞交換会だったり、役所に直接陳情にくる場合もあって、色々である。「元木さん、今はこんな事業が必要なんですよ」と教えてくれる。もちろん、その背後には「予算が取れたら、うちの会社をよろしく」という腹づもりがある。

さて、課長補佐はこうしてネタ探しをして、その中の有望そうな事業について部内で会議をやって、課としてどの企画で予算請求するかを詰める。

今は国家予算そのものが厳しいので、こうした企画を全部そのまま財務省に持ち込むことはできない。課内で調整した後、局内で調整し、場合によっては他の局や課の企画と合流して申請することもある。財務省からノーと言われたらそれまでだし、途中で役所としての上限額が決められるので、その数字に合わせて省内調整も必要になる。省内での根回しも重要だし、特に実現性が十分なのかについては検討が必要だ。

一番困るのは、予算を取って、応募を開始してみたら誰も応募してくれなかった、という事態である。なので、民間事業者へのヒアリングの際には「事業を企画したらこいつは応募してくれるかな?」という情報も合わせて収集する。委託金業務にしても、補助金業務にしても、常識的に言えば役所が金を出すし、そもそものネタ元はヒアリング先なので、よっぽど酷い条件でない限り応募はあるのだが、その辺は役人なので抜かりなく準備していく。

さて、無事予算を獲得できたら、いよいよ事業を開始するわけだが、その最初の一歩が「募集」である。ということで、この大阪市の募集要項を見てみよう。僕が書いた事例はあくまでも経済産業省製造産業局の一例だが、地方自治体でもそう大きく変わることはないだろう。

パッと見て違和感を持つのが「無償で実施できる民間事業者」という記述である。違和感というか、癒着の香りしか感じられない。その違和感の原因は、この事業を担当した時の受注業者のメリットが全く見えてこないところにある。企画立案から学校との調整まで含め、必要な費用は全部業者負担となると、事業者はどこで稼ぐのだろう。しかし、役所が考える事業なので、応募がないという事態は考え難い。どこかの業者が、何らかの事情から「ただでもやりたい」と大阪市に入れ知恵したぐらいしか、説明がつかない。

記事によれば、大阪市の担当者は取材に対して「特定の業者との結びつきをなくし、公平性を担保するためにも『無償』という形をとった」と答えたようだが、これが事実とは到底考えられない。逆に、特定の業者との強い癒着があるからこそ、今回のような募集になったと考えるのが自然だ。

だいたい、本当にただでできるなら、大阪市の事業として実施する必要性はなく、事業者は勝手に、ただで事業を展開すれば良いのである。「ただでプログラミングを教えますよ」と。いまどき、そんなことがあるわけがない。

では、事業者の「隠されたメリット」とは何だろう?募集要項の協定書をざっと見て気がついたのは、著作権についての取り決めがないことである。特許についてはその扱いについて記載されているが、著作権については記載がない。ということは、小学校の教員や有識者と共同で作り上げた小学生向けのテキストは、すべて事業者のものとなる可能性が高い。そして、この事業は単年度事業である。したがって、事業終了後、一定の成果物(著作物)が出きた場合には、事業者がその成果物を根拠に「良いテキストがあるので、次年度からはこの金額で」と請求してくる可能性がある。その金額が安いなら、「それはそれで良いんじゃないの?」と考える人もいるかもしれないのだが、無償の事業に応募させることによって担当事業者を実質的に絞り込んでおり、これは癒着だし、縁故資本主義である。著作権については単に書き洩らしかもしれず、断定はできないのだが、違うとしてもこれに類するメリットが何かあるのだろう。

なお、協定書では
特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許権等」という。)

と「特許権等」を定義しているのだが、そのすぐ後の18条2項で
特許権等の対象となるべき発明又は考案をした場合には

と、当事者(第三者ではないもの)が特許権等を発明した場合を記述しており、何が何だかわからないものになっている。

事業を通じて何らかのメリットが得られないのであれば、企業がその事業を担当する理由はない。そのメリットは募集の段階で明確にされるべきだし、募集にあたっては、最低でも事業にかかる費用の積算と、その請求、および、事業後の成果物の取り扱いについて明示されているべきである。

この募集については癒着の香りしかしないので、特に大阪市民は、どの業者が受注するのかに特段の注意をもって監視すべきだろう。  
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2017年01月13日

East Building - National Gallery of Art

去年、大改装が終わってリニューアル・オープンしたNGAの東館に行ってみた。

こちら、1900年ぐらいからの現代美術が展示されている。本館に比較するとだいぶ小さいけど、こじんまりとまとまっているので、むしろ見やすい。

DCは計画都市で、道路が放射線状に配置されている(日本で言えば、246、駒沢通り、中原街道・・・みたいな)。その中心は日本では皇居なのでダーツの的の中心みたいになるのだが、DCは単に尖った三角の土地になっている。その頂点のひとつがこの東館なので、建物も尖っている。螺旋階段もこんな感じである。



ということで、代表作を写真でどうぞ。







































西田明美さんというボランティアの日本語ガイドさんと一緒に観たので、ポイントが良くわかって一層楽しめた。このガイド、NGAで1年間の研修を受けてから担当するとのこと。

DC在住なら、日本語ツアーへの参加はおすすめである。  
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2017年01月12日

新々・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ

昨日「新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ」をまとめたばかりですが、今日は「新々3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ」をまとめておきたいと思います。

まず有権者に訴えたいのは、米国での生活は、トータルで見ると日本よりずっと良い環境だと思うけれど、実は昨日まとめた3つの他にも、これは何とかして欲しいと思うことがいくつかあるということなのであります。

では、順番に見て行きたいと思います。

1 単位が・・・
いつまでもマイルとか、パウンドとか、ファーレンハイトとか、アホかと。えーと、1マイルが1.6キロだから、とか、今日は70°Fだから、2で割って、あれ?いくつ引くんだっけ?とか、死にそうだ。

2 チップ
めんどくせー。なんで、客の懐状態や主観でフロア係の給料が上下するんだよ。ちゃんと定額を払えよ。こっちだって、支払いのたびに18%かなー、20%かなーとか考えるのは面倒臭いし、割り勘とかだともっと面倒なんだよ。

3 土足で家に入ってくるな
米国人の文化では、家の中でも靴を履いているのはわかる。でも、日本人や韓国人は違うんだよ。玄関で靴を脱いで、家に入るんだ。だから、玄関には靴がたくさん置いてあるし、お客さん用のスリッパも用意している。そもそも、僕たちは素足や靴下で生活しているじゃないか。ネットの工事や電球の交換まで無料でやってくれるのは嬉しいけれど、その際には、靴を脱いで家の中に入って来てくれよ。

ご静聴ありがとうございました。  
Posted by buu2 at 13:25Comments(0)TrackBack(0)日記

2017年01月11日

新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ

これだけは何とかしてくれ、という「新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ」をまとめておく。

まず有権者に訴えたいのは、米国での生活は、トータルで見ると日本よりずっと良い環境だと思うけれど、もちろん、マジッすか?と思うことも多々あるということであります。

では、順番に見て行きたいと思います。

1 オーガニックを過剰にありがたがっている
ジャイアントよりずっと高いホール・フーズが大繁盛だ。このホール・フーズはオーガニックが大好き。でも、オーガニックだから栄養があるというわけではないし、添加物が少ないせいなのか、すぐにカビがはえる。僕は、コントロールされて安全が確認されているある種の防腐剤よりも、制御されていないカビ毒の方が怖いのだが、米国人はそうでもないらしい。ちなみにホール・フーズではラクトースを除いた牛乳もダメみたいで、売ってない。乳糖不耐症の僕にはつらい。あと、ハーゲンダッツも売ってないので、植物油脂でも使っているのかもしれない。


2 医療費が高すぎる
すげぇ高いと脅かされているので、まだ病院に行ったことがない。保険には入っているけど。交通事故にあっても、救急車の隊員はまず最初に保険について確認するらしい。オバマ・ケアはうまく機能していないようで、外人だけでなく米国シティズンに対しても良い医療環境とは言いにくいようだ。おかげでメディカル・トゥリズムが富裕層では一般的になりつつあるらしい。せっかく医者がいるのに。


3 ネットが遅い
日本に比べるとネットが格段に遅い。日本のスピードに慣れていると、よくこんなスピードで満足しているな、と感心する。あと、Wi-Fiのスポットも少ない。DC中心部ならいたるところにスタバがあって、スタバにはGoogleのWi-Fiがあるので全く問題ないが、ストリート上で迷子になると、携帯回線がない場合は途方に暮れる。地下鉄も、駅ではなんとか繋がるけれど、駅間でスマホを使うなんて絶望的。あ、これは電話回線を使っても無理。

以上、新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところでした。ご静聴ありがとうございました。  
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2017年01月10日

マリノスの希望はどこにあるのか

最初にジュビロへの移籍話があがったとき、え?と思ったのだが、すぐにそうなるだろうな、と感じた。他の選手なら話は別なのだが、こと俊輔となると話は別だ。マリノスで育ち、海外へ出て、戻ってきてくれた選手である。人気選手が海外に出て、日本に戻った時に別チームへ行くことは良くある。三浦カズにしてもそうだし、マリノスでいえば川口能活が代表例だ。しかし、俊輔は、マリノスに戻ってきた。

こういうチームの顔というべき選手は、よそのチームも自分たちからオファーを出すようなことはしないはずだ。今でいえば、フロンターレの中村憲剛に誰がオファーを出すのか。移籍の噂が出る以上、「俊輔が、自分で出たがっている」と考えるのが当たり前である。ならば、移籍の可能性は高い。

昨シーズンの俊輔は、特に後半は怪我が長引いて、ピッチに立つことは少なかった。今後も、試合の中で活躍できる時間は減っていくだろう。これは年齢的なものだから仕方がない。その、サッカー人生の終盤においては、慣れ親しんだチームを離れるという選択も十分にありうる。それは、50歳に近くなって、日本社会を変えていこうとする行動に疲れ、日本を脱出した僕の行動にも通じるものがある。目の前にたくさんの時間があれば、いろいろな挑戦も可能だが、そうではなくなってくると、無理な手法よりも、より可能性の高い手法を選ぶのは当然である。

ここでマリノス・サポとして問題となるのは、俊輔を失うことではない。もともと、僕は俊輔が戻ってくる時、その能力を疑問視していた。

俊輔、今の状態でどこまでできるのか。最近は全然試合に出ていないので、良くわからない。しかも、レアルとか、バルサとかじゃない、スペインリーグの下位チームでもフィットできずに出場機会がなかった選手。

俊輔はちゃんと走れるのか?
http://buu.blog.jp/archives/50994445.html

あるいは、その後で俊輔はチームの発展の足かせになっているという文章も書いたことがある。

しかし、所詮は旬を過ぎてしまった選手である。この選手を中心にすえてチーム作りをして、優勝が狙えるほどJは甘くない。というか、俊輔は、他国のリーグの方がまだ活躍できたんだと思う。今のJリーグの最大の特色は、攻撃から守備への切り替えの早さと、構築されたブロックの堅固さである。その、象徴的なチームが仙台だが、テレビで観ていても驚くくらいに守備ブロックの構築が素早い。これは、鳥栖のような、実力的に下位のチームであっても同様である。守備の対応が早いのだから、当然攻撃にもスピードが要求される。しかし、俊輔は素早いカウンターの起点になることができない(天皇杯準決勝の先取点のように、相手のミスがあった場合は例外)。俊輔は遅攻チームのキーパーソンの代表例で、正直、今のJリーグには、どこにも居場所がない。海外でも居場所がなくなり、日本で頑張って探したのが、「かつて所属していた」マリノス、ということだろう。

ガンバと、マリノスと
http://buu.blog.jp/archives/51329920.html

その後、2013年に俊輔がJリーグMVPになるほどの活躍を見せたのはご存知の通りで、僕の中村俊輔限界論はあっさり打ち破られたのだが、確かに存在感はあるものの、今後、優勝を目指すチームの大黒柱となりうるかと言われると、難しいと言わざるを得ない。これが、勝ったり負けたりを繰り返す、リーグ中位のクラブなら問題ないのだが、一応、名門と言われてもおかしくないのがマリノスである。マリノスは、本来、常に優勝争いに顔を出していなくてはいけないチームのはずだ。

そして、今のチームの柱は間違いなく齋藤学である。その学が必要としているのは、俊輔ではない。

もちろん、ピッチ上に13人とか、14人立つことができるなら、俊輔がその一人でも全く問題がない。しかし、残念ながらピッチに立てるのは11人である。その場合、マリノスの主要な攻撃パターンはブロックを作って相手の攻撃を耐え、できるだけ高い位置でボールを奪い、少ないタッチで素早く前線にボールを供給し、それを確実にゴールへつなげることである。この中で、学はラストの仕上げに関係してくるのだが、彼がやれることは相手のディフェンダーを複数引き連れて、これをかわしてゴールを決めるか、背後から攻撃参加してきた二列目の選手にパスを供給することである。このパートナーには、俊輔はなり得ない。必要なのは、たとえば香川のような選手である。最前線で学に対するプレッシャーを軽減し、また学に相手ディフェンスが集中するなら、その背後へのスルーパスを受け取り、確実にフィニッシュにつなげることができる選手だ。俊輔が活躍できるとしたら、学へパスを供給する役割だが、ここはそれほど精度が高くなくても、学の技術を以ってすれば、その作業はそれほど難しくない。俊輔は、オーバースペックなのだ。

かように、マリノスが優勝を目指すなら、俊輔は必ずしも必要なパーツではなかった。だから、俊輔の流出自体は、チーム力という観点からはそれほど大きな問題ではない。また、チームとの関係という視点からも、シャビですら移籍する世界である。移籍は仕方がない。新しいチームでの、怪我のない活躍を祈るばかりである。問題なのは、俊輔が出て行くことではなく、出て行かざるを得ないようなチーム状態の方だ。

僕は最近ようやく何も見ずにモンバエルツという名前を書くことができるようになったのだが、名前以上に馴染みがないのが、監督の戦術である。彼が何を目指しているのか、何をやりたいのかがさっぱり伝わってこない。これでは、監督のゲームプランをピッチ上で実現して行く、チームの司令塔がストレスを溜めてよそに出て行きたくなるのも道理である。そして、何よりも危惧されるのは、中村俊輔ですら愛想を尽かすようなチームに、どれだけの選手が残ってくれるのか、ということだ。致命傷になりかねないのは、柱である学が移籍してしまうことである。俊輔の移籍によって、学は完全にオンリーワンになってしまった。他の選択肢は、今のマリノスには存在しない。そして、もう何年も前から、学は海外志向なのだ。彼がその希望を実現した場合、マリノスは完全にゼロからチームを作り直す必要にせまられる。

シーズン終盤に残留争いをする姿を見たくないのは、すべてのサポーターに共通する想いのはずだ。しかし、今のところ"A New Hope"は見当たらない。  
Posted by buu2 at 12:00Comments(0)TrackBack(0)サッカー

メリル・ストリープの反トランプ・スピーチ

僕の周囲のほとんどの人は、日本に関わりがあろうとなかろうと、反トランプである。だから、僕が一番好きな女優であるメリル・ストリープが昨日のゴールデン・グローブ賞の授賞式で、反トランプのスピーチを展開したことを喜んでいる。

スピーチの全文はこちら。

The full text of Meryl Streep's six-minute acceptance speech for a lifetime achievement award at the Golden Globes on Sunday:
http://money.cnn.com/2017/01/09/media/meryl-streep-golden-globes-trump-text/index.html

動画はこちら。

声が枯れちゃっているのは残念だけど。

村上春樹にしても、メリルにしても、作家として、あるいは俳優として好きになったあとに、今の僕のスタンスを的確に表現してくれる意見表明をしてくれるあたり、不思議な感じがする。

メリルが批判したトランプの行動についてはこちら。
トランプ氏、身体障害の記者の姿態あざける NYT紙反発
http://www.cnn.co.jp/usa/35074075.html

  
Posted by buu2 at 00:44Comments(0)TrackBack(0)ニュース

2017年01月09日

ワシントンDCの除雪状況

土曜日に3センチぐらいの積雪があって、その後マイナス10度まで冷え込んだワシントンDC。さて、除雪の具合はどんなものだろうと思って街を歩き回って見たのだが、見事なまでに除雪されていて驚かされた。

まず、車道には大量の融雪剤がばらまかれていて、雪は全く残っていない。


雪の降り始めから一度も0度以上になっていないので、全ては融雪剤のなせるわざである。これは本当に見事と言うしかない。雪が降りそうだ、という時点ですでに車道、歩道にくまなく融雪剤がまかれていた。写真では車道が白く見えているが、これは雪ではなく、融雪剤である。おかげで、黒い車は真っ白になっていた。

歩道も同様で、かなりの距離を徒歩で行き来したのだが、凍結した歩道に足を滑らせるといった事態には、とうとう一度もならなかった。金と労働力がある国の実力をまざまざと見せつけられた。

これなら、スタッドレス・タイヤすら要らないだろう。  
Posted by buu2 at 00:31Comments(0)TrackBack(0)ワシントンDC