2005年02月07日

牛肉輸入再開について

今日、吉野家で豚丼を食べたら、テーブルの上に大量の名刺大の紙がおいてある。なんだろう、って思ってみてみたら、「米国産牛肉全面的早期輸入再開を求める会」の署名用紙だった。こういう署名って、意味あるのかなぁ。無知な人間の署名を集めても仕方なくない?まぁ、きちんとウェブサイトのURLが書いてあって、そこには一応再開しても良いでしょ、という根拠が書かれている訳だが。

#みんながみんな知識がないとは思わないけど、「プリオン」とか、「BSE」の現状をどこまで知っているのか。

一応、今でもある経済省系のバイオ振興の委員会の委員を務めているし、大学発バイオベンチャー協会みたいな会合にも顔を出したりしている。先日はあるバイオ教育の教科書を執筆したりもしたし、一応バイオの専門家といえなくもないのでちょっと書いてみる。

#以前も似たようなことを書きましたけどね(^^;
まず、牛肉輸入再開論者の根拠は、

20月齢以下の牛では異常プリオンを検出できない(安全という意味ではない)のだから、検査は無駄である

に尽きる。無駄な試験をやっても仕方ないし、米国ではこれまでBSE牛が発見されていないのだから、安全である、ということだ。しかし、問題になるのはまさにこの「米国ではBSE牛が発見されていない」という点である。

本当に発見されていないのか、いなかったことにしてしまったのか、わからない。少なくとも日本の牛はかなり厳しい監視の下に置かれていて、BSEが疑われる牛はかなりの確度で発見されていると思われる。一方で、米国では「牛がいつ生まれたかはわからない」「広いところで飼っているのだから、何が起きているかは把握できない」といった状況のようで、きちんとした管理と検査が行われているかわからない。

本当に「米国ではBSE牛が発生していない」のであれば、何ら問題はないのである。

ポイントは、米国にBSEの牛がいるのか、いないのか、なのである。これこそが消費者の知りたい点である。ところが、この早期輸入再開を求める会ではここには全く触れず、「BSEに感染した牛でも肉は安全ですか?」という問いに対して

異常プリオンが蓄積している特定危険部位(SRM)を食べなければ安全です。

と断言している。つまりは、「米国の牛はBSEかもしれないが、特定危険部位を除外しているので安全である」ということだ。そこまで言うのであれば、是非、BSE感染牛をその場で解体して、特定危険部位を削除した上で、協会の方々でバーベキューパーティでもやっていただきたい。ばくばく食べてもらった上で、その人たちが10年後に狂牛病に感染しなかったら、「なるほど、食べても大丈夫だ」と判断したい。しかし、それでも僕はBSE感染牛の肉など絶対に食べたくはないが。

BSEについては、先日、国内で初の死亡例が発表された。この死亡例では、英国滞在期間はたった1ヶ月だったとのこと。また、昨年には特定部位以外でも異常プリオンが蓄積された事例が報告されている。つい先日には、マウスにおいて特定部位以外にプリオンが蓄積される事例が報告されてもいる。こうしたことから何がわかるか。つまりは、

BSEのことはまだ良くわかっていない

ということだ。

こうした状況で、一方に安全な肉がある。一方で安全が保証されていない肉がある。どうしたら良いかは非常に簡単だと思うのだが。

しかしまぁ、それでも米国産の牛肉を是非食べたい、という人がいるなら、食べてもらって全然構わない。ただ、それでBSEに感染して、あとになって「何できちんと教えてくれなかったんだ」と文句を言うのであれば、知識不足でイラクに行って殺されてしまった香田氏と同じようなものだ。

あとになって文句を言われても困る。BSEには治療法がないのだ。感染してしまえばあとは死ぬだけ。こうした状況では、安易に「輸入を再開すべし」という意見には同調できない。また、最終的に政治的圧力に屈して輸入を再開するのであれば、是非、米国産牛肉には放射性物質と同様、一目でそれとわかる工夫をして欲しいし、外食産業で米国産牛肉を客に出す店は、その旨を明示して欲しいと思う。食べたい人が食べるのは勝手だが、食べたくない人は食べなくても済む環境をきちんと整備して欲しい。

そうでなければ、怖くて牛肉を食べることができない。

繰り返すが、20月齢以下の牛は「安全」なのでは決してない。「安全かどうか、判断できない」だけなのである。米国産牛肉を食べたいと言っているということは、

「BSEに感染している可能性がある牛でも構わないから食べたい」

と言っていることなのである。署名しようとしている人は本当にそこまでの覚悟があるのか、はなはだ疑問である。

ちなみに、吉野家では2月11日に数量限定で牛丼を復活させる。パンフレットを見たら、「牛肉は冷凍保存では24ヶ月まで品質が保持される。日本各地にストックされていたアメリカ産牛肉を集めてきた結果、1日分の牛肉を確保できた」とのこと。要は、安全が保証されない肉を集めてきたということ。もちろん僕は食べない。

さらに余談だが、ことあるごとに「日本は世界一BSEに対して厳しい」などと言われているようだが、欧州は現在、BSE対策を見直す方向で検討中のようである(未確認情報)。

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日本人初、BSE感染 英国渡航歴の男性死亡【noharmのおうち】at 2005年02月08日 01:13
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牛肉輸入解禁のキーとなるか!?【Joy of Tea Light Edition】at 2005年03月05日 06:16
■感染ヤギと羊の場合、肉や乳を通して感染物質が人間の体内に入る可能性、という報道 仏、ヤギやヒツジのBSE検査を強化 (4/19) http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=0 >「ヤギや羊では牛に比べ体内の多様な組織に感染物質が広がりやすく、肉や乳を通して人間の体内
ヤギ&羊は肉や乳にも感染物質?・オランダで26歳vCJD・ピッシング・新検査【BSE&食と感染症 つぶやきブログ】at 2005年04月25日 21:44
結局、「危険部位除去」だけでは、BSE対策の要にはなり得ないことがよくわかる記事をUPします。飼料管理がなっていない牛など食べられませんね。20ヶ月以下なら輸入OK、などと適当な回答を作成した「日米実務者会合?」のメンバー個人個人が責任を持って尻拭いをしていただき
農水省:「BSEに感染した牛は、骨を取り除いても食肉処理の過程で肉が汚染される可能性がある」【BSE&食と感染症 つぶやきブログ】at 2005年05月22日 07:47
この記事へのコメント
「米国産牛肉全面的早期輸入再開を求める会」の設立趣旨を読みました。長々と引用するの如何なものかと思いますので省略しますが、趣旨文の五段落あたりは激しく個人的にはつっこみたい所。賛同者の専門部分をみると、会設立の気持ちはすごくわかるのですが。
だがしかし、ですよ。未だ全てのデータがそろっていない(ていうか完全解明はきっとずっと不明なのだろう)状態で、国際安全基準だからといってそれが守られれば安全でしょう、という考え方は納得しかねます。健康にかかるものだからこそ、慎重であるべきと思うのですが。遺伝子組み換え食品で多くの消費者に毛嫌いされているのは、その慎重さの為ではないのでしょうか。
食品にかかる最近の動きは、おそらく生物を少しでも勉強すれば、ゴシップ的な情報に踊らされるようなことも、減ると思うのですが(当該団体がゴシップ的な情報を流しているという意味ではありません)、世の中の消費者すべてがわざわざ生物系の勉強をするわけもなく、もし被害が出たら、最後は政府の対策がわるいーとか言われる落ちでしょう。牛問題では、担当省庁はこの際国内牛肉産業を促進しようってのもあるかもしれませんが、最悪な「落ち」を避ける為に厳しい検査基準を設けているのは妥当な判断ではないでしょうか。
いずれにしても、何を食べるのか、食べさせられるのか。
食品が自由に選べる現代だからこそ、せめて自分は選択と判断をしっかり出来るようにはいろいろと勉強しておきたいものです。
Posted by ふな at 2005年02月07日 23:04
まぁ、「イラクは危険だという人もいますが、『イラクに行きたい』という人もいます。どうしていかせてやらないんですか?」って感じかな。>五段落

しかし、この位のことは全然難しい話じゃないし、中学校ぐらいで教えていても全然不思議じゃない。「ゆとりの教育」とか言って知識不足の人間を大量生産しているツケがこういうところに出ているんじゃないかと思う次第。自分達の生命に関わることなんだから、もうちょっとマジメに勉強してくれ、と思います。

BSE牛が出た、ということになれば事業者にとっては大きなダメージ。ということは、普通に放っておけば「見なかったことにして始末しちゃえ」ってことになるのが容易に想像できる。きちんとした管理があって初めて発見できるわけだけど、米国はどうやらそういう環境にはないらしい(未確認だけど、聞いた話では)。となれば、やっぱりそんな国の肉を食べるのは嫌ですな。
Posted by buu* at 2005年02月07日 23:28
トラックバックありがとうございます。

確かに今の日本はBSEに対する知識が不足しているというのには同感です
普通に生活していればBSEに関する情報なんかは入って来づらいのが現状ですからね・・・
やはりマスコミなんかが大きく取り上げないことには知識不足はどうしようも無いことなんじゃないでしょうか。
かくいう自分も厚生労働省のBSE特設ページを見て知らないことが沢山あってビックリした口なんですがね・・・
やはりネットがない環境の人でもこういうのを見れればいいのになぁ、って本当に思いました。
Posted by aries at 2005年02月08日 00:30
TBありがとうございます。
ホントですよね。何か、日本という国は、「とりあえず問題が出ていないようだから安全だ」というスタンスが多すぎるような気がします。
記事を読ませていただいて、おっと危ない。危険な牛丼を食べさせられるところだったなあと思いました。
このようなスタンスをとるために、ふなさんがコメントを述べられているように遺伝子組みかえ作物も不安になるんだとは思います。
あんまり、話にはあがっていないですが、お米とかのカドミウムをはじめとする重金属の話など(アエラにものっていた)、国をはじめとする行政はどうも隠そう、隠そうとするから食べる側は不安感を増していくのだと思います。いっそのこと、すべて情報をさらけ出した方がいいのではないかと思います。
Posted by 気ままです at 2005年02月08日 00:31
TBありがとうございました。
たかが牛丼と自分の命を天秤にかけるという感覚が私には信じられないのですが、やはりワイドショーを中心とした日本のメディアの煽動によるものが大きいのではないかな、と思います。
米国は、なんせ住民登録制度が無い国ですからね。牛の管理なんて言わずもがな、という感じでしょうか…。
Posted by つぃ at 2005年02月08日 00:56
魔人ブウ*さん、TBありがとうございます。

>BSEのことはまだ良くわかっていない

これは、事実です。なんの分野でもそうでしょうが、物事は今解明されている範疇のみで議論されているから安全か否かなんて本当のことは分かりません。(生物・医学系は本当に難しい)

サルから人間になったとよく言われるがそれを実証できてないのと、BSE問題はある意味同じだと思います。

いろいろな事がマスコミ、役人などで話されているようですが、結局現実的で計算深い人間ぽい所が市民に対して出てこないんですよね。

安全ですと強引にでも納得させなきゃ、牛肉は売れないということがあるから、いくら科学的なデータを引用して説明しようとしても、引用データにその人のバイアスがかかっているのだから、判断は微妙です。

市民はもはや、いろんな意見に振り回されっ放しです。

BSE問題の安全か否かはともかくとして、自分の主張を支持するバイアスのかかったデータをそれぞれの当事者が持ち出して物事が語られているということを市民に対して伝えていくことがまず一番重要だと感じています。





Posted by animal1000sei at 2005年02月08日 01:09
TBありがとうございます。
私としては、80~90年代に売られていた輸入物『カルシウムサプリメント』が気になります。牛骨粉を多量に使用しているので、リスク率がかなり高いのではないかと思うのです。
Posted by m@Ru at 2005年02月08日 01:17
なぜ当方の記事にトラックバックされたのでしょう?
Posted by HOOP at 2005年02月08日 01:19
TBありがとうございます。
BSEが大問題になった90年代半ばに、イギリスでもっとも進んでいるエジンバラのCJDユニットに在籍し研究していた日本人から『警告』の手紙が在英の関係者に送られたことがあったんですよ。英国政府がBSEが人間にうつる事を認めた時よりも前にあったことです。
「プリオン」という言葉もその手紙で始めて知ったのですが、内容は「ゼラチンを含むすべての牛製品を食べるな」でしたね。
情報の一部を都合の良いように解釈して取り出し広告するのは、どの国でもすることですよ。(日本やアメリカでは、ひどいと思うけど)
偏った情報を多面的な方向から見て、如何にバランスよく情報を取り入れるか、心がけないといけないでしょうね。
Posted by りさ at 2005年02月08日 09:42
>ariesさま

マスコミといっても、偏りがないわけではないのですが。

生活者には正確な情報が提供されるべきですし、生活者はそれを利用して適切な判断を下すべきです。ところが日本の現状は、一部の有識者が情報を利用して判断を下し、生活者はその判断に頼り切る、というものです。いわゆるお上頼みという奴です。他人に決めてもらった方が楽だし、勉強する必要もありません。お上のほうにも「どうせ生活者は自分で考えられないのだから、こちらで考えてやらなきゃ」という考えがあるようです(あくまでも僕の感覚ですが)。

まぁ身の回りのちょっとしたことであればこれでも良いのかもしれませんが、BSE問題などは生命に関わること。そろそろ自分のこととして皆が考えるようになって欲しいと思います。そして考えるためには何が必要なのか。「きちんと考えるためには教育と情報提供が必要だ」と考えるようになって欲しいと思います。

>気ままですさま

結局のところ、「どうせ情報提供しても判断できないだろうから、こちらで判断してあげます」ということなんじゃないでしょうか。

>つぃさま

「きちんとした牛の管理なんて無理。その代わり、特定危険部位はきちんと削除するからさ」ってことですからね。最初から管理を放棄しているその姿勢が問題だと思います。そういうルーズな国の牛肉は、「僕は」食べたくありません。

>animal1000seiさま

議論している人たちは全て牛肉に対してニュートラルではないですから、そこから出てくる情報にも必ずバイアスがかかります(僕の書いている文章ですら、ニュートラルではありません)。どういうバイアスがかかっているのかを個々人がそれぞれ判断し、それをもとにして自分なりの結論を出すことが重要だと思います。

>HOOPさま

トラックバックさせていただいたエントリー(http://hoop.exblog.jp/1865846)はBSE関連の記事であり、特に最後の段落などは今の日本の状況をうまく指摘していると感じました。トラックバックしたことに何か問題があるとは思いませんが、不適切であると判断した場合には削除していただければ幸いです。
Posted by buu* at 2005年02月08日 10:02
tbありがとうございました。
大きな問題になるはずが、今回のマスメディアは非常に大人しいですね。例え視聴率、売上げアップのためであっても、もう少し無関心で危機感のない国民への啓発活動に動くと期待していたのですが。(色々な意味で)「関係各所への配慮」に忙しいようです。
Posted by 小林尚 at 2005年02月08日 10:24
>りささま

90年代半ばですか。さすがに僕はそんな前には知りませんでした。まぁ、その位前だと風評被害なども危惧されて、なかなかオープンにはできなかったんでしょうね。

>小林尚さま

「関係各所」の中に「国民」が入ってこないのがなんとも・・・
Posted by buu* at 2005年02月08日 10:34
TBありがとうございます。

以前は仕事が遅くなったときなどすき家で豚丼を食べてました。とは言っても、行く度に味が濃かったり臭みがあったり…牛丼以前の話しですが。
近くに吉野家がないというのも理由ですが、私は一度だけしか吉野家の牛丼を食べたことがありません。確か凄く薄味だったので、だから皆ツユダクするのかなぁって勝手に解釈しました^^;
吉野家に牛肉輸入再開の著名用紙があるというのは初めて知りました。『吉野家の牛丼』と謳っているのに牛丼がないのは可笑しな話しですが、BSEで騒がれている中あえて輸入牛に拘るのも不自然な気がします。安い早い美味い…だからって消費者の健康を無視してはいけないと思います。
Posted by 空〜カラ〜 at 2005年02月08日 12:50
まったくです。

「なんでも良いから牛丼を食べたい」のではなく、「安全な牛丼を食べたい」はず。「安全かどうか」はあくまでも主観ですが、利益団体から「安全です」と押し付けられるのは嫌です。
Posted by buu* at 2005年02月08日 13:02
buu*様、まずは謝罪させてください。
ぶっきらぼうな書き方で大変失礼しました。こちらのほうこそ逆に不愉快にさせたのではないかと心配しております。
さて、トラックバックされたこと自体に戻りますが、これは不適切とか、不快とかいうことではありません。ただ、トラックバックは非常に便利な反面、一方通行なので、せっかくトラックバックしていただいても、どの部分に共感されたのか、あるいは反感をもたれたのか、という点が非常に曖昧でありつづけるのだな、と最近思い始めているのです。そしてこれは、私がトラックバックを返したとしても、やはり同じことだと思うわけです。でも、コメントを拝見して、いただいたトラックバックの意図もよくわかりました。可能であれば、今後もよろしくお願いいたします。
Posted by HOOP at 2005年02月08日 18:06
TBありがとうございます。
BSE問題だけに限らず、常にいろいろな問題が起こるたび思うのですが、大騒ぎするけど本当のことはよく分かってないことって多いですよね。
大事な部分は意図的に隠されているのか・・・。
一消費者として、どうすれば安全なのか、そこのところが知りたいのですが、本当は誰にもわからないのかもしれません。
Posted by そら at 2005年02月08日 19:03
>HOOPさま

別に謝罪などしていただかなくても構いません(^^

僕のスタンスは、トラックバックにしてもコメントにしても、折角ある機能なんだから使わなくては損だ、というものです。トラックバックはいわば「強制的な逆リンク」ですから、ある程度の良識をもって実施しなければいけないとは思いますが、過剰に意識する必要もないと考えています。

しかし、誰もが同じようなスタンスである保証はありません。結果として不快に思われてしまうケースもあるはずです。そのあたり、色々と手探りをするべきなのでしょうが、「トラックバック」という機能にはそのあたりの手応えを探る部分が欠落しています。

例えば今回のエントリーなどは、BSEに関心を持っている人の、なるべく多くの人に読んでもらいたいと思っています(解禁推進派、解禁慎重派の両方に、です)。ですから、未来検索でヒットしたエントリーのうち、かなりの数にトラックバックをしています。そして、トラックバックをした際には特にコメントを書いたりしていません。このあたりはこちらに非がある部分だと思っています。その代わり、コメントを残してくれた方には出来る限り対応したいと思っています。

また機会がありましたら覗いていただければ幸いです。

>そらさま

BSEに関しては、それほど隠されているという印象はありません。もちろん、米国との交渉において他の何かと引き換えに輸入解禁に踏み切るとか、そういうことはあるのかもしれませんが。

どうすれば安全なのか。これは明白です。ゼロリスクを求めるなら牛肉を食べないことです。次の手段は「肉骨粉」を食べさせた牛の牛肉を食べないことです。この二つの手段ならば、まず100%感染を防げるはずです。

問題になるのは「もう肉骨粉を食べさせてしまった牛」をどうするか、です。現状では、多少なりとも食べさせてしまった牛は全て廃棄すべきだと、僕は思います。そのことによって畜産業者に大きなダメージが生じるのであれば、それこそ税金を投入すべきでしょう。国民の食の安全を確保するためであれば、理解は得られると思います。

国内はこれで対応が可能ですが、残された問題が「米国を中心とする海外の牛をどうするか」です。この点は繰り返し主張していますが、輸入は解禁すべきではないと思います。また、解禁するのであれば、きちんと産地を明示すべきだと思います。多少の危険があっても、安い肉の方が良い、という人もいるのかもしれません。

GMOについては不透明な部分もあり、「本当は誰にもわからない」という部分もあると思いますが、少なくともBSEについては対策はかなりクリアだと思います。
Posted by buu* at 2005年02月08日 19:30
TBありがとうございます。

安全だという確証が取れるまでは、よくわからない食品をとらないというのは安全側に考えるという意味で正しいと思います。

しかし、外食に限らず原材料がどこからきているのかわからないで、色々なモノを食べている現状を考えると、不安になってきます。、
Posted by 薬師 at 2005年02月08日 21:04
GMOは既に色々な食品に混在しています。ウシについても同様の状況が予想されますから、トレーサビリティを向上させて欲しいものです。
Posted by buu* at 2005年02月08日 21:14
今晩のニュースで夏ごろ再開か…と言っていましたね。

>知識不足でイラクに行って殺されてしまった…

少なくとも、「ここから先はイラクです」とわかるように国境線が引いてあれば私でもイラクに足を踏み入れなくて済むわけです。
牛肉商品にもすべて原産地を明記してもらえれば、米国産を避けることができます。そうしてもらわないと…、困りますね。
あっ、TBさせて頂きました。
Posted by まーどんな at 2005年02月08日 22:05
そうそう、イラクが今どんな状況なのかってことと、どこからがイラクなのか、ということをきちんと教えてくれれば良いわけです。

それらがきちんとできないのに政治的圧力に負けて解禁するというなら、僕は絶対牛肉は食べません。そういう声を、国民全体として大きくあげていかないと。

今「どうせわかんないんだから、検査は無意味」とかいって輸入を解禁しようとしている奴らなんか、実際に被害者が出る頃にはみんな老人です。ついこの間、薬害エイズ問題で訴えられていたおじいさんがアルツハイマーで責任能力がなくなって、裁判が中止されるなんていうことがあったみたいですけど、同じような事態になっても何ら不思議はないです。
Posted by buu* at 2005年02月08日 22:38
トラックバックありがとうございました。
消費者には選ぶ自由はありますが、加工された肉や製品を見て、安全な肉かそうでないか見分けられない現状から考えて、食べない方が賢明だと思います。
Posted by HawksLover at 2005年02月08日 23:19
確かに。

しかし、みんながそうすると困るのはマジメに畜産をやっている日本の業者達です。役人が悪いのか、政治家が悪いのか、とにかく何とかしてもらいたいものです。
Posted by buu* at 2005年02月08日 23:45
BSE&食と感染症 つぶやきブログ
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/
食品安全委員会などの傍聴&それを取り巻く企業・学者さん・メディア・諸団体?の観察日記、というのを作っています。よければご覧になってください。

BSE問題は「理系白書」というブログでも2月8日と2月7日に問題になって、
http://spaces.msn.com/members/rikei/PersonalSpace.aspx?_c=
私もコメント沢山書いちゃいましたが、これは食の問題ではなくもはや公衆衛生の問題なんですよね。院内感染対策は、まだまだプリオンに対応していないようですよ。歯医者の先生なんか、患者ごとに歯を削るタービンを替えてる先生、半分しかいないと日経メディカルの記事に出てるんですよ。理系白書のほうに書きましたけど。
Posted by Mariko at 2005年02月09日 16:23
紹介していただいたサイト、色々と見てみました。ほとんど、異論を述べるような部分はありません。

何しろ、「20月齢以下の牛が安全なのではない。危険かどうか検出できないだけである」ということをまず国民全員が理解すべきだと思います。危険かどうか検出できないのだから、輸入しても良いだろう、というのは暴論だと思います。検出できないのであれば、リスクをゼロに近づけるために何をしたら良いのか、を考えるべきです。手法として「特定危険部位を除外する」だけで十分なのか、ということです。僕はもっとやれることがあると思いますので、特定危険部位の除去だけしかやらない米国産牛肉を食べる気にはなりません。今後一生牛丼を食べることができなくてもそれほど困りませんので、政府がそこまでして米国産牛肉を輸入したがるのであれば、僕は今後吉野家に行きませんし、周りの人間にも行かないことを勧めます。吉野家に限らず、素性のわからない牛肉は一切食べません。

GMOを食べて不治の病にかかったという話は聞いたことがありませんし、BSEになって助かったという人間の話も聴いたことがありません。僕はGMOはオッケーだと思いますが、BSEの輸入再開は納得がいきません。
Posted by buu* at 2005年02月10日 00:27
昨日は吉野家の牛丼を食べてきました。
特定危険部位とその他の部位で、どの程度リスクに差があるのか、
時間がかかるとしても、きちんと検証できることですね。
そのとき、少なくとも(牛がそれを摂取した場合の)牛に対するリスクのほか、山羊や羊に対するリスク、犬や猫などのペットに対するリスクなどが、実験的に検証できるものとして挙げられますね。
人に対するリスクは、直接実験をするわけにはいきませんが、ランセットに掲載された論文などの方法で、(他の方法がないので動物実験反対論者にも理解していただくしかないのですが)霊長類を使ってリスクを外挿により求める実験を行うしかないでしょう。その一方で、実際に今後発症する患者さんたちをきちんと把握して、人におけるリスクの推測精度を向上させることが必要でしょうね。

さて、その一方で、牛肉輸入禁止措置と安全(あるいはリスク)の検証というのは、どうも無関係のような気がしてならないのです。実際には国内産牛肉は安全であるという、そこは本当に大丈夫なのでしょうか?私はそうは思いません。しかし、国内の業界を守るためにポーズで全頭検査をやっているわけです。検査自体は、それほどひどいものではありませんから、形だけと言っては言い過ぎですが、目的が国内産牛肉に対する品質保証であることは間違いないでしょう。それを見抜かれているから米国は輸入再開を迫っているのではないでしょうか?
結局、トレーサビリティのルールが、少なくとも国内産は確保された上で、米国産を食べなければよいだけのことではありませんか?

ただし、情けないことに、ルール違反で産地偽装をする輩がいるのをなんとかしなければなりませんが。
Posted by HOOP at 2005年02月12日 18:34
>特定危険部位とその他の部位で、どの程度リスクに差があるのか、
>時間がかかるとしても、きちんと検証できることですね。

そうでしょうか?僕はそうは思いません。リスクの比較ではなく、ゼロなのか、ゼロではないのか、だと思います。少なくともBSEに関しては、ゼロ・リスクの実現はそれほど難しい話ではないのです。牛骨粉を食べさせなければ良いだけなのですから。

ゼロなのか、ゼロではないのか、については学問的には検討の意味があるのかもしれませんが、牛の寿命等を考えれば、短ければ5年、長くても30年もあればBSEは理論的に根絶できるはずなのです。産業的には、あまり意味がない話だと思います。

一方で、特定危険部位を削除した場合のリスクがゼロなのか、ゼロではないのか、というのも無駄な議論だと思います。こんなのは理論的にゼロになるはずがないのです。特定危険部位に蓄積されるためには異常プリオンは一度循環器系に入る必要があります。つまりは異常プリオンフリーな部位というのは、ほとんどないということになります。では、ごく少量の異常プリオンで発病するのか、と学問的にはなるのでしょう。しかし、「そんなことを一々検証する前に、肉骨粉を牛に食べさせるな」とするのが畜産業のスタンスであるべきだと思います。

20月齢以下の牛を輸入解禁し、20月齢以上の牛は引き続き輸入を禁止する理由をきちんと論理的に説明できるでしょうか?僕はできません。

20月齢以上だろうが、以下だろうが、BSEと判定できる牛は判定できるし、判定できない牛は判定できません。20月齢以下が「判定できないから輸入しても良い」というなら、20月齢以上でも、「BSEであるとは判定できない」限り、輸入してもオッケーなはずなんです。こういったことは役人も含め、議論している当事者は百も承知なはずです。では、なぜ20月齢以下だけを認めたのか。国内と米国の両方に便宜を図ったに過ぎないと想像します。

国内については、ポーズであっても一応全頭検査をやっているわけです。その検査でBSE牛が発生し、その牛の月齢が30程度ということになれば、今度という今度はその業者は完全に廃業に追い込まれるでしょうし、裁判沙汰にもなるはずです(つまり、危険とわかっている飼料を使って牛を飼育したことになりますから)。一方で、全頭検査をやらない米国では、そうしたリスクを負わずに畜産をやることが可能です。

結局のところ、「牛そのものが安全なのか危険なのか」ということは、現状ではほとんど判断できないのですから、日本の畜産業、米国の畜産業がどういった管理体制のもとに実施されているのか、を判断基準にせざるを得ません。個人的には、豪州は◎、日本は○、米国は判断不能だと思っています。判断不能なものを食べる気には、僕はなりません。

うちの近所の吉野家は夕方まで行列していました。その一杯で狂牛病になるかどうかはわかりませんし、ならない可能性が高いとは思います。しかし、そういう警戒心の薄い人間は狂牛病になる可能性が高いと思います。

専門家の端くれである僕からすると、それが危険であるかどうかを教えてあげるのが責任なのか、そうでないのか、ちょっと難しいところです。イラクの香田氏の件がなければ多分、「放っておけば良いや。それで狂牛病になったら、きちんと知識がなかった人が悪いだけ」と考えたと思います。しかし、香田氏が殺された後、「何できちんとした知識を与えなかったのか」という議論が巻き起こりました。なるほど、「知識のない人は放っておけ」ではまずいのか、と思ったわけです。一応、最低限の知識は、やはり啓蒙する必要があるのだと。

そういうわけで、「20月齢以下の牛が安全なのではない。安全かどうか判断がつかないだけですよ。あとは、それを食べる、食べないは自己責任ですが、食べないことをお勧めします」と情報発信しました。

「米国産を食べなければ良いだけ」というのも、僕個人としてはその通りです。ただ、一応僕も中央官庁の行政官としてバイオ関連の仕事をしていましたし、今でも関連の仕事をしています。そうした専門家の立場からは、「このくらいは理解しておいてくれ」ということを情報発信していくことが必要なんだろうと考えている次第です。
Posted by buu* at 2005年02月12日 21:50
全頭検査によって「危険」とされなかった肉が
本当に安全だと断言できる根拠とはいったい、何ですか?

これまでに、国内で摘発されたBSE牛が肉骨粉を食べていたという、具体的な証拠が提示された例はありましたか?

私は国産牛を安心して食べましょう、という人たちの気が知れません。
やはり、リスクの比較でしかないのです。
絶対な安全を求めるのは、もう無理です。

あなたは専門家だという。
もちろん、私は専門家ではありません。
それでも、いや、だからこそ
あなたが牛肉に求めている「安全」と
現実の牛肉に対して「安全である」とおっしゃることの間には
乖離があるように思えてなりません。
もっと専門家らしい発言を期待しています。
Posted by HOOP at 2005年02月13日 00:27
全頭検査で「危険」とされなかった肉が安全だとは一度も言ってませんよ。全頭検査という体制を採っている国の牛肉が、全頭検査という体制を採っていない国の牛肉より安全である可能性が高いということは言っています。

国内で発見されたBSE牛のうち、当初発見された7頭はほぼ肉骨粉が原因というレポートが農水省から出されています。逆に肉骨粉ではないかもしれないと考えられているのは広島で発見された9頭目だけのはずです。

国産牛を安心して食べられないのであれば、食べなければ良いだけの話です。

リスクの比較、という部分は絶対に同意できませんね。絶対の安全はBSEに関しては十分に実現可能です。これはGMOの問題などとは根本的に違う話です。もちろん、食肉に対してテロを展開されるといったリスクもあり得るわけで、そこまで考えれば確かにゼロリスクは無理ですが、今ここでしている話はそういう性質のものではありません。

何度も書きますが、僕はきちんとした知識を持った上で食べるのであれば、勝手に食べてもらえば良いと思っているんです。イラクが危険なところだとわかった上でいくなら、「どうぞ、ご自由に。僕は行きませんが」ということです。問題なのは、きちんとした知識がないままにイラクに行ってしまう人間がいるということで、そういう人には「イラクはあぶないところですよ」と言ってあげる必要があるのかな、と考えているわけです。
Posted by buu* at 2005年02月13日 01:07
全頭検査は肉骨粉を食べさせたかどうかの検査ではないのに、どうして安全が確保されたと言えるのですか?それも、ゼロリスクでなければいけない、という原則をお持ちのあなたが。あなたの知識も私と同様、不完全です。
農水省のレポートは肉骨粉の可能性が高いと記載されているようですが、その実、飼料に肉骨粉が入っていたという証拠は提示されていません。疫学的な証明は、なんらなされておらず、推測、悪く言えば憶測なのです。だから、ことBSEに関する限りゼロリスクの実現は不可能だと私は考えているのです。
「危険だよ」とおっしゃることについては大賛成です。ただし、そのときには、すべての牛肉を対象におっしゃっていただきたい。国産牛肉はとりあず安全だというのは、単にリスクの比較をしているだけであって、ゼロリスクだと断言するのは明らかな誤りでしょう。全頭検査以前という時代が既にあったわけで、米国は対策が遅れていただけのことです。米国産牛肉の禁輸を今後も続けたとしても、国内でのvCJDの発生はいずれ避けられないと思っています。
もう一言言っておくと、米国の牛は日本に出荷する前に穀物を食わせますが、それ以外には手をかけてません。手間をかけたのでは割が合わないからです。どんな牛に肉骨粉を与えるのかちょっと考えてみればわかることです。日本で摘発された感染牛はすべて人工乳を飲んでいました。和牛も含めて肉用牛では考えられないことです。一頭一頭のために代用乳を作って呑ませるなど、米国でそんな手間をかけるわけがありませんし、乳用牛ではないので母牛にカルシウムを大量補給する必要もないのです。狭い国土で大量のミルクを消費する国、英国でまず発生したことも考えてみる必要があるでしょう。
Posted by HOOP at 2005年02月13日 08:33
残念ながら、立ち位置が違っているようで議論がかみ合いません。

僕は再三書いているように、学問的なリスクを云々しているのではないんです。学問的にどうこうして、議論しているうちにBSEに感染してしまったのでは話になりません。

疫学的な証明が完全になされる、なんていうことを待っている必要はないし、生活者レベルではそこに疑問を投げかけている場合でもありません。

また、これも何度も書いていますが、「国産牛はとりあえず安全」「国産牛がゼロリスク」などとはどこにも書いた記憶がありません。何度もこのことを書いてきますが、どこかにそんなことを書きましたか?

牛に実際に肉骨粉を与えたかどうかをBSE発生前の畜産環境をもとに推測するのには興味がありません。どういうモチベーションで与えたのかはそれぞれで、一般論として語ることに意味があるとは思いません。もちろん、米国に肉骨粉が存在しなかったし今も存在しない、というのであれば、傾聴する意味があると思いますが。

念のために、僕が書いてきていること(一部は明示していないかもしれませんが)をまとめておきます。


全頭検査は「非常に危険な牛」と、「それ以外の牛」を区別することは出来る。「それ以外の牛」のなかには「安全な牛」と「危険かもしれない牛」が含まれているが、その区別は現行の技術と知見では不可能。

20月齢以下ではBSEと判別するのは不可能。また20月齢以上であっても十分に異常プリオンが蓄積していない牛についてBSEと判定するのは不可能。しかしBSEと判定できない牛が安全であるとは限らない。

特定部位の削除はリスクの大幅な軽減ではあるが、ゼロリスクの実現ではない。これが十分な対策であるというなら、明確なBSE感染牛から危険部位を除いた肉を食べて、安全であることを証明して欲しい。

BSEは肉骨粉を食べさせないことによってほぼ100%回避できる。

肉骨粉を食べさせるという行為は人為的・意識的行為であり、それは畜産業そのものを管理することによってかなりのところまでコントロールできる。

畜産業を管理する手段の一つとして「全頭検査」が挙げられるが、米国はそれを放棄している。
Posted by buu* at 2005年02月13日 10:00
立ち位置のせいでしょうか?
私の書いていることは「牛肉はどれも危ない」「国産は安全というのは誤り」の2点(いや本当は1点)だけです。余計なことが多くなって、投げかけている問題点がぼけてしまったかもしれません。

こちらも、まとめてくださったことについてコメントします。

>全頭検査は「非常に危険な牛」と、「それ以外の牛」を区別することは出来る。「それ以外の牛」のなかには「安全な牛」と「危険かもしれない牛」が含まれているが、その区別は現行の技術と知見では不可能。
>20月齢以下ではBSEと判別するのは不可能。また20月齢以上であっても十分に異常プリオンが蓄積していない牛についてBSEと判定するのは不可能。しかしBSEと判定できない牛が安全であるとは限らない。

これはその通りですね。つまり、20月齢を過ぎていても判定できないからといって、その牛が安全であるとは限らない。日本では全頭検査していますが、30月齢までは検出できないとしています。

>特定部位の削除はリスクの大幅な軽減ではあるが、ゼロリスクの実現ではない。これが十分な対策であるというなら、明確なBSE感染牛から危険部位を除いた肉を食べて、安全であることを証明して欲しい。

この点については、これまで私は一切コメントしておりません。が、せっかくですからあえて言わせていただけば、特定部位の除去対策が国内で完全に行われるようになったという報告はまだなされていませんね。また、特定部位の除去がゼロリスクの実現でないのと同様に、全頭検査もゼロリスクの実現ではありませんね(ここは後述します)。

>BSEは肉骨粉を食べさせないことによってほぼ100%回避できる。

これこそが未知の世界。肉骨粉を食べさせなければ、過去、世界のどこにもBSEなぞというものはなかった、のは事実でしょう。しかし、肉骨粉を食べた牛は既にたくさん存在したし、まだ生きているのです。「ほぼ」というところに、そういう気持ちがこめられていると思いますが、「ほぼ」がどの程度なのかについては誰もコメントできる人はいないでしょう。あくまで「ほぼ」です。

>肉骨粉を食べさせるという行為は人為的・意識的行為であり、それは畜産業そのものを管理することによってかなりのところまでコントロールできる。

そうでしょうか?たとえばトレーサビリティ法違反で既に逮捕者が出ていますね。耳標のない牛に別の牛の耳標をつけて出荷したそうです。1頭や2頭じゃありません。罰則があるから皆がルールを守るとは言えません。たしかに当局の努力は認めますが、100%の管理は不可能です。

>畜産業を管理する手段の一つとして「全頭検査」が挙げられるが、米国はそれを放棄している。

その通りですね。ところで、米国は肉骨粉の禁止をずいぶん後になって実施したのですが、ザル検査にひっかかったのはほとんどがカナダ産の牛で、肉骨粉を食べたのはカナダにいた頃だろうといわれていますが、カナダ、メキシコ産牛肉の輸入状況は現在どうなっているのでしょう?米国は昨年、カナダ産牛肉の米国への輸入を解禁しましたが、「安全」でおいしい日本の和牛はまだ解禁していません。多分に政治的な問題だろうと思いますがね。

さて、私自身は和牛が安全だと思っていますが、「和牛は安全ですよ」と発言することは控えています。一般の方たちの中には和牛と国産牛の区別がつかない人が、まだまだ多いからです。また、根拠は牛の飼い方ですから、飼育者の意図を勝手に推測しているだけで、おっしゃるように米国の牛に対する思い込みと同じくらいの根拠しかありません。というわけで、私は自分自身が安全だと思っている和牛についても、「安全である」という発言はしません。これはやっぱりリスクの比較をしているわけです。

農水省の資料も、こういうところでは牛の種類を区別していないので困るのですが、国内で今後BSEが発症する場合を想定して、関東地方については次のような記述をみつけました。

>関東ではと畜される牛のうち30 か月齢未満が60%を占め、これらは検査陰性(BSE 病原体が蓄積していない健康牛)となる可能性が高い。従って、20 頭の汚染牛がいたとしても、理論的には12 頭は陰性となり、残りの8 頭が陽性となる。上記の比率を考えると、2〜3 頭はと畜場で陽性牛として摘発され、5〜6 頭は死亡牛で陽性となることが予想される。実際の飼育状況に当てはめると、関東の牛の飼育頭数は64 万頭、死亡牛は53,000 頭とすれば、59 万頭はと畜場へ行き2〜3 頭が陽性となり、53,000 頭の死亡牛で5〜6 頭が摘発される可能性が試算される。(平成15年9月 BSE疫学検討チーム)

つまり20頭中12頭は見逃すのだ、と言ってるのです。だから私は国産牛肉も危険なことには変わりはない、と言ってるだけです。

私の主張は、米国産牛肉を解禁すべきだとか、米国産も安全だとか、ということではありません。
Posted by HOOP at 2005年02月13日 12:51
>全頭検査もゼロリスクの実現ではありませんね

これはその通りです。

>しかし、肉骨粉を食べた牛は既にたくさん存在したし、
>まだ生きているのです。

要は、異常プリオンが蓄積していない牛の肉骨粉をいくら食べようが問題ない、ということでしょう。ある時、自然にある牛にBSE牛が発生し、その牛に由来する肉骨粉を食べた牛にBSEが感染・汚染が拡大した、と考えるのがもっともスマートな推測だと思います。

>「ほぼ」というところに、そういう気持ちがこめられていると思います

ほぼ、とつけたのは、自然発生するBSEを完全に排除できないからです。

>罰則があるから皆がルールを守るとは言えません。

それはもちろんその通りです。しかし、管理のないところに比較すれば状況は良くなっているはずです。逆に言えば消費者は「ルールはある。しかし、それを守らなければ安全は確保できない。実際にルールを守らなかった人間もいる」ということを知った上で判断すれば良いだけのことです。この手法によってできることは、あくまでも「かなりのところまでコントロールできる」です。その「かなり」がどの程度なのかは消費者の主観であって、それを明示する立場にもなければ、自分の主観を強制する立場にもありません。

>つまり20頭中12頭は見逃すのだ、と言ってるのです。
>だから私は国産牛肉も危険なことには変わりはない、
>と言ってるだけです。

僕は検査そのものの有効性については論じていません。ただ、全頭検査をやらない国の牛は、全頭検査をやる国の牛よりも危険だとは思っていますが。それは検査そのものの有効性ではなく、前述の通り、畜産業に対する姿勢という視点からの判断です。

このエントリーで書いていることは、20月齢以下の米国産牛の輸入解禁がどういうロジックで行われようとしているか、ということです。その結果輸入される米国産牛を食べようと食べまいと、当人の勝手です。あとになって「そんなことだとは知りませんでした」と言われると困るから、それを説明したに過ぎません。

色々と長くなりましたが、元エントリー、およびそれに派生した一連のコメントをきちんと読んでもらえれば、ある程度の情報収集はできるのではないかと思います。それらを元に自己責任で「どの牛肉を食べ、どの牛肉を食べないのか」をそれぞれが考えてもらえればと思います。

#と、一応まとめましたが、もちろん引き続き議論していくことはやぶさかでありません。
Posted by buu* at 2005年02月13日 13:35
一点だけこちらの舌足らずだったところだけ補足します。
「肉骨粉を食べた牛」としたのは「BSE汚染の可能性のある肉骨粉を食べた牛」で、そもそもの初発生のことではなく、汚染した骨粉が国内外で既に牛に給与されていたことを述べたつもりでした。

「国産も危険だ」と主張する私も、一連の輸入解禁の手続きには大いに疑問を抱いています。

長々とおつきあいいただき、ありがとうございました。
Posted by HOOP at 2005年02月13日 13:50
科学的根拠が有るわけではないのですが、その昔ヤコブ病のように脳がスポンジ状になる病気が、未開地の脳まで食べる人食い人種のあいだに見られたという記録が有るそうです。
結局の所生き物の体は、共食いという異常な食環境には適応しないようにできているのではないでしょうか。ちょうど異常がでるのも脳ですし。
肉骨粉というのはこの問題が出るまで全く知りませんでしたが、是非使用をやめた方が良いと思います。
Posted by jm at 2005年03月11日 20:56
予防策ははっきりしているので、その予防策をきちんと実施しているのか、を考えるべきだと思いますね。
Posted by buu* at 2005年03月12日 00:24
日本がその予防策を完全に実施していないことは明らかです。
Posted by HOOP at 2005年03月19日 13:46
であれば、どうしたら完全に実施できるのかを考えれば良いわけです。

とりあえず、きちんとやらなかった業者は死刑か無期懲役でも構わないと思います。まぁ、判断は裁判所の仕事ですが、麻原が死刑ならこちらも死刑かと。

司法は素人なので、あくまでも素人の意見ですが。
Posted by buu* at 2005年03月19日 16:40
それは暴論です。
Posted by k at 2006年04月03日 00:51