2005年02月15日

プラム君へ

うちのプラムが今朝、死にました。
年齢は8歳か、その位。30年ぐらい生きるつもりで飼っていたのだけれど、意外とあっさり死んでしまいました。横浜のわが家にやってきたときはチェリー君と二人だったのですが、飼っていた水槽が小さすぎたのか、水の汚れに耐え切れず、チェリー君は一週間ぐらいであっさり死んでしまいました。そして、一匹で残されたのがプラムでした。

プラムはタイワンハナガメという外来種で、まぁミドリガメのお友達でした。餌を食べて、ひなたぼっこをして、ウンコをするだけの生き物で、なつきもしなければ、愛想を振りまくわけでもなく、ただ淡々とでかくなり続けました。小さいときは頻繁にノギスを使ってサイズをはかり、何ミリでっかくなった、何センチでっかくなった、などと楽しんでいましたが、サイズがノギスで測れなくなってからはただただ無駄にでかくなっていました。

秋と冬と春は室内の水槽で飼い、夏だけは衣装ケースに入れて室外で飼育しました。脱走しないように網の蓋をしていましたが、どこから入ったのか、衣装ケースの中に侵入したハトに居場所を奪われ、縮こまっていたこともありました。水を交換している間に脱走し、マンションの隣の家のベランダに行ってしまったこともあります。

ビクターのものすごく高価なオーディオタイマーを利用し、トゥルーライトと白熱電球を決まった時間に点灯させ、かなり過保護に育てていたせいか、とにかく臆病者で、飼い主が帰って来ただけで慌てて水の中に潜り、時々甲羅から首を出しては様子を伺っているような奴でした。餌が欲しくなると暴れるくせに、いざ餌をやるために近づいていくと例によって首をすくめ、周りに人がいなくなってからようやく食事を開始するというありさま。

しかし、それでも飼い主の「大きくなれ」という願いだけは聞き入れてくれました。冬眠させなかったこともあって、毎年毎年着実に大きくなりました。今は計る道具もないのでわからないけれど、多分甲羅の長さで30センチ以上はあったと思います。どこまで大きくなるんだろう、こいつは、などと楽しみにすると同時に、彼にはちょっと手狭になった水槽を大きいのに買い換えてやるべきか、このまま我慢させておくべきか、大きな悩みも提供してくれていました。

彼に変化が起きたのはこの秋あたり。ベランダの衣装ケースから室内の水槽に移した頃でした。全く食欲がなくなってしまい、ほとんど餌を食べなくなりました。最初のうちはかなり心配したのですが、水を交換するときなどは普通に暴れているものだから、「寒くなるまで外に出しておいたから、冬眠のスイッチが入ってしまって、ボーーっとしているのだろう」ぐらいに考えていました。最近の彼はいつ見ても大抵甲羅干し用に入れてある植木鉢の上で、何とはなくまどろんでいる様子でした。

先日、仕事で古い友人の獣医のところに出かけることがありました。そのときに「うちの亀が調子が悪いんだけど、何かわかる?」と聞いてみたのですが、「亀はわからないなぁ。わかる人はあんまりいないと思うよ」という返事。「冬眠しちゃってるのかなぁ」と言ったら、「うーーん、そうかもねぇ」との返事。まぁ、こんなものなのかな、暖かくなったらまた食欲が出てくるかもしれないな、と思っていました。

彼に再び変化が起きたのは、この間の日曜日だったでしょうか。いつもは植木鉢の上が指定席だったのに、珍しく水の中にいます。あぁ、花粉も飛び始めたし、暖かくなってきたから、いよいよ食欲が戻ってきたのかな、と思いました。彼は、植木鉢の上では食事はしないのです。おなかがすくと、いつも水の中で暴れまわります。だから、ようやくおなかがすいてきたのかな、と思いました。それで、彼が好きだった餌を2種類、投入してみました。でも、キョロキョロするだけで食べる様子がありません。「まぁ、気が向いたら食べるだろう。水の中の方が温度が高いから居心地が良いのかもしれない」と思いました。

そして、今朝、彼はちょっと首を上にあげた状態で、眠るように死んでいました。手と足は甲羅の中にしまい、首だけをちょっと出して。水の中にいるときの、いつものお決まりのポーズでした。ただ、ちょっと違うのは、近づいても首をすくめることもしないし、あたりをうかがうように目をキョロキョロさせることもありませんでした。いつものポーズのまま、かたくなっていました。

そのままぬるま湯につけておくと、腐敗してしまいます。水から取り出し、新聞紙に包み、今は北側のベランダに安置してあります。あとで、どこかに埋めに行ってきます。

部屋の中にある水槽では、エアーポンプの機械音だけが響いています。薄汚れた水槽にはられた水はただただ静かなままで、ただの置物になっています。いつのまにか生活の一部になっていた植木鉢と甲羅の擦れる音が、今朝からはなくなってしまいました。それがあったときは全く気に留まらなかったのに、なくなってみると妙に寂しいものです。

プラム君、そちらはもう暖かいですか??

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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブが好きだ。 素晴らしい。涙が止まらない。 この映画の公開後、来日した彼らのライブにも行った。 コンパイ・セグンドのライブにも行った。 CDだって持ってる。 サントラとイブライム・フェレールのとルベーン・ゴンサーレスの、3枚。
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ【HOW TO GO】at 2005年02月16日 01:16
この記事へのコメント
ペットを飼っていない(家族の世話でペットまで手が回らないから)者としては、何とお悔やみを言って良いやらわからないので…
飼い主に恵まれ、きっといい生涯だったろうと思いますよ。
でも、はじめにいたのがチェリーとプラムですか、なんだかリチャード・ジノリの食器みたい…、なんのお悔やみにもならないざれ言でごめんなさい。
Posted by まーどんな at 2005年02月15日 18:52
はじめまして。TIIDA BLOGから来ました。
クルマの情報が見たくてきたんですが、一番上にあったこの記事が気になって読みました。飼ってらした亀が死んじゃったんですね。
ペットが死ぬのって本当に悲しいですよね・・・。
私も子供の頃に飼っていた犬が死んだときは悲しくて大泣きしました。

しみじみと、プラム君への愛情が感じられる文章で、思わず涙腺が緩んでしまいました。

合掌。
Posted by のりへい at 2005年02月15日 22:27
こんばんは。
昨日も北朝鮮戦の試合の記事にトラックバックさせていただいたのですが、今日もトラックバックさせていただきました。

私も一緒に暮らしていたものが死んだ時の事を思い出しました。
いることがあたりまえになっていて、もう家族と呼べる存在になっていたものです。かたちや動きや癖など、習性のひとつひとつが愛らしくて、私はそれをとても愛してました。
だから、buu2さんのお気持ちは私と全く同じではないかもしれないけど、すごくよくわかります。
あの子が死んだ時も、硬く、冷たくなっていました。柔らかかった体も毛並みもすべて、硬く、冷たくなっていました。
すごく悲しくて、だけど、あの子が生きている間に私に与えてくれたものは沢山あります。
buu2さん、あまり気を落としませんように。
プラム君はきっと幸せでしたよ。



Posted by fc_mimi at 2005年02月16日 01:33
不謹慎なことを申し上げますが。。。

プラム君は本当に死んでしまったのでしょうか?
まさかとは思うけれど、冬眠しているということはないのかな。

Posted by こねこ at 2005年02月16日 17:47
ペットロストは本当にキツイですよね。ご愁傷様です。
Posted by e- at 2005年02月17日 08:04
いくつか報告だけ。

まず、僕は決して良い飼い主ではありませんでした。嫁さんは良い飼い主だったと思いますが。それから、その日のうちに嫁さんの実家の庭に土葬してきました。今日、水槽を洗いました。水槽があったところにはポインセチアの鉢が置かれています。

一日喪に服していましたが、もう復帰していますのでご心配なさらぬように。嫁さんの実家はそれほど遠くないところなので、遊びに行くときは墓参りをしようと思います。

皆さん、コメント、どうもありがとうございました。
Posted by buu* at 2005年02月18日 00:14