2005年03月30日

自らを酒場の雑談と言い切る低レベルジャーナリズム

まぁね、駄目なものは駄目だし、どうでも良いっちゃどうでも良いんだけど、最後に一回だけエントリーしておきましょう。

さっき、ライブドアのPJニュースに「PJの考えるパブリック・ジャーナリズム【和歌山県】」という記事が載った。


簡単に添削してみよう。以下、引用は太字。

始めにこの原稿はPJ個人の見解であり、ライブドアの見解とは無関係だと前置きしておく。

PJ個人って、誰(^^;?武中氏のことか?それならなぜ「武中個人の見解」と書かないのか?

トラックバック等でPJニュースとブログとの差とは一体何なのか?のご指摘に対して、
確かに、私の稚拙な文章と比べて遥かに優れた記事を書かれているブログが多数存在する。


対して、確かに、私の・・・・の部分で、「対して」に対応する述語が見当たらない。「対してコメントしたい」ということなら、「、」で文章をつなぐのは不適切。結果として論旨不明。また、「、」のあとの改行も意味不明。

しかし、第三者のチェックを受けずに出稿されているブログに対して、PJニュースは曲がりなりにも講習を受け、署名をし、本名で投稿、デスクを通して配信されている。当然ながら不採用の記事もある。

また、PJ記事のクォリティーに関しニュース記事と比べる方々が居られるが、時間的・金銭的制約が有るPJに期待するのは無理な話で、講習会参加者を見ても、プロのジャーナリスト志望の方々から、主婦や記者のようなブログで飽き足らなくて参加する者など三者三様である。


前段では「きちんとした講習をしており、フィルタリングもしている」と述べ、PJニュースであっても一定のクオリティを維持していると書いている。ところが「また」で文章をつなぎながら、その後段では「高レベルの記事を望むのは無理」と書いている。ここでもPJニュースのクオリティを高いと考えているのか、低いと考えているのか、発信者のスタンスが不明である。

また、「記者」とは武中氏自身を指す言葉と思われるが、冒頭では自分のことをPJと記述しているふしがあり、統一が取れていない。

ネットを利用した酒場的な世間話の機会

これが「ジャーナリズム」の定義に適合するかどうかは意見の分かれるところ。一般的にはジャーナリズムとは判断されないと思う。パブリックの部分は説明があるが、ジャーナリズムの定義がない。

稚拙な記者の文章でも採用されているのは、「何だこんな文章でも採用されるのか?、だったら、私も応募しよう」と、言うのを敢えて狙っているのか、ライブドアのニュースデスクを勘ぐりたくなる。

直前まで「PJニュースのレベルが低くても許してよ」というトーンでありながら、ここでは「ニュースデスクを勘ぐりたくなる」とネガティブな表現をしている。「勘ぐる」という言葉の誤用と推測できるが、結果として全く意味不明の記事となっている。

ついでだからもっと酷い事例も添削してみよう。


著作権がインターネットの明日を決める【東京都】

教室の張り紙には著作権についての説明が大きな模造紙に書いてあった。

「張り紙」と「模造紙」は二重表記。

しかし、そう単純なことなのだろうか。

以後、どこをみても単純に「著作権」を大事なものと考えてはいけないという主旨が読み取れない。

しかし、それで問題はまったくないと考える。ゴマブックスの広告担当者は出典であるライブドアPJニュースを明示し、私の名前を載せてくれた。

当たり前である。PJはライブドアにニュースを投稿した時点で一切の著作権を放棄している。内容を勝手に改変して著作者の人格権を侵害されない限り、文句は言えない。
参考:パブリックジャーナリスト応募フォーム 規約第4条

しかし、それが著作権の問題で果たせなかった。

もしかして最初に述べられている著作権の問題とはこのことか?著作権が存在することと、著作に対して著作権料を支払うことは全く次元の違う話。著作権を持つ人間がその使用について許可をすれば、当然無料で使用することができる。

わたしたちインターネットユーザーに納得のいく制度であることを切に願う。

残念ながら何を言いたいのかさっぱりわからない。どうあって欲しいのか、あるべき姿の主張がないままに「納得いく制度」としても無意味。

この記事を読んでわかることは、このライターが著作権及びライブドアPJの規約について全く知識がないということだけである。


とまぁ、ちょっと見ただけでもこれだけ不適切なことがある。どちらの記事にも共通している致命的欠陥は、「何を言いたいのか」がわからないこと。

酒場の雑談とのことなので、アルコールでまともな考えができなくなっているんでしょうね。せめて井戸端会議にしてくれるとありがたいのですが。

「何だこんな文章でも採用されるのか?」というのはその通りですが、「だったら私も」などとは思わず、「同類に思われたら嫌だから、近づかないようにしよう」と思いますね、僕は。

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自らの可能性を否定するライブドアPJ【ガ島通信】at 2005年03月30日 17:23
livedoornニュースのPJ寄稿の「著作権がインターネットの明日をきめる」という記事があった。PJというシステムの可能性とそれを遙かに上回る危険性を象徴するような内容であったのだが、初回のテーマとしては長くなりすぎるので、まあそれはいい。 その記事に関連してstri
著作権がインターネットの明日をきめる、か?【とんぼレーダー けむしビーム】at 2005年03月30日 22:52
渦中の武中氏の新記事を拝見。 感想はタイトルの通り。 前2本の記事よりはマシな点もあるように見え・・・ない。 TB・コメントにて寄せられた読者の疑問に答えられていない。 答えようとする姿勢は見せつつも、前回の記事と同様、読者の疑問の中から知っ.
★被害者意識と責任転嫁、そして疑心暗鬼【ニュース置き場。】at 2005年03月31日 12:54
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この記事へのコメント
> 「何だこんな文章でも採用されるのか?」というのはその通りですが、
> 「だったら私も」などとは思わず、「同類に思われたら嫌だから、
> 近づかないようにしよう」と思いますね、僕は。

私は、《稚拙な記者の文章でも採用されている》 ような
ライブドア・PJニュース は読みません! ですね。


Posted by まーどんな at 2005年03月30日 20:41
僕も誤植探しの格好の場と思っていたのですが、文章が滅茶苦茶なので、逆に誤植判断が難しい感じです。いい加減気持ち悪くなるので、そろそろ読むのをやめようと思っています。
Posted by buu* at 2005年03月30日 23:40
どうも、はじめましてー。パッと見てタグが凄いですね、良くこんなに使いこなせるんだろう・・。
あと文章も、俺はそんなに長くかけませんよ。んじゃ
Posted by rietan at 2005年03月31日 00:52
このブログ良すぎ!
口で言っても伝わらないと思うから
まず見てみてよ。
Posted by りえたん at 2005年03月31日 01:06
ちわ〜♪いつも見させていただいてます★
Posted by rietan at 2005年03月31日 01:15
>当然ながら不採用の記事もある。
え?これらよりもさらに下があると・・・
信じられません。
Posted by mei at 2005年03月31日 09:31
どうも、はじめまして。中々良いブログですね。着眼点が面白いです。
>どちらの記事にも共通している致命的欠陥は、「何を言いたいのか」がわからないこと。
うわ、これ俺もブログ書くとき気をつけないと・・・。

Posted by キャンペーン at 2005年04月10日 17:31