まぁ一言で感想を言えば、「あぁ、グーグルとはてなが大好きなんだなぁ」ということなんですが、それで終わらせてしまってはあまりにも味気ない。ダメな本かと言えば決してそんなことはなくて、特に40代以上の人達は必ず読んでおく必要があると思う。でも、一方でネットにどっぷりとつかっている20代、30代の人が読んでも「何を今更」と思うんじゃないかなぁ。しかしまぁ、漠然とある事実をきちんと文章化して目の前に提示することは決して無駄ではないはず。
いくつか「そうだね」と思った部分を書き出すと、
モチベーションの高いメンバーだけで構成される小さな組織で、すべての情報が共有されると、ものすごいスピードで物事が進み、それが大きなパワーを生む。(80ページ)確かにその通りだと思うんだけど、「モチベーションの高いメンバーだけ」で構成するのって凄い大変だよね(^^;
日米の専門家を比較して思うのは、日本の専門家はおそろしく物知りで、その代わりアウトプットが少ないということだ。もう公知のことだから自分が語るまでもなかろうという自制が働く。米国の専門家はあんまりモノを知らないが、どんどんアウトプットを出してくる。玉石混交だがどんどんボールを投げてくる。(143ページ)米国のことは良く知らないけれど、日本はそうだね。情報は集めるけど、出さない。「覗き見」が大好き。
たしかにネット世界は混沌としていて危険もいっぱいだ。それは事実である。しかしそういう事実を前にして、どうすればいいのか。忌避と思考停止は何も生み出さないことを、私たちは肝に銘ずるべきなのである。(207ページ)全面的に同意。
あ、でも、このくらいだなぁ。ま、いっか。本の評価は☆3つ。だから、とりあえずみんな読んだ方が良いよ。もしまだ読んでないなら。