もう、次から次へと放射能牛が出てきて、スーパーの棚を見ていると国産牛ばかり半額シール。
↓19時の写真
これ、夜中になってもほとんどが残っています。
↓0時過ぎの写真
サミットは「食べて支援」とかなんとかいって国産牛のコーナーを作っていたけれど、今見てきたら大幅に縮小されていました。昨日までは5倍くらいあったのに。もちろん昨日はほとんど売れ残っていましたが。
↓これも0時過ぎの写真
売場面積の縮小は当たり前ですね、サミットだって、売れないものをたくさん並べていても仕方ないですから。
それにしても、行政の放射能食品への対応はお粗末のひとこと。こんなもの、「宮城、福島、茨城、千葉、埼玉の全域、東京、神奈川、群馬、静岡の一部については農水畜産物は一切出荷停止」とかにすれば何の問題も起きなかったはずです。もちろん、賠償金額は高くなりますけどね。要すれば、行政サイドからみれば、放射能ふりかけをかぶったものは、なるべく広く浅く、食べてもらいやすいところから食べていただきましょう、という感じなんでしょう。
「万一食べたとしても、ただちに影響が出ることはない」って、これも当たり前です。そんな、すぐに健康被害が出るような濃度だったらパニックになります。今、奇特な人たちが食べている放射能ふりかけの影響は、20年後ぐらいにゆっくりと表面化してくるはず。「そんなに長生きしないから」という人たちはもちろん気にせずもりもりセシウム牛を食べれば良いんです。こちらにも書きましたが、
科学と気分とものの価格と
「放射能ふりかけをかぶっていても、少量なら気にしない」という人なら、放射能は薄めてしまえば問題ありません。肉なんか、ハンバーグや餃子にして食べてください。
もう、このブログでは何度も何度もくり返し書いているけれど、放射能に対するスタンスは次の3つしかありません。
1.一切気にしない
2.政府が大丈夫という範囲で気にしない
3.なるべく被曝したくない
1の人はあんまりいないと思いますが、全然気にしないなら福島第一に行って日本のために働くのが良いと思います。次に2の人。この人達は、セシウム牛のニュースがあろうがなかろうが、全く気にせずにスーパーで買物をすべきです。いや、被災地の支援になりますから、むしろ福島、茨城といった地域の高濃度汚染野菜などは積極的に購入すべきです。
スーパーの国産牛は真夜中になっても売れ残っているわけですが、こういう売れ残りって、恐らく廃棄されるだけなんです。そういうロスを見込んで値段は付けられていますから、ロスが多くなれば、店側はそれを価格に反映せざるを得なくなります。国産の業肉が敬遠されるという事態は、他のものにも影響が出るわけです。だから、2の人は、是非、どんどん放射能野菜や放射能牛を食べてください。そうしないと、僕を筆頭に、「政府なんて信じられない。基準値なんかくそくらえ。どうせ責任なんか取らないんだから、自分の身は自分で守る」という、3の人たちも困るんです。2の人がたくさんいるおかげで、首都圏ではネギとか、ほうれん草とか、全く食べられなくなってしまいましたが(放射能フリーのものがなくなってしまったから)、それと同じくらいに、放射能牛が残っている現状は問題です。
え?それでもなんか放射能牛は食べたくない?じゃぁ、茨城産のネギや静岡産のお茶を筆頭に、口にしないほうが良いものはたくさんありますよ?2なのか、3なのか、はっきりしましょうよ。ネギは良いけど牛はイヤとか、意味不明ですから。え?牛は基準値を超えているって?だから、合い挽きにすれば良いんです。
ただ、本当に、この期に及んで「万一食べても大丈夫です」とか言ってる人たちはどうにかして欲しいですね。じゃぁお前ら、サッカー女子日本代表の祝勝会に「おめでとうございます。お祝いに、福島の牛を3頭持ってきました。放射能わらを食べたおかげで全身が放射性セシウムで汚染されていますが、食べてもただちに影響が出たりしませんので安心して食べてください。そうすれば、福島の応援にもなります」ってやれるのか、っていうことです。それを、サッカー女子日本代表は喜びますかね?国民の皆さんはそれを見てどう思いますか?「世界一の選手が食べているから安心」って思いますか?「折角世界一になったのに、あんなもの食べさせなくても良いのに」って思いませんか?誰だって、特定の有名人(しかも若い女性)に食べさせるのは気がひけるんじゃないですか?良い気持ちがしますか?
わかりやすく極論を持ち出してみましたが、そういうことです。脳衰省の方々(これは僕が経産省にいたときに課内で使っていた農水省の蔑称)がやっているのはこれと全く一緒です。ただ、放射能野菜や放射能牛を食べている人は、彼らには見えません。だから罪悪感がないわけです。役人にとってみれば、「どこの誰だかわからないたくさんの人たちに、広く浅く放射能野菜や放射能肉や放射能魚を食べてもらいましょう。それによって、一次産業の被害が低減できます」ということなんです。この考え方は消費税と一緒です。ただ、大きく違うのは、消費税は「国の借金が増えすぎて、これ以上将来に先送りするわけにもいかない。だから、消費税として負担してください」と国民に明示しているのに対して、放射能は、「このままでは一次産業の被害が大きくなりすぎます。それでは東電も国も困るので、イヤかも知れませんが、ぜひこの放射能野菜や放射能牛を食べてください」という本音を明示していない点です。やっていることは何も違わないんですけどね。
今、日本の食品は「被害」をあいまいにしたおかげで、被害と風評被害がゴチャマゼになって、ひどいことになっています。どうしたら良いかって、もうまめに検査するしかないわけです。でも、こういうときに民主党は馬鹿だから、すぐに「全頭検査」とか無茶なことを言い出します。そんなのできるわけねぇじゃねぇか、という話です。検査能力には限界があるんですから、やるべきことは、大丈夫そうなボーダーの場所の野菜や牛について検査して、その数値を公表することです。優先順位は明らかなんですよ。飯舘村の牛なんて、最後で良いんです。もっと、「どうなのかなー」という場所の牛をチェックしないと。その上で、「基準より上」とか、「下」とか言ってないで、それが何ベクレル、何シーベルトなのかをきちんと公表すれば良いだけのことです。
「これは食べられる」「これは食べられない」なんていうのは今の知識じゃ、科学的には誰にも決められないんですから。ましてや、「この基準にすると被害総額が大きくなりすぎるので、基準値を変更しましょう」なんて、経済的に基準を決めるなんて(でも、実際はこれですよね)ふざけるな、という話です。
#くれぐれも言っておきますが、上述3分類の中の、3に属する人間にとっては、「基準値以下」なんていうラベルは何の意味もありません。
少なくとも僕は、茨城、宮城、福島、千葉、埼玉の野菜は食べません。牛肉はオージー以外食べません。また、身の回りの人にも同じ行動を勧めます。なんでかって、国が信用できないからです。西日本や秋田、青森の野菜、オーストラリアの肉を食べている限り、安心なんですから、わざわざ放射能野菜や放射能牛を食べる必要はないです。ただ、残念なことに、僕が行くスーパーは放射能野菜ばかり売っているんですよね・・・。
#ちなみに今たべているお米は宮城産のひとめぼれ。これが結構美味しいんです。でも、今年の新米が出てくる時期までですね、これが食べられるのも。もう100年ぐらい、宮城のお米は食べられないかも知れません。