2014年05月04日

九谷茶碗まつり

焼き物はド素人だけど、「あ、いいな」と感じるものはあるので、大量に焼き物を見ることができる九谷茶碗まつりに行ってみた。




何のテーマもなしにぶらぶらしても仕方がないので、今回はお茶漬け茶碗2個、カレー皿2枚、餃子皿1枚を購入するというのをテーマにしてみた。

ざーっと見た中で最初に「おおおーーーー」と思ったのは青粒というやつで、これ、良いなぁ、と思って店の人に聞いたら、仲田錦玉さんという人の作品で、結構なお値段だった。「お勉強させていただきますよ」と言われたけれど、こちらこそ勉強中で、錦玉さんの名前も初めて聞いた体たらくである。お礼を言って店をあとにした。

次に良いなあと思ったのは赤い線画で、いわゆる九谷焼として教えてもらった色使いとは随分違うものだった。赤と金で繊細に描かれた花鳥風月がなんか凄いなぁ、と思って、これまた店の人に質問してみると、福島武山さんという人らしい。花瓶が中心だったので話だけ聞いたけれど、これでカレー皿や餃子皿があったら、それはそれで驚きだった。

わりと目立ったものに雀を描いた作品があって、これは中村陶志人という人らしい。ちょっと繊細すぎて、実際に使うのはちょっとなぁ、と思って買わなかったけれど、存在感はあった。

それと、エビやヒラメを描いていて面白いのがあったのだけれど、ちょっとゴツゴツしていて、カレーを食べるとスプーンで傷つけたり、カレーが残ってしまって食べ終わりが麗しくないかな、と思ってやめた。この皿もあちこちで見かけたのだけれど、作者名は忘れてしまった。

あと、武腰潤さんという人のカワセミの絵も良かった。他に気になったのは、ちょっと真葛焼っぽい雰囲気の花瓶を作っている人だったのだけれど、詳しく教えてくれる人がいなかったので、誰なのかはわからずじまいだった。

さて、そんなこんなでぐるぐる回ってみて、一番素晴らしかったのは青を中心に、黄色にかけてのオーロラのようなグラデーションで、遠くから見ても、山ほどある作品の中で抜群の存在感を示すヤツで、三代目徳田八十吉さんという人の作品だと教えてもらった。凄いんだけど、価格も凄いので、ちょっとカレーや餃子には使えそうになかった。

うーーーん、やっぱり、良いものは高いなぁ、という当たり前の結論に落ち着いたのだが、僕が買いたいものはどれもこれも見て楽しむのではなく、使って楽しむものだ。ざっと「九谷」を勉強したので、それをもとにして廉価版を買う必要がある。まずはお茶漬け茶碗だ。「ザ・九谷」とでも言えるようなデザインを探してみて、行き着いたのがこれである。







これ、一個3,000円もしたので、量産品としてはちょっと高い気もしたのだが、一番九谷焼きっぽい感じもするので、まぁ良いだろう。勉強は、まず買ってみないことには始まらない。あとで後悔したとしてもそれは勉強代である。

さて、会場を2周ほどしてみたので、ちょっと会場を出て、隣にあった石川県立九谷焼技術研修所というところを覗いてみた。こちらがメイン会場に負けず劣らず面白い。目の前に作家さんがいたりするのでなんとなく作品にも親近感がわく。そうやって色々見ていて見つけたのが井上雅子さんという人のお皿。カレーにはちょっと使えそうにないのだけれど、なんか、左上と右下の焼け焦げた感じが凄く良い。どうしようか、どうしようかと迷ったのだけれど、一度やめて研修所を出て、50メートルぐらい歩いてやっぱり買うことにした。今日見た焼き物の中で、一番好きだったからだ。一枚5,000円の皿が3枚売っていたので、2枚買ってみた。







あれ?これはカレーにも、餃子にも使えないぞ?と思い当たり、カレー皿を探していたら、やはり作家さんが自分で売っている作品の中にこんなカレー皿を見つけた。タコである必要性は特にないのだが、あまり肩肘張らずに普段使いできそうなのが良い。一枚1,000円というのもお手頃。裏を見ると「タコにげろ」と書いてあるのが可愛い。ちなみに川合孝知さんという作家さんである。







似ているけれど良く見ると微妙に違うのである。

結局、餃子に利用できる直径25センチ程度の丸皿は見つけることができなかったのだが、まぁ、良しとしよう。ちなみに今回買った中で一番高かったのは、能美市が販売していた九谷焼ウルトラマンアートシリーズのブースカ、5,400円である。役所と円谷プロのタイアップ作品が一番高いなんて(T_T)。




最後に、九谷焼陶芸館に行ってウルトラセブンに絵付けしてきた。これは2週間ぐらいで郵送されてくるようなので、これが届いたらまた紹介しようと思う。










九谷茶碗まつり、これは楽しい。既存のリソースを上手に利用して、古いものと新しいもの、作り手と買い手の接点をつくり、希望すれば参加もでき、大人から子どもまで楽しめる。物凄い人出なのも良く分かる。

なお、このあと歩いて宿まで帰ったのだが、途中で見つけたギャラリー三宝というところで徳田八十吉展をやっていたので、ちょっと立ち寄ってみた。初代や三代目の八十吉作品も素晴らしかったのだが、個人的に気になったのは宮川香山の渡蟹水盤にインスパイアされたと思われる作品。画廊のおじさんに聞くと、さっき茶碗まつりの会場で見かけた真葛焼っぽい雰囲気の花瓶を作っている人のお弟子さんとのことだった。師匠とお弟子さんの名前を聞いたのだけれど、忘れてしまった(^^; あれ、欲しいなぁ。高いんだろうなぁ。

追記:田畑奈央人さんという人だったらしい  

Posted by buu2 at 17:00Comments(2)TrackBack(1)コレクション││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

2014年05月03日

兼六園

兼六園という場所に来たのは生まれて初めてである。とにかく馬鹿でかい庭に、これでもかというくらいに人がいた。もうちょっと静かなときにのんびりしたいと思った。やはり、来るなら平日だろう。





























  
Posted by buu2 at 15:37Comments(0)TrackBack(0)石川││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

貞麟寺のコゲラ

貞麟寺でコゲラを見つけた。














  
Posted by buu2 at 12:35Comments(0)TrackBack(0)動物││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

貞麟寺の桜吹雪

白馬の姫川源流のそばにある貞麟寺は枝垂れ桜で有名なお寺である。ちょうとこの連休が見頃ということで、見に行ってみた。










風がやや強かったおかげで、時々桜吹雪と呼ぶにふさわしい状態になったのだが、写真では残念ながらその凄さが伝わらない。




もうちょっとカメラの腕があればなぁ。  
Posted by buu2 at 12:30Comments(0)TrackBack(0)長野││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

白馬村青鬼集落の春2014

このところ、ゴールデンウィークに白馬に行くと、必ず白馬村青鬼集落(重要伝統的建造物群保存地区)に行って、サイダーを飲む。

この鳥は、百舌鳥?























  
Posted by buu2 at 12:00Comments(0)TrackBack(0)長野││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

2014年05月02日

火災渋滞

21時から放送開始の総統閣下はお怒りですのために移動中。しかし、こんな状態。果たして、放送に間に合うのか・・・。


  
Posted by buu2 at 20:00Comments(0)TrackBack(0)高速道路││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

麺龍




名称:麺龍
種類:佐野
場所:篠塚
注文:ハーフ&ハーフ
評価:6/BAB
2013.5.2.
コメント:麺はかなり薄い平打ち縮れ麺。最初はコシがあるのだが、食べ進むうちにどんどん心許なくなってくる。のんびり食べていたとは思えないので、麺が薄すぎて劣化が早いのだろう。スープの絡みももう一歩。とはいえ、食べ初めの時点ではなかなかのクオリティだった。

スープは鶏ベースと思われる半透明タイプで、手間をかけてじっくりだしをとっていることが窺える。やや味が濃いめだが、それはスープの絡みがイマイチな麺との兼ね合いを考えてのことと推測される。

チャーシューはロースとバラ肉が半々。両方とも普通に美味しい。

サービスが非常に良く、地元の人に愛されている感じがする。僕のような、一度だけ食べてさっくり評価をして終了、という種類の人間はお呼びでない感じ。もちろん、良い意味で。

店名 麺龍 (めんたつ)
TEL 0276-80-9590
住所 群馬県邑楽郡邑楽町大字篠塚1805-1
営業時間 11:00〜19:30
定休日 月曜日  

ゴールデンウィークの自分の行動から改めてデフレを考えてみた

1.AmazonからCDセールのお知らせが届く <デフレの雰囲気を醸成

2.買い物カゴに商品を投入する(景気をちょっとだけ刺激、ただし、500円ほど割引!)

3.ふと、我に返る(刺激に至らず)

4.レンタルで十分じゃないか? <デフレ根性が染み付いている

5.TSUTAYAに行く(徒歩)

6.TSUTAYAでゴールデンウィーク割引があることを知る <デフレ誘発

7.帰宅して、iPod touchを取ってくる(徒歩)

8.TSUTAYAのアプリをダウンロード(無料)

9.割引チケットを入手(5割引)

10.折角なので、5枚レンタルする <景気をちょっとだけ刺激

11.セルフレジを利用する <長期的に見れば雇用機会減少

12.奥さん、牛角平日1000円引きチケットが当たったって!!(景気をちょっとだけ刺激)

13.牛角なんて美味しくないから、行かない(刺激に至らず) <イマココ

誰か、このチケット、欲しいですか????



#安倍政権は一体何をやっているのだ?????  
Posted by buu2 at 12:43Comments(0)TrackBack(0)日記││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

サンブンノイチ

原作未読で鑑賞。

銀行強盗で手に入れた金をどうやって分配するかでもめる、という内容。限られた場面での会話劇で、映画というよりは演劇的な内容。虚々実々が交錯している、といえば聞こえが良いのだが、ワンパターンなので3回目で飽きてくる。「どうせまた裏があるんでしょ?」と構えてしまうので、引っかけられてしまう爽快感が皆無。だからといって、タネがわかっているのに騙されてしまう手品のような楽しみもない。「どうせ、また引っかけでしょう?」から始まって、「あぁ、そういうことですか」と冷めたまま終わることの繰り返し。つまり、脚本に意外性がないのだ。

一方、細かいギャグはなかなかで、時々不覚にも笑ってしまった。コメディだと思えば悪くないのだが、途中からすっかりシリアスになってしまうので、後半に進むに従ってだんだん退屈になる。

とはいえ、芸達者な数人の役者のおかげで、最後まで眠くなることはない。藤原竜也はもうちょっと上手に見せることができたと思うし、中島美嘉はあまり魅力的に撮れていなかったけれど、池畑慎之介と窪塚洋介の演出はなかなか良かった。

演劇的な脚本を映画らしく観させるにはそれなりの演出が必要なはずなのだが、それが感じられたのがストーリー上あまり必要と思えない車のシーンぐらいだったのが残念。

笑わせようという部分は頑張っていたけれど、引っかけてびっくりさせてやろうという部分は空回りしていて、楽しさも半分程度といった感じ。映画の日に観るのなら納得かな。評価は☆1つ半。  
Posted by buu2 at 01:45Comments(2)TrackBack(0)映画2014││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

ワールズ・エンド

worldsend


高校を卒業以来どんどん落ちぶれてアル中になってしまった主人公と、その仲間4人が高校時代に育った町の12軒のパブで飲みまくる、という内容。

途中から話がすっ飛ぶので、椅子から転げ落ちないように覚悟が必要。ところどころで思わず笑ってしまうシーンはあるのだけれど、ちょっとすっ飛びすぎていて乗り切れない。ちょうど、ゾンビ映画であることをひた隠しにしたプロモーション戦略に騙されて、途中でゾンビが出てきてずっこけるような感覚と同じようなものを覚えた。

字幕監修を町山智浩さんがやっているので、多分色々なパロディが含まれているんだと思うのだけれど、マニアック過ぎるのか、僕には良くわからなかった。オーメンにちょっと引っ掛けていることぐらいはわかったけれど。あと、店の名前と、そのパブで起きることに関連があることだけは気がついた。

色々と情報を収集してから再度観ると、楽しめるのかも知れないのだが、ちょっとそこまで頑張る気は起きない映画だった。正直、映画の潜在的な魅力をほとんど見落としていると思う。でも、知ったかぶりをしても仕方ないし、ネットで調べてさも事前に知っていたようなことを書くのも格好悪い。ということで、正直に「つまらなくて眠くなった」と書いておく。評価は☆半分。  
Posted by buu2 at 00:14Comments(0)TrackBack(0)映画2014││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

2014年05月01日

総統閣下はお怒りです 番外編「科学は誰れのために」

モリタック:理研、凄いことになっていますよ。

新たな万能細胞「STAP細胞」の論文に不正があったとされる問題で、理化学研究所の調査委員を務めた研究者3人の過去の論文にも疑義があるとの指摘が各所属機関に寄せられていることが分かった。

出典:STAP論文:理研調査委にまた疑義 研究者3人
http://mainichi.jp/select/news/20140502k0000m040069000c.html

閣下:ひとこと、正直者がバカを見る、という事態だけは避けないとだな。忌野清志郎の名曲「JUMP」をもとにパロディをつくろうと思ったんだが、どこも変える必要がないよ。全てのまっとうな科学者の心境じゃないか?

JUMP 忌野清志郎 歌詞


関連エントリー
超訳!昨日の記者会見
http://buu.blog.jp/archives/51433707.html

総統閣下はお怒りです「ノーベル賞の使者」
http://buu.blog.jp/archives/51432975.html

ネイチャーに掲載されて有名人になるためのガイドライン
http://buu.blog.jp/archives/51430988.html

STAP細胞の一件で得られた博士論文に関する知見と、その対策案
http://buu.blog.jp/archives/51430988.html

STAP細胞の一件で得られた博士論文に関する知見と、その対策案
http://buu.blog.jp/archives/51430926.html

総統閣下は充電しております STAP細胞大特集
http://buu.blog.jp/archives/51430713.html

なんか、STAP細胞はこんな感じになってきてしまいました
http://buu.blog.jp/archives/51430685.html

STAP細胞に関する再現性実験がなかなか成功しない理由を邪推してみる
http://buu.blog.jp/archives/51430486.html

医学・生物学系疑惑の関係者たちの思惑を想像してみる
http://buu.blog.jp/archives/51429620.html  
Posted by buu2 at 23:02Comments(0)TrackBack(1)ニュース││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

サードパーティ製Lightning Cableをテストしてみた

iPadとiPod touchで使っているライトニングケーブルが、ジャック近くが疲労して接触が悪くなってしまった。Appleのケーブルはいつもここがダメになるので警戒して丁寧に使っていたのだけれど、やっぱりダメだった。これなら最初からビニールテープか何かで補強しておけば良かったのだけれど、後悔先に立たず。さて、代替品を購入するか、と思ってアップルストアをチェックすると1,900円もする。高い。

アップルストア ライトニングケーブル

こういう場面でまず検討するのがサードパーティ製品というのが僕なので、Amazonをチェックすると、あるわ、あるわ、安いのがたくさんある。奥さん、148円ですって!



でも、評価を見てみると当たり外れがあるみたい。すでに今持っている純正はほぼ使い物にならないので、届きました、使えませんでした、というのでは悲しい。配送までに時間がかかるのも困る。そこで、秋葉原に行って、2種類のサードパーティを買ってきた。最初にテストしたのは150円ぐらいで売っていたもの。早速iPadにつないでみると、ちゃんと充電できる。しかし、スピードが遅い。しかも、充電率が50%を超えたぐらいで充電中マークが消えてしまう。それでも一応充電は続いているようだが、60%ぐらいで頭打ち。それ以上は数値が上がってこない。これでは使い物にならない。iPadを外してtouchにしてみたところ、こちらは順調に充電できる。すぐに100%に到達した。うーーーん、大容量だと電圧が足りなくなるような症状で、ケーブルの抵抗値が大きすぎるのだろうか???

とにかくiPadには使えない。やはり安物買いの銭失いであったか、と思いつつ、次の製品をテストしてみた。




iPadにつないで、「純正じゃないからちゃんと動作しないかもよ?」という主旨のいつものメッセージを消去して充電してみたら、こっちはちゃんと充電できている。途中で息切れすることもなく、100%まで。めでたい。一本は無駄になったけれど、これが機能するなら出資額合計は約400円。純正を買うのに比較して約5分の1程度の出資で済んだ。もちろん、数回の利用で使用不能になる可能性もあるので油断は禁物だが、試してみた甲斐はあったというもの。

そもそも、Apple純正がちゃちぃ上に高いのが悪いわけで、これが400円なら最初から純正を買うのになぁ、などと思ったりもするのだけれど、そこは私企業がやること、株主でもないし、余計な口出しはせずにブログでレポートを書くだけにしておく。  
Posted by buu2 at 22:23Comments(0)TrackBack(0)apple││編集

このエントリーをはてなブックマークに追加

丸一

丸山吉平に端を発した林SPF三本勝負のラストである。訪問したのは二軒目の鈴文と同じく蒲田。鈴文と同様この店もプレミアムなとんかつは極上ロースかつ(2500円)のみで、ヒレの極上はない。仕方ないので、極上ロースを注文。

白菜の漬物、ご飯、味噌汁が先に提供され、最後にかつが到着。













かつはもうちょっとレアなものを想像していたのだが、火は完全に通っている。衣はきつね色というよりは焦げ茶色で、中央部分は黒焦げに近い。見た目からは、ちょっと揚げ過ぎな感じがある。一口食べて、やはり若干の苦味が気になった。ただ、やや細かめのパン粉は口の中で刺さるということはなかった。肉は例によって旨味が不足気味で、水っぽい。これをジューシーと言うならジューシーかも知れないが、単に水っぽいだけのような気がする。食べている最中にこの水分によって衣が剥がれてしまうのが残念。水っぽくて旨味が足りないので、他の林SPFを使った店と同様、塩は必須である。

ご飯、豚汁は標準レベル。漬物は形だけといった感じである。キャベツは乱切りというか、雑に切っただけ。しかし、シャッキリとした食感は悪くなかった。

プレミアムなとんかつというよりは、普通の街のとんかつ屋で食べる馬鹿でかいロースかつ、という感じで、満足感はそれほど得られなかった。むしろ、頑張って食べたことによる疲労感の方が大きい。

結論としては、温度を高めに設定した油を使用し、一般的なとんかつ屋に比較して短時間で揚げることによって火の通りを不十分にし、ジューシーさを演出するのが林SPF系の店の特徴とまとめることができそうだ。隠し包丁を念入りに入れている様子がないので、肉の柔らかさは間違いないのだろう。しかし、林SPFの肉のメリットは柔らかさと、きっちり火を通す必要がないという二点だけに感じられる。ただただ生なら嬉しいという人には良いかも知れないが、上質な豚肉が持っている旨味がほとんど感じられないので、ちゃんとしたとんかつを食べたい向きには全く勧められない。

このレベルの店が食べログのとんかつランキング全国版のベスト10に2軒も入ってしまうのだから、食べログなど全くあてにならないことがわかる。当然、今度出版するとんかつ本にも、3軒とも掲載しない。蒲田にはもう一軒、檍(あおき)という林SPFを使った店があるのだが、どうしたものか・・・。

店名 丸一
TEL 03-3739-0156
住所 東京都大田区蒲田5-28-12
営業時間 [火、木、金]11:00〜14:00 [水、土]11:00〜14:00 、17:00〜20:00
定休日 日曜日・月曜日・祝日