一ヶ月も前に予定してあった大阪、奈良出張なので、台風が来てもキャンセルはできない。ということで、朝7時の時点で新幹線は止まっているという情報があったのだけれど、構わず東京駅にやってきた。予約してあったのは09:00ののぞみで、東京に着いたのは08:45頃。
もちろん、新幹線は止まっていて、改札は中止。行き場を失った人たちが改札付近に大量発生している。どうせこれから台風が来るので、新幹線がすぐに動き出すはずもなく、「本日は運行の目処が立ちません。かなりの遅れが予想されます」とのアナウンス。座る場所もないので、ガラガラの東海道線のホームに行って、ベンチに座った(09:00頃)。
ちょっと動きがあったのが11:30ぐらいで、駅員がハンドマイクで喋っているのだけれど、何も聞こえない。みんなが不満を述べるので、一層聞こえない(笑)。最近ネットを見ていると「トラブル発生時でも冷静な日本人を見て中国人がびっくり」といったトーンのニュース(?)を良く見かけるのだけれど、日本人だってギャーギャーわめく奴はいる。怒鳴って駅員にプレッシャーをかけても、事態は何も変わらない。
アナウンスも流れていて、「本日のご旅行は中止して下さい」と言っている。さっきまでは「当分動きません」だったのだけれど、状況が悪化したんだろうか?
東海道線のホームに戻ると、雨はすっかりやんで、東海道線もちょろちょろ動き出したようだ。はて、と思っていると、今度は「12:30頃に運行再開」とのアナウンス。方針もコロコロ変わるようだ。
ほどなくして改札再開。ところが、12:30ぐらいまでの新幹線は全部運休扱いで、僕が持っている指定券は無効とのこと。どうしても大阪に行きたければ、自由席で行け、と。ただし、自由席は前より3両だけだよ、と(笑)。当然のことながら、新幹線のホームは大混乱である。行列が大嫌いな僕は、自由席の行列を断念して、グリーン車よりも後方の指定席車へ。それで、デッキに立ちながら、宿題になっていた原稿をiPadで書くことにした。
ようやく出発か、と思ったら、今度は静岡で軌道上に竹が落ちているという報告があったらしく、その状態でステイ。暇なのでちょっと指定席の状況を見に行ってみると、ガラガラである。そりゃそうだわな、いろんな交通手段がマヒしちゃったんだから。
結局、出発したのは13:10頃だったと思う。もう雨はすっかり止んでいて、青空すら覗いている状態。すいすい行くのかなと淡い期待をしたのが間違いで、電車は小田原の手前でストップ、富士川の手前でストップ、と、とろとろやっている。
「ただいま、富士川が増水しており、安全のため30キロの徐行運転をしております。順番待ちをしておりますので、そのままお待ちください」みたいな車内アナウンスがあって、結局1時間ぐらい止まっていたと思う。やっと動き出したので、どれどれ、どのくらい増水しているのよ、と思ったら、このくらいだった。
その直後ぐらいに車掌さんがやってきて、「お客様はどのような切符をお持ちですか?」と聞くので、09:00の指定席を持っていたが、こんな状態なので立っている」と言ったら、「空いてる席を見つけて、座って下さい」と、丁寧な受け答え。でも、あと1時間早かったらもっと良かったのに、と思いながら、指定席の空席に着席。これが14:45ぐらいである。
それからあとは比較的順調に走ってくれて、新大阪到着は16:00。まぁ、こんなものだろう。トータルでは4時間30分の遅れだった。
おかげで新作短編連作小説のおおまかなプロットをまとめて、10本分ぐらいのアイデアを出して、その第一章の第一稿(約4,300文字)を書いてしまうことができた。