2017年01月31日

僕が米国の反トランプ・デモに参加する理由とデモのインパクトについて

米国での選挙権を持たない僕がなぜ反トランプのデモに参加しているのか、簡単に説明しておく。

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だいぶ前に出版した「総統閣下はお怒りです」の中で対談をした東浩紀さんがTwitterでこう書いていたんだけど、


さて、今のデモがトランプをビビらせるためだけにあるのか、という疑問がある。

これまで9ヶ月、ワシントンDCで暮らしてきて、色々と勉強してきた。同じように米国へ移住してきたイラン人や、バングラデシュ人や、ペルー人や、ロシア人や、ウクライナ人や、ジャマイカ人などと一緒に、夜間学校で米国の議会制度などについて教えてもらって、米国と日本の民主主義の違いもある程度理解してきたつもりである。その知識をもとに、なぜ、今、僕がこの国の反トランプ・デモに度々参加しているのかを書いておく。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1. 民主主義の先進国である米国のデモに学ぶ
こういっては申し訳ないのだが、日本のデモはイマイチな感触がある。どうも「ブーム」みたいな色合いが濃く、時間とともに風化してしまう。これまでに大きな成果をあげた事例が少ないと感じる。それは、デモが悪いのではなく、デモのインパクトが国政に響きにくいという構造的な問題に起因しているのではないか。

韓国のデモはパワフルだが、ポピュリズムの色彩が濃く感じられる。この辺は、近いうちに在米韓国人の友人と議論してみたい。

では、米国はどうなのか。米国のデモは意味があるのか、それともないのか。実は、これを見てみたいというのがデモに参加している最大の理由である。特にトランプの主張はわかりやすく筋悪なので、米国民がどうやってそれを是正していくのか、あるいはそれがかなわず、三流国家へと突き進むのか、非常に興味深い。見てみたいだけなら、参加までする必要はないのかもしれないが、せっかくすぐ近所でやっているのだし、彼らの意見には賛同するので、参加しない理由がない。

2. デモでどのような効力が期待できるのか
(1)米国の三権と地方自治
大統領、連邦議会(上院、下院)、連邦最高裁判所の3つである。日本の場合、内閣と国会はかなり密接に結びついているが、米国の三権は厳密に分離されている。議会は大統領の不信任決議ができず、大統領も議会を解散できない。また、州は国家に近い権限を有している。ただし、関税や同盟といった外交と、通貨を発行する権限は有していない。

(2)大統領への圧力
まず、大統領への圧力が考えられる。特に、これまでについてではなく、これからへの圧力に意味がある。乱発される筋悪な大統領令に対して国民が黙っていては、大統領の行動へのお墨付きを与えかねない。もしお墨付きを与えれば、暴政はエスカレートする。

(3)議員への圧力
米国議会は大統領の非行を弾劾する権利を持っている。また、非行までいかなくても、不適切な大統領令が発せられた場合、その大統領令が無効になるような法律を作ることもできる。大統領の行動を監視する役割なので、議会への圧力は意味がある。29日のデモでも、国会議事堂前で「仕事をしろ」というシュプレヒコールが上がっていた。

(4)裁判所への圧力
大統領令の適正性について審査する機関なので、適正に機能していなければ国民の批判対象となる。最高裁判所の判事(9人)は議会によって弾劾されない限り罷免されず終身職なので、国民の批判が直接裁判所に響くわけではないが、議会から弾劾される可能性は常にある。裁判所の権利はとても強く、政府の行政にストップをかけることもあって、国民からの信頼も厚い。デモの声が大きければ、対応のスピードが速くなる可能性がある。

(5)各州への圧力
各州は独立性が強く、州ごとに政府、議会、裁判所があり、州として絶大な権限を有している。州ができないことは「外国との条約締結」「外国との貿易」「外国との戦争」である。したがって、各州への圧力には大きな意味がある。

(6)メディアや有識者への圧力
ネットのおかげで影響力が落ちてきているとはいえ、各方面に対して一番情報拡散能力を持っている。彼らへのアピールには世論形成上意味があると考えられる。

(7)他国へのアピール
難民問題やテロリスト対策は米国単独ではなし得ない。外交は大統領の専権事項ではあるものの、他国に対して、米国内に反トランプの一大勢力が存在することをアピールし、米国が一枚岩ではないことを伝えることは重要だろう。日本のように大統領が誰であろうと尻尾を振ってご機嫌を伺うような国は別として、普通の国家は差別や宗教に対してきちんとした信念を持っているので、トランプが退陣した後に向けても、存在を主張しておく必要がある。

(8)子供への教育
米国では、子供の時から民主主義の手段として選挙での投票の他に、デモや政治家への電話などが教えられている。米国型民主主義とはどういうものなのか、教育できる良い機会だろう。

3. 期待できる、僕個人へのアウトプット
(1)もし効果があった時、勉強になる
(2)効果がなかった時も、何が問題だったのか肌で感じることができる可能性がある
(3)何もやらないことへの後ろめたさの解消

4. 今後の米国
デモが何の効果も出さなければ、トランプの悪政によってしばらく米国経済は停滞する可能性が高い。
トランプが姿勢を変更するか、あるいは議会や裁判所がトランプを矯正するなら、行政が正常化するかもしれない。

そもそものところで、有権者が二極化して混乱しているのが今の米国である。特に教養層はこれまで米国内部にある労働者層への配慮が不足していて、彼らが抱える不安や不満に鈍感だった。それが顕在化したのがトランプ大統領の選出で、実はヒラリーが大統領になっていたとしても、同じようなコンフリクトは発生していた可能性がある。米国民は、まず国内での対話を始める必要がある。これは、トランプの姿勢が変わる、変わらないに関わらず、である。極端な他国干渉主義も、極端な保護主義も、模範解答には思えないのである。

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民主主義を諦めたら、そのあとには絶望しか残らない気がする。  

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2017年01月30日

日本国民は安倍晋三が総理大臣で本当に良いの?

頭の悪い安倍晋三はトランプの人種差別政策について
米国の大統領令という形で米政府の考え方を示したものだろうと思う。私はこの場でコメントする立場にはない。いずれにせよ我々は、難民への対応は国際社会が連携して対応していくべきだと考えている

と述べたらしいが、何を言っているんだ、このバカは。こんなバカを支持している日本人が6割とか、笑っちゃうよ。

他国を見れば、フランスも、ドイツも、オランダも、それどころかニューヨーク州やワシントンDCも深い懸念や異論を表明しているわけで、日本のヘタレっぷりというか、ポチっぷりが激しく情けない。ちょっと前に僕はツイッターで




と書いたのだが、ダメなものはダメとどうして表明できないのだろう。安倍晋三は「出身や信仰で人に烙印を押すような政治」を否定できないようだが、日本国民は本当にそんな奴が自分たちの総理大臣で良いのか?  
Posted by buu2 at 16:23Comments(0)TrackBack(0)ニュース││編集

No Wall No Ban March

先週はWomen's Marchで一説には50万人が集結した首都ワシントンDCだけど、今週はNo Wall No Ban Marchである。規模こそ先週には大きく劣るものの、トランプが乱発する筋悪なExecutive Orderに対する憤りが伝わってくるものだった。




日本では嫌がられるベビーカーも多数参加。









ときどきあがるシュプレヒコールは

This is what America looks like!
The people united, will never divided
No hate, no fear, refugees are welcome
No wall, no ban

など。



DCでは珍しい有料の博物館NEWSEUMからも賛同者。









ナショナル・ギャラリー・オブ・アートの屋上からも。






警備にあたっている警官の表情は結構にこやかだったりする。






国会議事堂周辺では「仕事しろ」の声もあがっていた。















最後は、「また来週」で解散(笑)。  
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2017年01月29日

デュポン・サークルのファーマーズ・マーケット

毎週やっているのか、時々なのかは知らないけれど、デュポン・サークルでファーマーズ・マーケットをやっていたので覗いてみた。




スーパーではあまり見かけない大根を発見。



お約束の、多種多様なかぼちゃたち。



りんごもいっぱい。



車で運べるピザ釜を持って来ている人もいた。



ホール・フーズだと、豚肉ってあまり品揃えが良くない。こういう場所で買えば良いのかな?  
Posted by buu2 at 23:22Comments(0)TrackBack(0)ワシントンDC││編集

NIHでも雇用の凍結が開始され始めた

NIHでも早速トランプの大統領令の影響が出始めているようだ。イランからの研究スタッフはNIHでも中国やインドからのスタッフと同様、かなりの人数がいるのだが、雇用の継続が困難になりつつあるらしい。影響はイラン人だけではなく、日本人にも及んでいて、軍を除く米政府職員の雇用を凍結したため、今春から起用されるはずだった日本人研究者の雇用が白紙になったケースがある。

NIH界隈は今後もかなりの混乱が続くと思われるので、新しい情報があれば、このブログで報告していきます。  
Posted by buu2 at 14:11Comments(0)TrackBack(0)ワシントンDC││編集

トランプによる大規模な社会実験が始まった

トランプという大馬鹿が、近年では誰もやらなかったような壮大な実験を始めたようだ。

このところ、英国のEU離脱や釜山日本総領事館前への少女像設置など、近視眼的なポピュリズムの台頭が頻繁に目につくのだが、トランプ大統領の政策は身近で、視野が狭く、そして驚くほどのスピードで影響が広がりつつある。

約150年前、この国は奴隷制と自由貿易を争点にして内戦に発展した経験があるのだが、このままでは、内戦まではいかないまでも、深刻な分裂に至る可能性が高い。

僕がいるワシントンDCでは、移民や海外からの赴任者が多く、また、カラードの比率も非常に高いため、反トランプが過半数どころか大多数を占めている感触である。きちんと教育を受けている人が多いので、思考も長期的だ。彼らと話していると、トランプの支持派と不支持派の思考はこんな感じである。

トランプ支持派
メキシコからの違法移民が多くて迷惑である。>じゃぁ、国境に壁を作ろう。
イスラム諸国からの移民はテロリストの可能性がある。>じゃぁ、入国を規制しよう。
日本からの輸入車が多く、米国から日本への輸出車は少ない。>じゃぁ、輸入車には高い関税を課そう。


反トランプ派
メキシコからの違法移民が多くて迷惑である。>じゃぁ、国境に壁を作ろう。>そんなことしたら金もかかるし、生態系にも悪影響がでるし、色々困るよね。
イスラム諸国からの移民はテロリストの可能性がある。>じゃぁ、入国を規制しよう。>イラン人は米国でもあちこちで活躍していて、大きな損失でしょ。それに、大多数のイラン人はテロリストではないから、人権侵害じゃないの?
日本からの輸入車が多く、米国から日本への輸出車は少ない。>じゃぁ、輸入車には高い関税を課そう。>関税の問題じゃなくて、品質の問題でしょ。それに、関税分を払うのは米国民で、米国民の暮らしを圧迫するかもよ?


非常に簡単に書いてみたが、トランプの政策は行き当たりばったりすぎて、ほとんど思考というものが感じられない。目の前に自分にとって都合が悪いことがあると、すぐに大統領令にサインしてしまう。おかげで、現状でも女性や、研究者や、ビジネスマンや、外人からはあまり支持されていないし、アメリカ経済に影響が出始めれば、不支持率はどんどんアップしていくだろう。

僕は米国シティズンではないので、選挙にしても、政治にしても、基本的に傍観しているしかないのだが、幸いにして、非常に近い場所から観察することができる。

#いつまでいられるかも不透明だが。

「目の前に不都合なことがあるならとりあえず排除しちゃえ」で済むなら、こんなに簡単な話はない。それで済まないから、世界中の行政官たちは悩み続けているのであって、トランプの刹那的政策が本当に成功してしまうなら、世界中の行政組織にとって革命的事態である。

ということで、引き続きなるべくDC中心部に目を向けて、米国の動向を観察していきたいと思う。  
Posted by buu2 at 01:04Comments(2)TrackBack(0)ワシントンDC││編集

2017年01月28日

プッシーキャットのイラストを描き直してみた

ちょっと描き直してみた。すぐだと思ったのに、意外と時間がかかってしまった。マックとワコムの接続がうまくいってなくて、マウスで描いたから。

プラカード
  
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2017年01月27日

China Canteen

ロックビルにある四川料理屋で軽く飲み会。

誰も行ったことのない店だったのだが、中華なので米国では一番安心できるブランドである。余談だが、米国では一番信頼できるのが肉を中心としたアメリカン料理、同じ程度に信頼できるのが中華で、ベトナム料理や韓国料理、イタリアンはその下ぐらい。タイ料理になるとかなり怪しくなってきて、日本食になるとほぼ絶望的である。そこそこお金を出せば美味しい店もあるのかもしれないが、今のところ、一軒たりともまともな和食の店を見たことがない。ラーメン屋は数軒良い店があるけれど。

で、中華だが、日本でもまともな店が少ない四川なので、ハイレベルなものは期待していなかった。まぁ、辛いよね、ぐらいなら良いと思っていたのだが、大体、事前の予想の範囲だった。ベリー・スパイシーと指定した麻婆豆腐も、辛さは普通。僕が作る麻婆豆腐の方が辛いし、美味しい。でも、これはいただけない、ということもなく、普通に食べて、飲んで、まぁ満足、という具合。料金もチップ込みでひとり40ドル程度と、ワシントン界隈では安い部類だと思う。みんなで、ロックビル界隈で飲もう、というときには選択肢の一つに挙げることができるだろう。

#もちろん、観光で来た人が立ち寄るような店ではない。
























ついでなので、メニューも紹介しておく。



























China Canteen(老四川)
808 Hungerford Dr
Rockville, MD 20850
(301) 424-1606  
Posted by buu2 at 23:17Comments(0)TrackBack(0)グルメー中華││編集

2017年01月26日

日本の官僚の手取り足取り具合に涙が出る

安倍晋三が馬鹿なのはすでに十分に知れ渡っているので、云々を「でんでん」と読んでしまったとしても、まぁ安倍だから、ぐらいの感想しかないのだが、実際に動画を見て別のところで感心した。



答弁を書き起こすとこんな感じだが、

民進党の皆さんだとは一言も申し上げていないわけであります。自らに思い当たる節がなければ、これはただ聞いていただければ良いんだろうとこのように思うわけでありまして、訂正でんでんというご指摘は全く当たりません。


最近の官僚は、こんなことまで書いてくれるんだね。「馬鹿らしくてやってらんねぇよ」とか思わないのかな?  
Posted by buu2 at 15:28Comments(0)TrackBack(0)ニュース││編集

2017年01月25日

次のWomen's Marchに向けたボードの用意について

だいぶ前、多分10年以上前に描いたこのイラスト、着ぐるみがピンクだし、形がプッシーキャットだし、Women's Marchがまたあるようだったら、ボードに描くにはぴったりだと思ったんだけど、いくら探しても元データが見当たらない。

buu2_160


まぁ、もう一回描けよ、という話で、実際にやってみれば10分ぐらいで描けると思うのだが、どうもこの手の作業って、文章にしても、絵にしても、面倒臭い。

絵自体は奈良美智さんのパクリだし、なんとも。でもまぁ、仕方ないからリライトするか。  
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2017年01月24日

今日のエステート・セール

普通のエステートセールは予約なしでオープン前に並ぶのだけど、今日は事前登録制。凄いお宝が満載だったので、予約開始からすぐに初日分は埋まってしまった。出遅れた僕はあーーーーと思っていたのだけれど、運良くキャンセルが出て初日の午後に参戦できた。とはいえ、僕の前には45人の骨董ハンターたちがゆっくり時間をかけて品定めできてしまう。「I have a bad feeling about this.」と思っていたのだけれど、家に入ってすぐにその予感が正しいことが判明した。

狙っていたドイツ人画家の作品はすでにソールド。


これだけの絵はなかなか見つからない。残念すぎる。  
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2017年01月23日

ウィミンズ・マーチと文楽保護を並列に述べる元首長




え?誰?と思って調べたらこいつだった(苦笑)。




「そんなことやるくらいなら、あれをやれ」とか、「これがダメなら、あいつらはもっとダメ」とか、頭の悪い奴は言いがち。  
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2017年01月22日

ウィミンズ・マーチ・オン・ワシントン(Women's March on Washington)

昨日はダウンタウンに行ったけれど、今日はナショナル・モール方面へ来てみた。というのも、今日はWomen's March on Washingtonが開催されるからである。これはトランプに「ノー」を突きつける女性たちのデモ行進である。事前の情報では20万人が集結するとのことだった。

彼女たちの掲げているプレート、ボードを中心に、行進の様子を写真で紹介する。





全体的に、スター・ウォーズのパロディが良く見られた。






























































アキラみたいな絵も。











大型モニターが多数設置され、どこにいてもちゃんと状況が把握できるよう配慮されていた。スカーレット・ヨハンソンやエマ・ワトソンなどの有名人も意思表示していたし(ここら辺が日本と大きく違う。日本は石田純一が斜め下からの政治活動を展開したりして、イメージ最悪なのだが)、最後にはサプライズ・ゲストでマドンナが出て来て2曲を披露するなどあって、盛り上がっていた。日本では滅多に見ることができないような組織的なデモになっていた。

昨日はどこぞのバカが暴れて多くの逮捕者がでたようだったけれど、昨日のデモのほとんども、そして今日のこのウィミンズ・マーチも、きちんとオーガナイズされていて、子連れでも安心して参加できるものだった。結果、50万人を超える人たちが集まったようで、これも民主主義の一つのお手本なのだろう。

大統領就任式のワシントンDC その1
http://buu.blog.jp/archives/51540307.html

大統領就任式のワシントンDC その2
http://buu.blog.jp/archives/51540311.html  
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2017年01月21日

大統領就任式のワシントンDC その2

ホワイトハウスを通り過ぎたあたりからちょっと色々ものものしくなってきて、催涙弾の轟音も近くなってきた。どこで騒いでいるんだろう、と様子を伺うと、Kストリートの、ワシントン・ポスト社の方角である。大使館は
多くの人が集まっている場所を見かけた場合は,その場から速やかに離れるなど,群衆に巻き込まれることのないよう身の安全には十分ご注意ください。

とメールして来たけれど、人ごみを避けてどうする。むしろ、人ごみを見つけたら積極的に近づいて、彼らの主張に耳を傾けるべきだろう。催涙弾と思われる煙が見えたので、早速そっちに行ってみた。


が、警官がバリケードを作っていて、近づけない。


テレビ局も取材中である。


中継車を覗き込んでみた。


犬も大喜び。


パトカーは大忙し。


警官たちも大変だ。


上空にはヘリがブンブン飛んでいる。













これが催涙弾のあとかなぁ。


ゴミ箱と新聞配布箱が蹴っ飛ばされている。








バス停も壊されていたりして。


だいぶ荒れている。


ようやくワシントン・ポスト社前に到着。

















大量にばらまかれているポスター。これ、欲しいなぁ。














警官とにらめっこしている女性たちもいる。



一部で暴徒化してものを壊したグループもいたみたいだけど、ほとんどのデモ隊は冷静に自己主張していた。僕は米国のシティズンではないので、米国での選挙権を持っていないのだけど、民主主義の先進国の政治参加の方法を見て勉強することができた。

問題は、こうした行動を通じて、どうやって社会、政治家、大統領に圧力をかけていくかである。そして、それは民主主義発展途上国の日本人の多くが諦めてしまったことでもある。僕は諦めた日本人の一人で、諦めたからこそ、日本を捨てて米国にやってきた。これから数年間、米国市民がどうやって政治に参加していくのか、近くから見て行きたい。

関連エントリー
大統領就任式のワシントンDC その1
http://buu.blog.jp/archives/51540307.html

ウィミンズ・マーチ・オン・ワシントン(Women's March on Washington)
http://buu.blog.jp/archives/51540320.html  
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2017年01月20日

大統領就任式のワシントンDC その1

大使館からは「人混みに行くな」という注意情報がメールで送られて来たんだけど、DCに住んでいて、この歴史的な日にホワイトハウス周辺に行かない奴はアホか、政府に飼いならされた奴隷である(日本人には多そうだけど)。実際、子連れでデモに参加している人も大勢いて、子供の頃から米国式の民主主義を叩き込まれているのだろう。

当日はホワイトハウス周辺の道路がことごとく閉鎖されていて、バスでのアプローチが難しかった。だが、そういう時こそ、バスでアプローチして、街の様子を観察してみることにした。

とりあえず、家からジョージタウンへ。


道路も、店も、ほとんど普通の金曜日である。新しくできた&PIZZAも大繁盛の様子。



ただ、ジョージタウンのはずれあたりから、いよいよあちこちの道路が封鎖され始めている。


車がないので、徒歩ならどこへでもいける。











IMFや世銀のあたりは普段はすごい交通量だけど、今日は歩行者天国状態。





30分以上歩いてホワイトハウスのすぐそばまで来てみたら、徒歩でのアプローチも規制されていて近づくことができない。


当然のように、周辺は駐車禁止である。


このスターバックスは平穏だ。やってないけど。





建物の屋上から監視していたり。


かと思えば、特上席から見守る野次馬もいる。








え?こんなポスターを店頭に貼っちゃって大丈夫?と思ったのだが、良くみたら客がこっそり置いているようだ。


ビルにも「RESIST」の文字。


襲撃されたスタバやバンカメを探したのだけれど、見つからない。これは襲撃されたマクドのようだ。


空にはヘリコプター。


メトロバスも道路封鎖に駆り出されている。





でも、商店街はそれほど変わりがない。





時々、催涙弾と思われるドーーーーンという爆音が鳴り響いて、遠くで煙がもくもく立ち上っている。でも、危険な感じはない。

関連エントリー
大統領就任式のワシントンDC その2
http://buu.blog.jp/archives/51540311.html

ウィミンズ・マーチ・オン・ワシントン(Women's March on Washington)
http://buu.blog.jp/archives/51540320.html  
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2017年01月19日

『逃げるは恥だが役に立つ』が米国でも放送開始

NHK国際放送テレビジャパンで、2017年1月11日から『逃げるは恥だが役に立つ』が放送開始した。放送時間は毎週水曜日の22:15から。ということで、第一話と第二話を見たのだが、簡単な感想を。

第一話
「これさ、『奥様は魔女』のパロディだって、今の人にはわからないでしょ」と、一緒に見ていた人に語りかけた途端、実際のドラマの中で同じ解説があって笑った。でも、パロディのネタバラシをドラマの中でやっちゃうのはちょっとどうか。
既存の実在テレビ番組のパロディをやっているようだが、それを見てないので面白さがわからない。
新垣結衣は可愛い。
恋ダンスって初めて見たけど、これが良いの?よくわからん。

第二話
『まつりごと』の使い方がおかしいんじゃないの?
星野源は『LIFE』の嘘太郎の方がはまり役な感じ。
新垣結衣は相変わらず可愛い。


ひどい脚本、とか、ひどい演出という感じではないけれど、特別面白いというわけでもない。ヒットの理由は今のところ不明。  
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2017年01月18日

在留邦人の皆様,旅行者の皆様へ (在アメリカ合衆国日本国大使館)

大使館から注意に関するメールが来ていたので、知らない人がいたら困るから無断転載しておきます。

在留邦人の皆様,旅行者の皆様へ

平成29年1月18日
在アメリカ合衆国日本国大使館

《アメリカ合衆国大統領就任式に際する注意喚起》

○大統領就任式が行われる1月20日(金)およびその前後に,ワシントンD.C.において大規模な交通規制が実施されます。また,その影響により,規制区域内のみならず,その周辺地域および地下鉄やバス等の代替交通機関においても相当の混雑が予想されますので,ご留意ください。

○また,大統領就任式に合わせ,多数の団体により,数万〜数十万人規模のデモや抗議活動が見込まれています(例えば「Women's March on Washington」は15万人規模の参加を表明)。一部参加者の暴徒化により混乱が生じる可能性は排除されませんので,多くの人が集まっている場所を見かけた場合は,その場から速やかに離れるなど,群衆に巻き込まれることのないよう身の安全には十分ご注意ください。

○交通規制区域については,以下のサイトが参考になります。

交通規制案内: https://inauguration.dc.gov/page/2017-inauguration-street-closures
交通規制マップ: https://inauguration.dc.gov/sites/default/files/dc/sites/inauguration/publication/attachments/Press-Release-Vehicle-Restrictions.pdf
(注)ここに示されているエリア以外でも,時間帯によって交通規制が見込まれます。

■在アメリカ合衆国日本国大使館
住所:2520 Massachusetts Avenue N.W., Washington D.C., 20008, U.S.A.
ホームページ:http://www.us.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
  
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2017年01月17日

川村雄介というノーベル賞至上主義のバカ

ツッコミどころ満載なので、ブログで紹介。

引用元:30年後もノーベル賞大国であるために、禁断の劇薬「国立大学を半数に」
http://forbesjapan.com/articles/detail/14834

大学法人化の後は、母校から毎月のように「寄付寄こせ」封書が届く。私とてささやかな協力くらいおしまない。だが、昨今のやり方は度が過ぎていないか。

バカじゃねぇの?ささやかじゃ足りないんだよ。東大出て、ワシントンで暮らしたことがあってこれかよ。スミソニアンは寄付金だけで運営されているんだぜ?

なまじ国立大学の現場を経験しただけに、余計腹立たしく感じるのである。

典型的老害。時代は変わってるんだよ。

絶対矛盾にぶつかっているのだ。

絶対矛盾でもなんでもない。景気が回復すれば税収も増える。お金は天から降ってくるもの、という感覚で、前提が変わりうることが認識できていない。国の税収が増えるように努力せず、自分たちの食い扶持のことばかり気にしているから、いつまで経っても変わらない。韓国の慰安婦像問題で「日本と喧嘩して、長期的にみて意味があるのか」と嘆いている日本人が多いけれど(これは僕もだけど)、近視眼的なことについては日本と韓国は大差ない。

国立大学を半数にまで減らすのだ。

ばーーーーか。地方の裕福でない学生の勉強の機会が失われるだろ。まずは私大への援助を減らせよ。それでも国立大学を減らしたいなら、東工大とか一橋とかお茶大とか、都内にゴロゴロある国立大学を東大に統合してしまえ。「裕福ではないから」という理由で志のある学生の勉強機会を失うことは避けよう、勉強の機会は極力平等に与えよう、というのは福沢諭吉の「学問のすすめ」以降の、日本人のコンセンサスだろ。ノーベル賞なんか、海外で研究を続けて取れば良いんだよ。別に、日本で研究する必要はない。  
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2017年01月16日

「緩やかなインフレ」だけが目指すべき理想社会ではない

日本社会と米国社会の違いを簡単に書くと、

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米国
労働者の最低賃金を上げる>人件費が高騰する>ものの値段がアップする、特に、人のサービスが必要なものの価格がアップする

無駄な労働にお金を払うことができないので、24時間営業はほとんどない。飲食店は大抵高額で、外食一食あたり2000円程度。一番安いのは工業製品で、冷凍ピザは一枚100円程度なんていうのもある。一つ買うと二つ目は半額とか、5円とか、乱暴な商売が散見され、大量生産大量消費社会である。貧乏人はジャンクフードなどの不健康な食品に向かい、富裕層は有機食品が大好き。有機といっても低カロリーではなく、動物に偏った食事なので、みんな不健康。

日本
労働者の最低賃金が安い>人件費が低廉>ものの価格が安い

人件費が安いので、24時間営業のコンビニや牛丼屋などが成立する。外食は安く、特にアルバイトでまわせる店は安い。野菜などの生鮮食品の価格は比較的安定している。ネット情報を駆使すると生活コストはさらに切り詰めることが可能で、節約が美徳という雰囲気がある。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

といった感じになる。一般人の生活としてどちらが良いか、というのは正直難しい問題で、どちらもバランスが取れている。ただ、日本のスタイルはいわゆるデフレ体質で、常識的な価値観からは、望ましいとは言えない。税収が少なくなるので、公共投資には限界が出てくるし、どんどん新製品を買って、贅沢な暮らしをするというわけにもいかない。とはいえ、じゃぁ、今よりも高細密な描写力があるテレビが欲しいか、今よりもスピードが出る車が欲しいか、となると、これまた疑問だ。僕たちは、結構満足度の高い暮らしをしている。

ここで考える必要があるのは、「緩やかなインフレが望ましい」という価値観が今後も正しいままなのかということである。

今の日本社会の最大の問題点は、経済停滞、特に製造業の凋落である。カネボウなどの繊維産業はすでに崩壊したが、NEC、東芝、松下といったかつての巨人たちはほとんど見る影もなく、ソニーはフェリカで地味に活躍しているものの、本来のユニークさがほとんど感じられない。シャープに至っては事実上倒産している。製薬企業各社も自前での新薬開発はほぼ絶望的だし、自動車産業だけがなんとか持ちこたえている感じだろうか。しかし、自動車も、三菱自動車みたいに退場に追い込まれた会社は存在する。

こうした製造業の衰退の主原因は労働力の流動化に失敗したことに他ならず、シルバー民主主義に突入した日本では改善も難しい。企業はお荷物となった中高年を定年まで雇い続けるしかなく、それらはがん細胞のように企業の資本を食いつぶし、企業を、ひいては日本全体を弱体化させていく。

現状では、日本の市場を飛躍的に拡大することも、製造業の勢いを取り戻すことも、絶望的だ。

とすれば、「デフレで何が悪い」と開き直ることも選択肢のひとつになってくるだろう。日本が突然死するわけでもないので、緩やかな衰退の中でのんびり暮らすのである。自分の才能に自信がある人は、活躍の場を海外に求めれば良い。もう随分前から海外への頭脳の流出について警鐘を鳴らす人は存在するけれど、海外の方が活躍できるんだから仕方がない。イチローにしても、錦織にしても、本田にしても、YOSHIKIにしても、宇多田ヒカルにしても、海外に出て活躍している人はたくさんいる。

それは、スポーツ選手や芸能人に限らず、例えば研究者でも同じである。そして、それはもちろん悪いことではない。日本の研究費が増える可能性は非常に低いし、仮に増えるとすれば、その前提条件は景気の回復であり、少子化に歯止めがかかることであり、労働力の流動化であり、同一労働同一賃金の実現である。これが一朝一夕でないことは明白で、実現可能性と考えてもかなり低い。国内でくすぶっているのは時間の無駄なのだ。

僕は、かれこれ20年ぐらい時間を無駄にした。そして得た結論は、少なくとも自由主義経済の中においては、日本はもうダメだ、ということである。

研究職だけでなく、あらゆるビジネス人材は、海外に活躍の場を求めるべきだろう。海外には、日本にはなくなりつつあり、そして回復が絶望的とも言える「マーケット」が存在する。宇多田ヒカルの新曲が海外のチャートで上位にランキングされたことは、象徴的である。海外進出の足がかりとして日本で頑張るのはもちろん構わないが、企業人として成果を出したいなら、いつまでも日本で活動していることは、単に時間の無駄である。

労働時間は一日4時間、週休4日、あとは機械にお任せ、裁判も、病気の診断も、会計も、行政も、公式が決まっているものや蓄積された過去のデータから判断するようなことは全部AIにお任せ、人間はのんびり芸術や音楽やスポーツを楽しむ、何か野望があって挑戦したい人は海外に活躍の場を求める、という社会も悪くはないはずだ。技術開発の目指すところは快適で豊かな暮らしのはずで、僕の価値観では、先端技術のおかげで労働時間が減ったので、その分新しい仕事をやる、というのは快適でも、豊かでもない。日本人はそろそろ毎週40時間働くべき、みたいな勤勉な価値観から脱出した方が良い。

日本の最大の魅力は、治安の良さである。これは世界に誇ることのできる価値なので、それだけ失わなければ、あとは何でも良いんじゃないだろうか。安倍晋三と、その手先の日銀は無理やりインフレ誘導をしたいようだが、いくらやっても砂漠に水をまくようなものだ。その結果、日銀は多くの上場会社の大株主になってしまった。この国は、もう「緩やかなインフレ」に戻る機会を逸したのだろう。  
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2017年01月15日

Gaithersburgあたりのビアレストラン(後日、調査して変更)

Shady Groveの先の、Gaithersburgあたりにあるビアレストランに行ってきた。知人の車で行ったので、名称とか、調査中。






















最近はあまりお酒を飲まないので、食べる量も減ってきた感じ。料理の味はまぁまぁ。ビールは色々揃っていた。  

2017年01月14日

大阪市のプログラミング教育事業は受注者に注目すべき

大阪市が無償でプログラミング教育を受注する業者を募集していて話題になっていた。

概略はこちら参照
大炎上した大阪市の募集要項 「タダでプログラミング教育を」
http://www.j-cast.com/2017/01/13288028.html
簡単に言えば、「奥さん、大阪市が小学生にプログラミングを教えてくれる業者を募集しているらしいわよ。それで、報酬はゼロなんですって。タダ働きしろってことらしいざます」ということ。

それで、元の募集要項はこちら。

平成29年度小学校段階からのプログラミング教育の推進に当たり協力事業者を募集します。
http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000386948.html

僕は経産省時代、この手の発注業務を担当していたので、まず、本省ではどういう作業の流れになっているのかを紹介する。

財務省以外の中央官庁の多くは、財務省に「今年はこれだけの事業をやりたいから、お金をくれ」と予算請求する。この予算要求の前に、役人たちは今年はどんな要求を出そうか、と相談する。その際、主に立案に当たるのが課長補佐である。課長補佐は係長や係員などと勉強会を開きつつ、あちこちにヒアリングに出かけてネタを探す。この時、ネタ元として良くあるのが事業者からの要請である。要請の場面は、各種委員会だったり、講演のあとの懇親会だったり、賀詞交換会だったり、役所に直接陳情にくる場合もあって、色々である。「元木さん、今はこんな事業が必要なんですよ」と教えてくれる。もちろん、その背後には「予算が取れたら、うちの会社をよろしく」という腹づもりがある。

さて、課長補佐はこうしてネタ探しをして、その中の有望そうな事業について部内で会議をやって、課としてどの企画で予算請求するかを詰める。

今は国家予算そのものが厳しいので、こうした企画を全部そのまま財務省に持ち込むことはできない。課内で調整した後、局内で調整し、場合によっては他の局や課の企画と合流して申請することもある。財務省からノーと言われたらそれまでだし、途中で役所としての上限額が決められるので、その数字に合わせて省内調整も必要になる。省内での根回しも重要だし、特に実現性が十分なのかについては検討が必要だ。

一番困るのは、予算を取って、応募を開始してみたら誰も応募してくれなかった、という事態である。なので、民間事業者へのヒアリングの際には「事業を企画したらこいつは応募してくれるかな?」という情報も合わせて収集する。委託金業務にしても、補助金業務にしても、常識的に言えば役所が金を出すし、そもそものネタ元はヒアリング先なので、よっぽど酷い条件でない限り応募はあるのだが、その辺は役人なので抜かりなく準備していく。

さて、無事予算を獲得できたら、いよいよ事業を開始するわけだが、その最初の一歩が「募集」である。ということで、この大阪市の募集要項を見てみよう。僕が書いた事例はあくまでも経済産業省製造産業局の一例だが、地方自治体でもそう大きく変わることはないだろう。

パッと見て違和感を持つのが「無償で実施できる民間事業者」という記述である。違和感というか、癒着の香りしか感じられない。その違和感の原因は、この事業を担当した時の受注業者のメリットが全く見えてこないところにある。企画立案から学校との調整まで含め、必要な費用は全部業者負担となると、事業者はどこで稼ぐのだろう。しかし、役所が考える事業なので、応募がないという事態は考え難い。どこかの業者が、何らかの事情から「ただでもやりたい」と大阪市に入れ知恵したぐらいしか、説明がつかない。

記事によれば、大阪市の担当者は取材に対して「特定の業者との結びつきをなくし、公平性を担保するためにも『無償』という形をとった」と答えたようだが、これが事実とは到底考えられない。逆に、特定の業者との強い癒着があるからこそ、今回のような募集になったと考えるのが自然だ。

だいたい、本当にただでできるなら、大阪市の事業として実施する必要性はなく、事業者は勝手に、ただで事業を展開すれば良いのである。「ただでプログラミングを教えますよ」と。いまどき、そんなことがあるわけがない。

では、事業者の「隠されたメリット」とは何だろう?募集要項の協定書をざっと見て気がついたのは、著作権についての取り決めがないことである。特許についてはその扱いについて記載されているが、著作権については記載がない。ということは、小学校の教員や有識者と共同で作り上げた小学生向けのテキストは、すべて事業者のものとなる可能性が高い。そして、この事業は単年度事業である。したがって、事業終了後、一定の成果物(著作物)が出きた場合には、事業者がその成果物を根拠に「良いテキストがあるので、次年度からはこの金額で」と請求してくる可能性がある。その金額が安いなら、「それはそれで良いんじゃないの?」と考える人もいるかもしれないのだが、無償の事業に応募させることによって担当事業者を実質的に絞り込んでおり、これは癒着だし、縁故資本主義である。著作権については単に書き洩らしかもしれず、断定はできないのだが、違うとしてもこれに類するメリットが何かあるのだろう。

なお、協定書では
特許権、実用新案権、意匠権、商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許権等」という。)

と「特許権等」を定義しているのだが、そのすぐ後の18条2項で
特許権等の対象となるべき発明又は考案をした場合には

と、当事者(第三者ではないもの)が特許権等を発明した場合を記述しており、何が何だかわからないものになっている。

事業を通じて何らかのメリットが得られないのであれば、企業がその事業を担当する理由はない。そのメリットは募集の段階で明確にされるべきだし、募集にあたっては、最低でも事業にかかる費用の積算と、その請求、および、事業後の成果物の取り扱いについて明示されているべきである。

この募集については癒着の香りしかしないので、特に大阪市民は、どの業者が受注するのかに特段の注意をもって監視すべきだろう。  
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2017年01月13日

East Building - National Gallery of Art

去年、大改装が終わってリニューアル・オープンしたNGAの東館に行ってみた。

こちら、1900年ぐらいからの現代美術が展示されている。本館に比較するとだいぶ小さいけど、こじんまりとまとまっているので、むしろ見やすい。

DCは計画都市で、道路が放射線状に配置されている(日本で言えば、246、駒沢通り、中原街道・・・みたいな)。その中心は日本では皇居なのでダーツの的の中心みたいになるのだが、DCは単に尖った三角の土地になっている。その頂点のひとつがこの東館なので、建物も尖っている。螺旋階段もこんな感じである。



ということで、代表作を写真でどうぞ。







































西田明美さんというボランティアの日本語ガイドさんと一緒に観たので、ポイントが良くわかって一層楽しめた。このガイド、NGAで1年間の研修を受けてから担当するとのこと。

DC在住なら、日本語ツアーへの参加はおすすめである。  
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2017年01月12日

新々・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ

昨日「新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ」をまとめたばかりですが、今日は「新々3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ」をまとめておきたいと思います。

まず有権者に訴えたいのは、米国での生活は、トータルで見ると日本よりずっと良い環境だと思うけれど、実は昨日まとめた3つの他にも、これは何とかして欲しいと思うことがいくつかあるということなのであります。

では、順番に見て行きたいと思います。

1 単位が・・・
いつまでもマイルとか、パウンドとか、ファーレンハイトとか、アホかと。えーと、1マイルが1.6キロだから、とか、今日は70°Fだから、2で割って、あれ?いくつ引くんだっけ?とか、死にそうだ。

2 チップ
めんどくせー。なんで、客の懐状態や主観でフロア係の給料が上下するんだよ。ちゃんと定額を払えよ。こっちだって、支払いのたびに18%かなー、20%かなーとか考えるのは面倒臭いし、割り勘とかだともっと面倒なんだよ。

3 土足で家に入ってくるな
米国人の文化では、家の中でも靴を履いているのはわかる。でも、日本人や韓国人は違うんだよ。玄関で靴を脱いで、家に入るんだ。だから、玄関には靴がたくさん置いてあるし、お客さん用のスリッパも用意している。そもそも、僕たちは素足や靴下で生活しているじゃないか。ネットの工事や電球の交換まで無料でやってくれるのは嬉しいけれど、その際には、靴を脱いで家の中に入って来てくれよ。

ご静聴ありがとうございました。  
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2017年01月11日

新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ

これだけは何とかしてくれ、という「新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところ」をまとめておく。

まず有権者に訴えたいのは、米国での生活は、トータルで見ると日本よりずっと良い環境だと思うけれど、もちろん、マジッすか?と思うことも多々あるということであります。

では、順番に見て行きたいと思います。

1 オーガニックを過剰にありがたがっている
ジャイアントよりずっと高いホール・フーズが大繁盛だ。このホール・フーズはオーガニックが大好き。でも、オーガニックだから栄養があるというわけではないし、添加物が少ないせいなのか、すぐにカビがはえる。僕は、コントロールされて安全が確認されているある種の防腐剤よりも、制御されていないカビ毒の方が怖いのだが、米国人はそうでもないらしい。ちなみにホール・フーズではラクトースを除いた牛乳もダメみたいで、売ってない。乳糖不耐症の僕にはつらい。あと、ハーゲンダッツも売ってないので、植物油脂でも使っているのかもしれない。


2 医療費が高すぎる
すげぇ高いと脅かされているので、まだ病院に行ったことがない。保険には入っているけど。交通事故にあっても、救急車の隊員はまず最初に保険について確認するらしい。オバマ・ケアはうまく機能していないようで、外人だけでなく米国シティズンに対しても良い医療環境とは言いにくいようだ。おかげでメディカル・トゥリズムが富裕層では一般的になりつつあるらしい。せっかく医者がいるのに。


3 ネットが遅い
日本に比べるとネットが格段に遅い。日本のスピードに慣れていると、よくこんなスピードで満足しているな、と感心する。あと、Wi-Fiのスポットも少ない。DC中心部ならいたるところにスタバがあって、スタバにはGoogleのWi-Fiがあるので全く問題ないが、ストリート上で迷子になると、携帯回線がない場合は途方に暮れる。地下鉄も、駅ではなんとか繋がるけれど、駅間でスマホを使うなんて絶望的。あ、これは電話回線を使っても無理。

以上、新・3大 トランプさんに何とかして欲しい米国のダメなところでした。ご静聴ありがとうございました。  
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2017年01月10日

マリノスの希望はどこにあるのか

最初にジュビロへの移籍話があがったとき、え?と思ったのだが、すぐにそうなるだろうな、と感じた。他の選手なら話は別なのだが、こと俊輔となると話は別だ。マリノスで育ち、海外へ出て、戻ってきてくれた選手である。人気選手が海外に出て、日本に戻った時に別チームへ行くことは良くある。三浦カズにしてもそうだし、マリノスでいえば川口能活が代表例だ。しかし、俊輔は、マリノスに戻ってきた。

こういうチームの顔というべき選手は、よそのチームも自分たちからオファーを出すようなことはしないはずだ。今でいえば、フロンターレの中村憲剛に誰がオファーを出すのか。移籍の噂が出る以上、「俊輔が、自分で出たがっている」と考えるのが当たり前である。ならば、移籍の可能性は高い。

昨シーズンの俊輔は、特に後半は怪我が長引いて、ピッチに立つことは少なかった。今後も、試合の中で活躍できる時間は減っていくだろう。これは年齢的なものだから仕方がない。その、サッカー人生の終盤においては、慣れ親しんだチームを離れるという選択も十分にありうる。それは、50歳に近くなって、日本社会を変えていこうとする行動に疲れ、日本を脱出した僕の行動にも通じるものがある。目の前にたくさんの時間があれば、いろいろな挑戦も可能だが、そうではなくなってくると、無理な手法よりも、より可能性の高い手法を選ぶのは当然である。

ここでマリノス・サポとして問題となるのは、俊輔を失うことではない。もともと、僕は俊輔が戻ってくる時、その能力を疑問視していた。

俊輔、今の状態でどこまでできるのか。最近は全然試合に出ていないので、良くわからない。しかも、レアルとか、バルサとかじゃない、スペインリーグの下位チームでもフィットできずに出場機会がなかった選手。

俊輔はちゃんと走れるのか?
http://buu.blog.jp/archives/50994445.html

あるいは、その後で俊輔はチームの発展の足かせになっているという文章も書いたことがある。

しかし、所詮は旬を過ぎてしまった選手である。この選手を中心にすえてチーム作りをして、優勝が狙えるほどJは甘くない。というか、俊輔は、他国のリーグの方がまだ活躍できたんだと思う。今のJリーグの最大の特色は、攻撃から守備への切り替えの早さと、構築されたブロックの堅固さである。その、象徴的なチームが仙台だが、テレビで観ていても驚くくらいに守備ブロックの構築が素早い。これは、鳥栖のような、実力的に下位のチームであっても同様である。守備の対応が早いのだから、当然攻撃にもスピードが要求される。しかし、俊輔は素早いカウンターの起点になることができない(天皇杯準決勝の先取点のように、相手のミスがあった場合は例外)。俊輔は遅攻チームのキーパーソンの代表例で、正直、今のJリーグには、どこにも居場所がない。海外でも居場所がなくなり、日本で頑張って探したのが、「かつて所属していた」マリノス、ということだろう。

ガンバと、マリノスと
http://buu.blog.jp/archives/51329920.html

その後、2013年に俊輔がJリーグMVPになるほどの活躍を見せたのはご存知の通りで、僕の中村俊輔限界論はあっさり打ち破られたのだが、確かに存在感はあるものの、今後、優勝を目指すチームの大黒柱となりうるかと言われると、難しいと言わざるを得ない。これが、勝ったり負けたりを繰り返す、リーグ中位のクラブなら問題ないのだが、一応、名門と言われてもおかしくないのがマリノスである。マリノスは、本来、常に優勝争いに顔を出していなくてはいけないチームのはずだ。

そして、今のチームの柱は間違いなく齋藤学である。その学が必要としているのは、俊輔ではない。

もちろん、ピッチ上に13人とか、14人立つことができるなら、俊輔がその一人でも全く問題がない。しかし、残念ながらピッチに立てるのは11人である。その場合、マリノスの主要な攻撃パターンはブロックを作って相手の攻撃を耐え、できるだけ高い位置でボールを奪い、少ないタッチで素早く前線にボールを供給し、それを確実にゴールへつなげることである。この中で、学はラストの仕上げに関係してくるのだが、彼がやれることは相手のディフェンダーを複数引き連れて、これをかわしてゴールを決めるか、背後から攻撃参加してきた二列目の選手にパスを供給することである。このパートナーには、俊輔はなり得ない。必要なのは、たとえば香川のような選手である。最前線で学に対するプレッシャーを軽減し、また学に相手ディフェンスが集中するなら、その背後へのスルーパスを受け取り、確実にフィニッシュにつなげることができる選手だ。俊輔が活躍できるとしたら、学へパスを供給する役割だが、ここはそれほど精度が高くなくても、学の技術を以ってすれば、その作業はそれほど難しくない。俊輔は、オーバースペックなのだ。

かように、マリノスが優勝を目指すなら、俊輔は必ずしも必要なパーツではなかった。だから、俊輔の流出自体は、チーム力という観点からはそれほど大きな問題ではない。また、チームとの関係という視点からも、シャビですら移籍する世界である。移籍は仕方がない。新しいチームでの、怪我のない活躍を祈るばかりである。問題なのは、俊輔が出て行くことではなく、出て行かざるを得ないようなチーム状態の方だ。

僕は最近ようやく何も見ずにモンバエルツという名前を書くことができるようになったのだが、名前以上に馴染みがないのが、監督の戦術である。彼が何を目指しているのか、何をやりたいのかがさっぱり伝わってこない。これでは、監督のゲームプランをピッチ上で実現して行く、チームの司令塔がストレスを溜めてよそに出て行きたくなるのも道理である。そして、何よりも危惧されるのは、中村俊輔ですら愛想を尽かすようなチームに、どれだけの選手が残ってくれるのか、ということだ。致命傷になりかねないのは、柱である学が移籍してしまうことである。俊輔の移籍によって、学は完全にオンリーワンになってしまった。他の選択肢は、今のマリノスには存在しない。そして、もう何年も前から、学は海外志向なのだ。彼がその希望を実現した場合、マリノスは完全にゼロからチームを作り直す必要にせまられる。

シーズン終盤に残留争いをする姿を見たくないのは、すべてのサポーターに共通する想いのはずだ。しかし、今のところ"A New Hope"は見当たらない。  
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メリル・ストリープの反トランプ・スピーチ

僕の周囲のほとんどの人は、日本に関わりがあろうとなかろうと、反トランプである。だから、僕が一番好きな女優であるメリル・ストリープが昨日のゴールデン・グローブ賞の授賞式で、反トランプのスピーチを展開したことを喜んでいる。

スピーチの全文はこちら。

The full text of Meryl Streep's six-minute acceptance speech for a lifetime achievement award at the Golden Globes on Sunday:
http://money.cnn.com/2017/01/09/media/meryl-streep-golden-globes-trump-text/index.html

動画はこちら。

声が枯れちゃっているのは残念だけど。

村上春樹にしても、メリルにしても、作家として、あるいは俳優として好きになったあとに、今の僕のスタンスを的確に表現してくれる意見表明をしてくれるあたり、不思議な感じがする。

メリルが批判したトランプの行動についてはこちら。
トランプ氏、身体障害の記者の姿態あざける NYT紙反発
http://www.cnn.co.jp/usa/35074075.html

  
Posted by buu2 at 00:44Comments(0)TrackBack(0)ニュース││編集

2017年01月09日

ワシントンDCの除雪状況

土曜日に3センチぐらいの積雪があって、その後マイナス10度まで冷え込んだワシントンDC。さて、除雪の具合はどんなものだろうと思って街を歩き回って見たのだが、見事なまでに除雪されていて驚かされた。

まず、車道には大量の融雪剤がばらまかれていて、雪は全く残っていない。


雪の降り始めから一度も0度以上になっていないので、全ては融雪剤のなせるわざである。これは本当に見事と言うしかない。雪が降りそうだ、という時点ですでに車道、歩道にくまなく融雪剤がまかれていた。写真では車道が白く見えているが、これは雪ではなく、融雪剤である。おかげで、黒い車は真っ白になっていた。

歩道も同様で、かなりの距離を徒歩で行き来したのだが、凍結した歩道に足を滑らせるといった事態には、とうとう一度もならなかった。金と労働力がある国の実力をまざまざと見せつけられた。

これなら、スタッドレス・タイヤすら要らないだろう。  
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2017年01月08日

Haikan

先日、アーリントンでの飲み会でDCネイティブの外人に教えてもらった店。中華街のDaikayaのグループ店らしい。注文したのは新しいメニューと書いてあったスパイシー醤油、チャーシュートッピング。


麺はDaikayaに似た中位の太さの縮れ麺。取り扱いに問題は見当たらず、なかなかの良品。

スープはモヤシや豚の挽肉をラードで炒めて、そこに豚ベースと思われるスープを加え、醤油味の返しを加えて、ちょっとピリ辛に仕上げたもの。味は上手に整えてあるが、麺を食べさせるためのスープとしてはやや塩分が不足しているのが惜しい。日本でもこういったスープ単体では美味しいのに、麺を食べさせるものとしては弱いスープは良く見かけるのだが、野菜を脂で炒めてベーススープにする店では特に注意が必要だ。脂で味がぼけやすいので、ややしょっぱめに仕上げないと、麺に味が乗ってこない。

チャーシューは、肉質がそれほど良いとも思えず、またスパイスで強めに風味づけしているのが失敗。スープが薄味なのに、どうしてチャーシューは濃いめの味付けにするのか、ちょっと理解できない。

ややバランスを損なっているものの、全体としては悪くない。いつも大行列のDaikayaを避けるなら、十分にプランBの候補になるだろう。評価は5/ABC。DC全体では今の所、上から3番目。

なお、こちらは塩ラーメン。


醤油同様、ちょっと脂で味がぼけているのが惜しい。評価点は同じ。  

2017年01月07日

DCで経験する初めての本格的な雪

ぱらぱら降ることは良くあるんだけど、ここまで降るのは初めて。


  
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Pho 75

ロックビルにも同じ名前のベトナム料理の店があるのだが、これはアーリントン。店の人にロックビルの同名の店はここの支店かと聞いたら、全然関係ないとのことだった。まぁ、バージニアとメリランドで州も違うので、関係ないのかもしれない。ベトナム料理の店はフォー○○という店名が多いのだが、同じ数字にしなくても良いのに、と思う。










フォーも、デザートも、どこへ行っても基本フォーマットは同じなんだけど、味は結構違う。で、この店のフォーはちょっと薄味。出汁がちゃんと取れていない感じで、いまいち。やはり、今のところ、DC界隈でベストはロックビルのナムナムである。

Pho 75
1721 Wilson Blvd
Arlington, VA 22209
(703) 525-7355  

2017年01月06日

今日の夕景








  
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2017年01月05日

初詣にベビーカーを持って行くと迷惑がられる日本社会

雨模様のワシントンDCからこんにちは。

暇なのでネットサーフしていたら、こんなニュースを見つけた。

初詣「ベビーカー自粛」要請で大騒ぎ 「差別」批判へ寺側の意外な言い分
http://www.j-cast.com/2017/01/05287436.html

初詣にベビーカー持参で行くことの是非についてなのだが、乙武さんが次のようにコメントした気持ちは良くわかる。



このコメントと、この記事に関しては恐ろしく不寛容なコメントが並んでいて、日本を逃げ出して良かったな、というのが正直なところである。
















キリがないのでこの辺でやめておくが、反乙武のつぶやきがTwitterには溢れている。しかし、この件に関しては、僕の立ち位置は明確に乙武側である。僕はDCに移り住んで、何度もこちらのネイティブに「日本と比べて何が違いますか?」と聞かれ、その度に、「米国では、車椅子の人を頻繁に見かけます。あちこちで、補助の人なしで出歩いている障害者たちを見かけます。日本ではこの状態は考えられません」と答えてきた。

僕は米国在住と言っても、ワシントンDCと、メリーランドと、ヴァージニアと、ニューヨークと、オーランドぐらいしか見てないので、僕の知識が全米全域について適用されるかどうかはわからないのだが、少なくとも、DCやNYは障害者に対して非常に寛容な街である。そして、同時にベビーカーに対しても寛容だ。こと障害者対応に限れば米国の状況は日本に比べてかなり理想的だと感じているのだが、日本がそれを真似ようとしても、非常に難しい現実がある。

米国と日本は何がどのように異なっていて、なぜ日本では実現が難しいのか。

最初に種明かしをしてしまえば、日本の、特に東京の人口密度が高すぎるのだ。

DCでは、朝8時とか、夕方6時ぐらいのごく限られた時間の、ごく限られた路線のみ、地下鉄で立っている乗客が見られるのだが、その他の時間は常に座っていられる。じゃぁ、ものすごい本数の電車が走っているのかといえば、そんなこともない。20分電車が来ないなんて、日常茶飯事である。ちょっと遅い時間になれば、30分待ちという事態もざらである。

ちなみに、DCの地下鉄には時刻表がない。本当はあるのかもしれないが、見たことがない。駅には何分後に電車が来る、という表示があるだけだ。後続の電車について知りたければ、スマートフォンのアプリで調べる必要がある。これも、表形式ではなく、何分後に到着するかだ。そして、そのアプリで5分後に来る、と表示があったのに、5分後に見てみると、また到着まで5分になっていたりする。非常にルーズなのだ。しかし、このルーズさに、米国人の障害者への寛容さが隠されている。

米国では、車椅子の乗客が誰の補助もなく、一人でバスや地下鉄に乗ることができる。バスはバス停で自動的に車高が低くなって、機械式の橋が出てくる。車椅子の乗客は、これを使ってバスに乗り、揺れた時に動いてしまわないように、ベルトで固定する。この間、だいたい、3分ぐらいはかかってしまう。障害者の利便性を考えると、定刻通りの運行は不可能なのだ。ルーズな運行が先だったのか、障害者対応でルーズにならざるを得なかったのかはわからないが、この国の国民性を考えれば、恐らくは前者だろう。

僕は良く、米国人達に「日本人はとてもパンクチャルである。それはとても良い習慣だが、時々、パンクチャル過ぎて、息苦しい社会である」と説明している。高度にオーガナイズドされた社会は、小さな受け皿を最大限に利用するためには避けることができない。しかし、高度であればあるほど、異分子を受け入れることも、必要に応じてマイナーチェンジすることも難しくなる。日本の主要都市は、詰め込みすぎて、余裕がなくなっているのだ。

丸ノ内線が4分間隔で精緻に運行しているのはとても素晴らしいことだが、その背後で犠牲になっているものも、間違いなく存在している。それが、障害者対応である。これは健常者の視点からは気付きようがない。日本の交通インフラは、ハード面だけでなく、ソフト面でも障害者を排除している。だから、日本の歩道には、車椅子がほとんど存在しない。日本と、米国の、足が不自由な人の割合に大きな差があるとも思えないので、日本では、外出したくても、足が不自由で思うようにならない人がたくさんいるのではないか。

米国がこういう状態になっているのには当然理由があって、それは「障害を持つアメリカ人法」: Americans with Disabilities Act of 1990である。これは、1990年に制定された連邦法だ。この法律によって、障害者の社会参画は全面的に保障されている。おかげで、映画館も、トイレも、スタバも、アパートも、どこへ行っても、必ずバリア・フリーだし、実際、街を歩いていれば頻繁に車椅子を見かけるのだ。

そして、車椅子に優しい社会は、そのままベビーカーにも優しい社会なのである。だから、冒頭の記事で書かれている寺のようなトラブルは、米国ではまずお目にかかれない。ベビーカーも電車内で見かけるし、バスの前部には2台まで自転車を乗せることができるキャリアーまでついている。これは健常者の話になるが、自転車の客がいると、バスはその客が自転車をキャリアーに積み込む間、のんびり待っているのである。

もしかしたら、タイムズスクエアでの年越しカウントダウンイベントなどでは日本と同様の不自由はあるのかもしれないが、年に一度、タイムズスクエアのごく限られた地域の話を日本の寺社仏閣と同一に論じるのは無理がある。

もちろん、何の理由もなく日本人が車椅子やベビーカーに冷たいわけではないはずで、そこは日常生活が車椅子やベビーカー前提で構築されていないから、必然的にそうなってしまうのだろう。DCのように、いつも電車で座ることができる状態なら、ベビーカーに目くじらを立てる必要もないのである。結局、寺にしても、電車にしても、混雑しているのが問題なのだ。

では、満員電車や、初詣客の集中をなくすにはどうしたら良いのか。簡単な話で、人口集中地域の人口を減らせば良いのだ。東京の人口が半分になるだけで、状況はガラッと変わるのではないだろうか。そのための方策も、ないわけではない。政府は首都機能の移転を前から言っているのだが、そんな面倒なことをしなくても、所得税減税だけでかなり効果がありそうに感じる。法人所得税率を都市部と地方で20%程度差をつければ、首都機能なんて移転しなくても、民間事業者はどんどん外に出て行くはずだ。何の根拠もなしに法人税減税してしまうのはもったいないので、例えば米軍基地周辺10キロ以内を「迷惑施設周辺減税特区」にしてしまえば、法人税を安くあげたい企業が米軍基地の周辺に集まってくるだろう。これが実現すれば、沖縄の米軍基地問題にも解決の糸口が見えて来ると思っている。嫌がる人を無理やり理屈で納得させるより、好きで集まってくる状況を構築した方が、作業はずっと楽である。

日本が抱える問題の大きなものとして都市部への人口集中が挙げられるのは間違いないことで、それが顕在化した例が、初詣のベビーカー問題なのだ。そして、乱暴なやり方かもしれないが、人口を地方へ分散させる手段もないことはない。あとは、やる気の問題である。でも、日本人は、将来自分の足が不自由になることなど想像できないので、多分やる気は出ないだろう。

だけど、大丈夫。足が不自由になったら、なんとかして米国に脱出してくれば良いのだから。ここにあるのは、relaxed lifeである。  
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2017年01月04日

カチンカチンに固まったジンジャエール




DCが寒すぎるわけではなく、冷凍庫に入れて急冷しようとして、忘れていたらこんなことになった。  
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2017年01月03日

National Museum of African American History and Culture

スミソニアンに新しくできたアフリカン・アメリカン・歴史文化博物館に行って来た。

この博物館、開館直後から大人気で、三ヶ月前から予約しておく必要がある。入館料は無料なんだけど、入館のハードルはかなり高い。特に、海外からの旅行客にとっては難しいだろう。DC在住で良かった。

建物は地上4階、地下3階の立派なもので、敷地面積こそナショナル・ギャラリー・オブ・アートほどではないものの、全部見るには半日では足りないくらいである。展示は民族美術から音楽、スポーツまで、多岐にわたる。































と、この調子で紹介していくとこの記事の長さがとんでもないことになるので、以下、写真は追記に掲載しておく。一応、構造物やクリスマス・ツリーだけ、本編に。










それにしても、この博物館、厳密に入場制限していて、全く混雑している感じがなかった。日本ならもっと詰め込んでしまい、作品を観に行っているのか、人ごみを観に行っているのかわからなくなるだろう。観たいと思う人は全て受け入れます、という姿勢だけが美術館の正義ではないんだなぁ。  続きを読む
Posted by buu2 at 18:00Comments(0)TrackBack(0)美術││編集

2016年に買って、一番良かったもの

これ。
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8月4日に、DCのエステートセールで購入。本当は別の版画が狙いだったんだけど、開幕直後に完売してしまい、プランBで購入した。でも、家に飾ってみると、非常に良い。全く飽きがこない。確か、320ドルだったと思う。

って、普通はこういうエントリーでは、Amazonのアフィリエイトになる商品を紹介するんだろうけど、これが一番だから仕方ない。あ、Amazonでは売ってませんよ、念のため。  
Posted by buu2 at 13:15Comments(0)TrackBack(0)日記││編集

2017年01月02日

米国の正月二日目

ようやく、年末分のブログ記事を書き終えた。

Netflixでミッション・インポシブル3を観て、ジムでトレーニングして、英会話やって、溜まっていたメールに返事を書いて、あとはクローン・ウォーズでも観ようかな。

日本のニュースを見ていると、相変わらず馬鹿なニュースが多いので、精神衛生に良いように、なるべく見ないようにしている。  
Posted by buu2 at 21:44Comments(0)TrackBack(0)日記││編集

2017年01月01日

米国の正月

とりあえず、店が全然やってないので、やることがない。ネットでセルビアのお姉さんと英会話したり、ブログのまとめ書きをしたり、芸能人格付け番組を見たりして、のんびり過ごした。

あとは、Netflixで映画でも観ようかな。iMacは非対応らしいので、MacBookで観なくちゃならないのが残念だけど。  
Posted by buu2 at 21:30Comments(0)TrackBack(0)日記││編集