新宿文化センターで中島みゆきのコンサートを観てきた。

一曲目から高音で音をはずしまくったので、かなり心配になった。加えて、時々声色も(多分意図せず)変わることがあって、いつになく不安定な発声だった。後にいくに従って徐々に安定はしてきたものの、音を外すことは結構あったと思う。これは年齢に起因していると考えるのが妥当だろう。中島さんも、もうすぐ68歳である。立ちっぱなしで2時間30分のコンサートをこなすだけでも見事だと思う。多少高音がでないことがあっても、どうこう言うべきではないと思う。ちなみに低音領域は全く問題なく感じられた。
歌唱はともかく、一番違和感が大きかったのは、ほとんどの曲で2番を省略したり、部分的に手を入れていたこと。これによって歌を短くして、歌の数を増やしたのかもしれない。知らずにいたので、コンサートの序盤で歌われた「アザミ嬢のララバイ」や「悪女」などが短縮されていて驚いた。そして、その方針は数曲の例外を除いて結構な高頻度で行われていた。
新しいアルバムのタイトル「コントラアルト」は、アルトより少し下の音域で、中島さんの声が該当すると説明があった。
また、パンフレットに掲載されているコンサートの曲目から「旅人のうた」が削除されたのは、途中の休憩時間を5分間長くしたかったので、5分の曲を削除したとも説明があった。
最後まで立ち上がる客がほとんどいなかったのは助かった。前の方の右側でひとり躍り狂っている人がいたけれど、あとはみんな静かに座って聴いていた。客も歳を取ったということだろう(僕だと「寂しき友へ」から観ているので、なんだかんだで40年近い)。お付き合いで立ち上がると背の低い人がかわいそうだし、中島さんのコンサートでは立ち上がる必要ないと思う。
「慕情」、「誕生」、「悪女」のオリジナルバージョンなど、聴きどころの多いコンサートだった。
チケットが取れたらもう一回観に行きたい。
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