2005年08月30日

朝まで生テレビほぼ完全議事録6

ここまで来ました。ラストスパート。根性で。
田原:話題をがらっとかえます。選挙の後半戦近くになって突然小沢さんがテレビに出るようになってきた。その動きと並行するように、国民新党ができた。それから新党日本ができた。どうも、国民新党の綿貫さんと小沢さんは相当細やかに相談しているらしい。また新党日本の田中さんと小沢さんも相当細やかに相談しているらしい。ということは、二つの新党の裏には小沢さんがいるらしい。もうあるということになっている。これはどうなんですか。
平野:私は本人に聞いたわけではないが、推測で言えば、小沢さんのシナリオではないと思う。小沢さんの考え方と違う。ただ、共同で進めていこうという認識はあると思う。
田原:田中さんは改革でやってきた。しかし、長谷川さんがその中に入った。長谷川さんは守旧派の代表。これをどうみるのか。
勝谷:これは政党要件を満たすための方便だろう。
田原:それなら津島さんを入れればよかった。どうなっているのか。
勝谷:変わってないと思う。
田原:なぜ出てくるのか。
勝谷:国政の大事なときに発言してもダメだが、党首として発言すれば一面に載る。
田原:田中さんと小沢さんはとっても近い。そうすると、これは小沢さんがかんでると思わざるを得ないですね?
平野:田中さんから相談を受けた。実は健康状態に限界があると。日本の国を良くするために燃焼するために国政に出たほうが良いかと。本人は長野知事をやりながら新党を作りたいと。小沢さんは参議院に出るべきだと言っていた。基本認識でズレがあった。
宮崎:国民新党と新党日本にわかれてしまったのは思惑違いだったのではないか。
平野:そういう点では思惑から外れたと思う。
田原:長谷川さんは両党の接着剤の役になっている。もう一つ、小沢さんは本来なら民主党に全力投球しなくちゃいけない。どういうことか。
平野:小沢さんは政権交代できる可能性があると思っている。そこに集中して動こうとしている。
田原:民主党とこういう党が将来一緒になると小沢さんは見ているんですか?
平野:一緒になるわけじゃないが、民主党で単独政権が取れれば良いですけど・・・
宮崎:小沢さんの発言を見ていると、民主党が単独政権が取れなかった場合、連立して政権を取ろうとしていると思う。でも、岡田さん、菅さん、あるいはえだのさんや、前原さんと話をしましたが、みんな一切絶対組まないと言っている。国民としてどう見えるかって、民主党ってなんなんだと、副代表が別働隊みたいなことをやっていて、ばらばらになっているんじゃないかと見える。
蓮舫:平野さんに聞きたいが、新党結成の裏側に本当に小沢さんがおられるのか・・・
田原:おられるよ。だって、相談に集まってるじゃん。末延さんは詳しいと思う。どうですか?
末延:小沢さんから見れば、国民人気の田中さんでウィング広げられますから、もっとスマートに出来ると思っていたはず。政策をきちんと作って、なんで反小泉なのかとアピールできると。でもうまく行かなかった。でも、結果によっては意味を持ってくるかもしれない。
田原:正直言って、今度の動きは民主党に逆風だと思う。
末延:それもある。民主党が自壊するというのも含めて考えていると思う。
平野:私は逆風だとは思わない。それから、今大事なのは反小泉政権を樹立すること。とにかく小泉政権を交代させることが重要。
蓮舫:同じ政党ではないので、そこまで党を代表するようなコメントをされても困る。小沢さんは多分もっと先のことを考えているのではないか。我々はマニュフェストにサインした人で戦っていく。連立云々はその先の話。小沢さんの行動がどこにあわせてのものなのか。単独過半数を取るためにはあり得ない話。連立の話は今後一緒にやっていける相手なのかどうかである。
勝谷:岡田さんはなぜ今の段階でA、B、Cだなんていってるんだ。言わなきゃ良い。
福島:平野さんはどう見ているのか。小林さんは選挙が終れば自民党に復党すると言っている。だから小沢さんがバックにいるかどうかわからないけど、自民党の分身の術みたいなところがある。田中さんも小沢さんも民営化論ですよね。
宮崎:え?田中さん民営化論なの?ちがうでしょ。
福島:でも規制緩和論だし。そこに長谷川さんとかがいるのがわからない。政策で結びついていると思えない。
田原:政策じゃないんだよ。政権争い。今、合従連衡があるわけで・・・
宮崎:でも、筋はあるでしょ。
勝谷:やっぱり小沢さんは細川政権のときに8ヶ月、色々なものを見た。そして、その期間が短かったと思ってる。あれがもっと長ければ、もっと変わっていたはず。
山本:平野さんにお聞きしたいが、小沢さんと話をしたことがないが、なぜ平野さんや田中さんや勝谷さんが小沢さんを評価するのかわかりません。自由民主党の最も古い政治の部分を持っている人だ。なんで田中さんが小沢さんを素晴らしいというかわからない。小沢さんのやり方は古いパワーポリティクスだ。
松原:小沢さんがもう一つポイントがあるのは、やはり民主党に対して不満があるのは間違いない。彼はずっと民営化論者だ。
宮崎:私は健全な政権交代があったほうが良いと思う。岡田さんは地味だが、愚直なところがある。これを続けていけば勝てるかもしれない。なぜ小沢さんがこういう行動に出たのかといえば、民主党が党内で表読みをしたときに、民主党が150しか取れないという恐るべき結果が出てしまって、このままでは負けてしまうという、でも、それは小泉風が暴風雨のように吹いていたときのもの。ちょっと早すぎるんじゃないか。
田原:小沢さんの問題で政策論が消えてしまった。恐らくマスコミは小沢批判をする。結果的には小泉さんにプラスになる。勝谷さん、マスコミは良いように操られてるんじゃない?
勝谷:操られている。さっき、こうやって踊らされている国民も馬鹿だと言った。そういう状況に祭り上げているのはマスコミ。そのマスコミを作り上げたのは小泉さん。これは戦略としては見事としか良いようがない。なぜかというと、マスコミのパイはテレビにしても紙面にしても限られている。それをどう埋めていくか。たとえば6時ごろテレビをつけるとホリエモンが汗を流して走り回っているのが出てる。政策論争も何もなし。それでついでに亀井さんが浪花節をやって、それでかわいそうに昔の共産党みたいに民主党の候補がちょっとだけ出ると。これはワイドショーでやれば良いんだよ。
末延:ワイドショーは日本人が一番見るものになった。そこに手をつけたのが小泉さん。
山本:今の言い方だと、国民の世論は100%メディアで作られているということになる。逆に国民が考えていることにテレビが載ることもある。今のを聞いていると小泉さんがマスコミを載せいているような印象を受ける。
田原:なんで小泉に乗るの?
勝谷:それは数字が取れるからですよ。
遠山:小泉さんが北朝鮮に行ったときのピョンヤンでやった記者会見で同席していたマスコミの記者が僕に言っていたが、小泉なにものかと思って記者会見に行ったが、聞いていて本当に格好良くて、感動して、涙が出たって・・・
田原:蓮舫、そうやってマスコミが自民党に踊らされているときに民主党はどうすれば良い?
蓮舫:一つは小泉さんで視聴率が上がるとおっしゃいましたが、メディアは編集しますから、面白いシーンを何回も使う。でも岡田さんは面白くない。なぜなら政治はマジメにやならければならないから。
金子:小泉さんは編集がいらないんだよ。一言で喋る。小泉さんがやったことは政治をワイドショーの水準にきちんとあわせたということ。
勝谷:それはね、記者クラブがあるからだよ。みんなが平等に話を聞けるのは外だけ。本当は記者クラブでやるべき。
末延:サラリーマンジャーナリズムだからむり。それが記者クラブを支えている。野党ももうちょっと知恵を使えば良い。
勝谷:なぜ田中さんが党首になりたかったかというと、党首だけは時間をもらえるから。
末延:NHKの問題にも触れたいけど、民放の政治部長を集めてなぜNHKと同じ回数を保証しないのかと自民党に抗議に行った。だけれども、他の部長達は君のところは看板番組が二つあるから、君が行けと言った。当時、サンプロとニュースステーションと二つ持っていたじゃないですか。それまでは民放もNHKも2回ずつ機会があった。だけど、前回の総選挙のときはNHKだけ2回で、民放は1回にされた。その抗議を安倍さんのところにしにいった。他の各社の部長も来たけれども、本気じゃないんですよ。それはみんなサラリーマンだから。はっきりいえば事なかれ主義はある。
宮崎:でもさ、過去もサラリーマンだったでしょ。なぜここへ来て脆弱になってきたの?
末延:位が上がることで権限がついてくる、組織は。組織の論理の中に取り込まれていく。
田原:前回の選挙でNHKは2つ、民放は1つ。この差別はなんで起きるの?
末延:一回が原則なんだと。プラス1は良くわからないような理由でNHKは公共放送だから・・・・
田原:NHKと自民党が癒着しているということか。
末延:近いでしょう、はっきりいえば。
勝谷:今回は1回だけ?
末延:そういう風に聞いている。
勝谷:それは増やせるのか?
末延:1回と決まったと聞いている。
田原:やっぱりNHKというのはそういう影響力を持っているの?
末延:やっぱり公共放送という形で人事や予算を持たれている組織の問題は僕はあると思う。それに対して民放がもっと戦わなくちゃいけない。
田原:NHKと朝日新聞の問題についてなんでもっと報道しないのか。
末延:もう、横並びになっているから。
勝谷:大体党首討論をどうして統制されなくちゃならないの?たとえばこの番組に呼べば良いんでしょう?
田原:記者クラブが反対するんだよ。サンデープロジェクトで一度小渕恵三さんに突然電話した。小渕さんが電話に出た。そしたら、テレビ朝日が記者クラブから追放されそうになった。
末延:だけど、昔はちょっと抜け道を見つけて頑張ってみようというテレビ屋が昔はいたんですよ。そこが今いない。
勝谷:だから、ホリエモンを出しておけば良いことになる。そうすると政策論議する時間がなくなる。
田原:末延さん、あなた自立すると記者クラブに入れないの?
末延:入れません。情報交換をして、個人的にやっている。
勝谷:それが宣伝になるんだよ。ただ、記者クラブから猛烈な反発を食う。信濃毎日新聞というのはとんでもない独裁的なプラウダみたいな新聞ですけど、もう本当に酷い。
田原:信毎がプラウダかどうかはわからないし欠席裁判はしたくないけれども、全新聞が田中さんについて批判しているのは確かだよね。
金子:大地とか日本とかがやらなくちゃいけないことは、地域経済が物凄く疲弊していて、それをどうやって再生したら良いかという政党がなくなっていて、この3つが受け皿政党だけどビジョンがない。それをやるところがない。
宮崎:それを民主党がやらなくちゃいけないんじゃないの?
大門:先ほど合従連衡の話がでたけれども、結局収斂されるのは構造改革推進、憲法改正。この二つは表裏一体ですから、そういう勢力と・・・
田原:ちょっと待って。構造改革はあるけれども、憲法改正はそんなに楽じゃないと思う。
福島:今日言いたいのは、憲法調査会のときに自民も民主も憲法改正にとても執念を燃やした。自民党は憲法改正草案を出してきている。今度の衆議院選挙で選ばれた人たちが憲法改正の論議の只中に入る・・・
田原:だから、さっきも言ったように憲法改正は11月にやる。この間サンデープロジェクトで憲法論をやったんだよ。そうしたら、憲法改正に反対は公明党と共産党と社民党なんだよ。民主党と自民党が一緒になっちゃって・・・公明党は加憲だけど極めて消極的だった。
宮崎:憲法はともかく、イラクの自衛隊をどうするかという問題は自民党と民主党で際立った論点を形成している。この論点になかなかメディアが触れないというのがおかしい。
勝谷:橋田さん、AIUの保険が降りなかった。それで未亡人が東京地裁に訴えた。そうしたら一昨日判決があて、AIUの主張を認めたの。つまり日本の司法がイラクは戦闘地域だと認めた。だから払わなくて良いと。
金子:郵政民営化の○×とかはわかりやすいが、思考停止になってしまう。
田原:日本のメディアはイラクから全てひきあげた。フリーだけがいる。
勝谷:しかも、それは自衛隊が助けている。どっかが残ったって良いじゃん。
末延:湾岸戦争のとき、僕はファルージャに行ったんだが、そのときサラリーマンジャーナリズムはもう来るところまできていると思った。
宮崎:民主党は自衛隊を撤退させると言っていますが、自民党はどうなんですか。
山本:自民党は派遣期限が12月で切れるが、それから国連の安保理決議でうたわれた多国籍軍も一応12月で終るということになっている。そこをにらみながらどうするか考える。撤退だって一つのオプション。そこに残るという選択肢もある。今の段階から民主党が引き上げると言っているのは無責任だと思う。
田原:残るという選択肢の理由はなんなの?
山本:アメリカに言われたからじゃない。アメリカだって、撤退しようという人は増えている。ただ、あそこで今引いてしまったら、イラクは混乱する。
遠山:イラクの自衛隊については、サマワでやっていることが12月以降も意味があるのかということになる。本当に75%ぐらいの安全を確保できるのか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
田原:保険会社は戦闘地域だと言って、それを裁判所が認めた。じゃぁ、裁判所が間違っているの?
遠山:政府の判断で行っている。政府の判断はAIUの判断の影響を受けない。
田原:AIUじゃないよ、裁判。
勝谷:日本の裁判官が戦闘地域だって言ってるんでしょう?
遠山:政府の判断は非戦闘地域。
大門:イラクの首相が最悪の状態だって言ってるんだよ。
遠山:われわれ日本政府として主体的な判断をしている。
金子:12月に撤退するならそろそろ準備を始めないと。
遠山:選挙が終ったら検討する。
山本:それは状況をきちんと見ていかないと判断できないんですよ。今の段階では政府の判断では戦闘地域ではないんです。
松原:一応民主党は明確にマニュフェストに書いている。一方で自民党は何も書いていないのがおかしいと言ってるんです。
山本:小泉さんは言ってます。
松原:いや、マニュフェスト。
山本:一々入れなかったけど、マニュフェストって全てを入れるものじゃないですから、政党がプライオリティを決めて入れるんですから、小泉さんはイラクの状況を見極めて判断すると言ってるんです。それが小泉さんの答えです。
金子:状況って何?もう援助の目的はかなり終ってる。内戦状態でサマワの状況も悪くなっている。そういう状況の中で何を条件にするの。アメリカがイエスといえば出るってこと?
田原:それ以上山本さんに聞くのは酷。決まってるよ。それは政府としては、サマワに残ったほうが国益になるのか、撤退したほうが国益になるのか、これで判断ですよ。
遠山:サマワに送るときに3つあった。現地のニーズ、日米関係、国際貢献。3つの原則に照らして残る必要があれば残るし、必要がなければ残らない。
田原:やっぱりね、非戦闘地域なんてわけたのがナンセンス。なんでそうなったかって憲法があるから。線なんかないのに無理して線を引いている。
松原:今始まったことじゃないんだから、政府としてではなく、政党として提示して欲しい。
荻原:もっと政党同士で話し合って欲しい。
田原:それは野党がだらしない。
蓮舫:我々は小泉、岡田の公開討論会を申し入れている。
田原:そんなのはナンセンス。共産党も社民党も公明党もいる中で2党だけでやるのはナンセンス。
山本:小泉さんの失言を引き出そうとする安っぽい選挙戦術である。こんなの受ける必要ない。
勝谷:あれだけ公約していたのになぜ小泉純一郎は靖国に行かなかったんだ。8月15日に。
山本:それは色んな配慮があるんです。

以下、和気藹々(?)と雑談。アナウンサーを交えているので割愛。

この記事へのトラックバックURL

この記事へのトラックバック
自民の「圧勝度」戦後2位 議席占有率61.7%、であるそうだ。 振り返ってみれば、衆議院解散のときの小泉氏の会見は見事であり、このときに勝負がついたなと感じたのを思い出した。 だが、ここまで小泉氏に人心を掌握されてしまうとは想像ができなかったし、非常に驚いてい...
911衆院選??自分なりの総括【メガ放談】at 2005年09月12日 21:06
自民の「圧勝度」戦後2位 議席占有率61.7%、であるそうだ。 振り返ってみれば、衆議院解散のときの小泉氏の会見は見事であり、このときに勝負がついたなと感じたのを思い出した。 だが、ここまで小泉氏に人心を掌握されてしまうとは想像ができなかったし、非常に驚いてい...
911衆院選??自分なりの総括【メガ放談】at 2005年09月12日 21:08
この記事へのコメント
お疲れ様でした(^^
「新毎」は「信濃毎日」の略称でしょうから「信毎」が適切ではないでしょうか?また、「加憲」は「改憲」だと思います。こちらもポイントは辞退します。

一通り読んで、やはり自民かなぁと一応意志表明(^^;;;
Posted by e- at 2005年08月30日 18:30
信毎は直しておきました。

加憲はこれで良いはずです。
現行の憲法を維持しつつ、環境権、プライバシー権、知る権利など新たな人権を追加するということ。
Posted by buu* at 2005年08月30日 23:41
あ、なーるほど(^^)
Posted by e- at 2005年08月31日 11:04