2005年11月29日

「BSE問題に関する質問」への回答

川内博史氏が提出した質問にようやく回答がでました。質問も回答もかなり長ったらしいので、勝手に翻訳してみました。

原版はこちら。

質問
回答

(1)今後も今までどおりの対策をやっていくの?
答え:今後もちゃんとやっていくよ。

(2)米国の対策はどうなっていると思う?
答え:わが国に比べればかなりいい加減だけど、BSEがあんまり発生してないから良いんじゃないの?


(1)米国では牛の肉骨粉を鶏にあげちゃってるけど、これって問題ないの?
答え:いま検討中だからさー、答えられないよ。

(2)そのことをプリオン専門委員会は知ってんの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(3)プリオン調査会の委員は「鶏や豚に与えられた異常プリオンは糞となって排泄される」って言ってるけど、そのことについて議論されてないじゃん。検討しなくて良いの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(4)米国の業界団体が発表しているレポートでは、牛の特定危険部位が肉骨粉や動物性油脂に混入しているって書いてあるけど、知ってる?これって構わないの?
答え:いま検討中だからさー、答えられないよ。

(5)プリオン調査会はこのこと知ってんの?検討しなくて良いの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(6)米国では特定危険部位由来の油脂やタンパク質を牛の飼料として使っていいことになっているけど、知ってる?これって構わないの?
答え:いま検討中だからさー、答えられないよ。

(7)プリオン調査会はこのこと知ってんの?検討しなくて良いの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(8)米国ではミンクや鹿が同じような病気になっているけど、その肉骨粉が牛に与えられているのは知ってる?これって構わないの?
答え:いま検討中だからさー、答えられないよ。

(9)プリオン調査会はこのこと知ってんの?検討しなくて良いの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(10)米国の飼料や肥料を輸入しているけど、放置しておいて良いの?
答え:基準にあわない飼料は輸入できないことになってるよん。

(11)(10)のことって、プリオン調査会でも検討するべきじゃない?
答え:それは検討しないことになってるんだよ。

(12)SRMの完全な除去は不可能だって厚生労働省の部長が指摘しているよね。牛やサルではmg単位の汚染物質で経口感染した報告があるけど、米国の規制で大丈夫だと思う?
答え:いま検討中だからさー、答えられないよ。

(13)プリオン調査会では牛や鹿の動物油脂、血漿タンパク飼料などの評価をしてないけどなんで?もっと慎重になるべきじゃない?あと、リスクの試算にあたって変な計算をしているけどなんで?
答え:知ってるし、検討したよん。


(1)ニュージャージーやアイダホでCJDが大量発生しているという報道があるけど、事実確認した?
答え:調べたよん。ニュージャージーはvCJDとは違うらしいよ。アイダホは調査中だってさ。

(2)米国産血液製剤は大丈夫なの?
答え:大丈夫っぽいよ。ダメだったときはまたそのとき考えようよ。

(3)米国では昨年26人の鹿ハンターがプリオン病にかかったと報告されているけど、知ってる?大丈夫だと思う?
答え:vCJDじゃないと思うけどね。一応、輸入業者には危なそうな鹿肉なんかの輸入を自粛しろって言ってある。

(4)プリオン調査会はこのこと知ってんの?検討しなくて良いの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(5)米国で狂鹿病が発生・蔓延している状況をどう考えているの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(6)わが国では米国産のヒト由来の生物製剤が使われているけど、知ってる?米国でvCJDが発生したらどうするの?
答え:知ってる。今のところこれらが原因になるかどうかわかんないから、これらを使っている人の献血は禁止してないよ。一応、vCJD患者が発生した国からの製品は使わないように指導しているよ。

(7)抗リウマチ薬が牛由来血清を使って作られているけど、問題ないの?それを使っている患者がCJDになったみたいだけど、因果関係を調べなくて良いの?大体、厚生労働省の基準だと使っちゃいけないはずなのに、どうして承認されているの?
答え:基本的に米国産の牛に由来する医薬品を使うことは認めてないよ。でもさー、エンブレルはまあリスクはあるけど、それ以上に薬効が期待できるから仕方ないでしょ。エンブレルを使ってCJDになったのは知ってるけど、2例ともvCJDではなさそうだよ。

(8)歯医者での院内感染とか、チェックしなくて良いの?他にも手術器具とか、血液製剤とか、色々あるけどどうなのさ。
答え:ガイドラインをつくって指導してるよん。

(9)英国ではvCJDの異常プリオン保有者が3800人いると推測されているし、血液製剤によるリスク保有者が6000人いる。このことについてどう思う?
答え:今後も対策をやっていくよ。


(1)農林水産省はわが国のBSEの感染源として代用乳の可能性を否定したけど、ホント?
答え:断定することは難しいんじゃないかなぁ。

(2)わが国のBSE牛のかなりの部分が株式会社科学飼料研究所高崎工場で製造された代用乳製品を摂取していたけど、どう思う?
答え:断定することは難しいんじゃないかなぁ。

(3)代用乳中の動物性油脂や血漿タンパク質が感染源なら、全然規制のない米国牛の安全性に大きく関係するけど、ちゃんと調べなくて良いの?
答え:知ってるし、検討したよん。

(4)農林水産省のBSE報告書、色々計算しているけど数字の根拠は?内蔵脂肪の危険性はどう思うの?
答え:疫学検討チーム報告書の「4.2.5肉骨粉と動物性油脂の牛への換算式」に書いてあるからそれを読んでよ。内臓脂肪は省令で決めてある範囲なら大丈夫なんじゃないの?

(5)BSEの新しい調査をするらしいけど、また座長が吉川ってどういうことよ。
公募したら吉川が応募してきたんだよ。まぁ、良いんじゃないの?


(1)食品安全委員会の唐木って、利害関係者のくせに専門委員をやっていたけど、これって中立公正じゃないよね。
答え:唐木は食品安全委員会及びプリオン専門調査会における米国産牛肉等に関する食品健康影響評価に係る調査審議には加わってないから良いんじゃないの?

(2)唐木って、ホントに適職?
答え:まぁ、良いと思うよ。

(3)唐木だって自分で利害関係者だって認めてるジャン。どうなのよ。
答え:唐木は食品安全委員会及びプリオン専門調査会における米国産牛肉等に関する食品健康影響評価に係る調査審議には加わってないから良いんじゃないの?


(1)食の不祥事、不正が多いよね。罰則を厳しくしないとダメなんじゃないの?
答え:罰則は強化したよ。

(2)今のままじゃ国民が選択できないよね。JAS法の改正が必要じゃない?
答え:今、指導中だよ。

(3)外食や加工品では選択できないよね。給食とかでも出されたら拒否できない。どうするの?病院での院内感染も困るんですが。
答え:今、指導中だよ。医療行為はガイドラインを作って指導中だよん。

(4)給食に出すのはやっぱ、やばいでしょ。
答え:給食を出すところが考える話だよ。一応、安全性について配慮するように指導しているけどね。


(1)経口だけじゃなくて粘膜や傷口からも感染するよ。労働者がリスクに晒されるけど、どうするのよ。
答え:ゴーグルとマスクをするように指導しているよん。

(2)特定危険部位の除去における重要な指摘が日本生活協同組合連合会からあったけど、プリオン委員会は無視したよね。これってどうなのよ。
答え:もうそのときにそれらの部位は特定危険部位にリストアップされていたっす。


(1)第三国ルートで入ってくる場合はどうするの?
答え:色々規制してるじゃん。

(2)そもそも米国がバカなんだから、ちゃんと指摘しろよ。
答え:まぁ、国際基準の策定に参画していくことが重要だよね。

(3)米国や中国からくる動物油脂や肉エキスの安全性はどうやって担保してるのさ。
答え:事業者に対して輸入しないように指導しているよん。


(1)輸入解禁前にちゃんと米国を視察する必要があるんじゃないの?抜き打ち検査をやるとかさ。
答え:そうだね。でも抜き打ち検査は難しいな。

(2)米国では公の機関がチェックしてないぞ。
答え:農務省の検査官がやってるんじゃないの?

(3)米国の特定危険部位除去方法はどうなってるの?
答え:日本に輸出する分についてはちゃんと指導する予定。ちゃんとやっているかも現地調査で確認するよ。

(4)米国牛がちゃんと特定危険部位の削除をしているか、どうやって調べるの?わが国では付着検査キットを使っているけど。
答え:わが国でも義務付けられているわけじゃないから、米国に強制するわけにはいかないよね。

(5)背割り後に脊髄を吸引して高圧洗浄するというやり方は不適切だって話があるけどどうなのさ。
答え:大丈夫らしいよ。

(6)米国の工場の現状がさっぱりわかんないよね。ちゃんと公開させろよ。
答え:前に見に行ったよ。今後も公開するように要請はするよ。

(7)米国牛がメキシコ経由で輸入されているって話があるけど、どうなのよ。
答え:メキシコからは牛は輸入されてないっす。


(1)結局、どうするつもりなのさ?
答え:いま検討中だからさー、答えられないよ。

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