2006年01月13日

クロノス二回目

キャラメルボックスの「クロノス」の二回目を観てきた。

今日は京橋で会議があって、そこでプレゼンをしたあと、立食の交流会に参加。ぎりぎりまで皆さんと名刺交換やらお話やらをして、「もうこれ以上は無理」という時間に退去。それから銀座線京橋駅へ。

ホームではきちんと新橋の乗り換えに有利なのは2号車だというのをチェック。入ってきた電車の2号車に乗って、次の駅で下車。「新橋からは東海道線にすべきか、横須賀線にすべきか」と考えながらキョロキョロとJRへの乗換え口を探すとどこにもない。「新橋という駅はなんて腐った駅なんだ!なんでJRの乗り換え案内が書いてないんだよ」と超立腹。あたりを1、2分歩き回ったところでそこが新橋ではなく銀座であることに気がついた。大正野郎(古いっ!)でなくても「遺憾っ!」と叫ぶところだがそこは僕もオトナなので何食わぬ顔をして再度銀座線の改札へ。こんなこともあろうかとオレンジの改札から出ていて良かったぜ。

しかしホームに下りるとちょうど渋谷方面の電車が出たところ。これでツーパス。

さて、銀座線を一駅乗って新橋で降りるときちんと「JRはこっち」と書いてある。ふむ。確かに銀座の駅に「こっちが新橋だよ。歩けば15分ぐらいかかるけどね」という案内が出してあったら逆に迷惑だ。JR、やるな。

で、新橋の駅で東海道線と横須賀線の時間を見ると18:18が横須賀線。18:23が東海道線。微妙だが、これなら横須賀線だな、と思って地下にずいずい降りていったのだが、下についたときに丁度横須賀線のドアが閉まった。大正野郎(古くて御免。これです→http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063000478/249-9160858-8567564
げ、プレミアついてんじゃん。うちにあるぞ、1巻も2巻も)じゃなくても「死まったぁ」と絶叫するところだけれど、そこは僕も子供じゃないのでそ知らぬふりできびすを返して(死語)再び地上へ。

東海道線のホームに出ると、周りにニンテンドーDSをやっているガキがいないことをチェックしてからおもむろにニンテンドーDSを取り出し(近所にガキがいるとワイヤレスで挑戦されたりするらしい)、スーパーマリオカートを開始。うーーーむ、さっきまで偉そうな顔をして経済省の役人や大学の名誉教授達と話をしていた奴と同一人物とは全く思えんのだけれど、まぁ良いや。

そうこうするうちに横浜着。時間は18:48。ぎりぎりだ。さて、これからどうするんだろうと思って嫁さんにCメールしてみたら、ブリッツは横浜じゃなくて新高島らしい。乗り換えかい。ということでみなとみらい線の改札へ。時間を見ると18:56発だったかな?とにかく新高島の駅に着いたのは18:58ぐらい。もう全然人がいない。何番出口に行ったら良いかもわからない。案内ぐらい書いておけよ、みなとみらい線!!君たちはJRより大分劣るぞ。さて、もう一か八かの勝負をかけて男なら4番だろう、ということで4番出口へ(ちなみに出口は1〜4まで)。

で、外に出てみたらブリッツなんていう建物はどこにもない。大正野郎じゃなくても呆然とするところだが、とにかく周りをキョロキョロする。あぁん、早くしないと始まっちゃうよ、と思ったが、ここはやはり人の流れを見るべし、と思い、町行く人がどこに向かっているかをチェック。と、背が小さめの女性が小走りに去っていくのを発見。この新高島という辺境の地で走っている人間の目的地などはただひとつ。ということでその方向に走っていくとやはりブリッツがあった。この間読んだ容疑者Xのガリレオ教授になったような気分でチケットを受け取り、座席へ。もう加藤さんが前説やってる。でも、おいらはトイレに行きたいんだよ。ということでトイレへゴー。

キャラメルボックスのお姉さんは心配そうにしていたが、「多分間に合います」とのこと。慌てて用を済ませて座席へ。をを、前から2列目じゃんか!!素晴らしい、素晴らしすぎますよ、仲村さんっ!(意味は秘密)

ということで、これでようやく表題の「クロノスの感想」になるわけです。以下、ネタバレは追記に。
結論から言うと、面白かったです。でも、加藤さんが「次は泣かせてやる」と言っていたにも関わらず僕はやっぱり泣きませんでした。

今回は二回目だし、原作も読んでいるし、座席が前のほうなので台詞も聞き取りやすい、ということで、非常に色々なところを見ることができました。そして、原作とこの劇の関係もなんとなく判った気がしました。

実はこの劇を最初に観たとき、「劇としては面白いけど、ちょっと主人公のお兄さんは空回りしすぎじゃない?」という感想を持ったわけです。そして、次に原作の小説を読んで、「なるほど、小説ではひとめぼれだったんだ。そっちの方がまだ理解可能だなぁ。お芝居の方は登場人物を増やさなくちゃならないとかあって、どうしても説明的になっちゃったのかな」などと思ったわけです。そして、その原作小説に載っていた残り2編を読んでみて、今度は「あれ?これはお芝居が不自然なんじゃなくて、原作がおかしくないか?あまりにもご都合主義だな、これは」と思ったんですね。そして、今日、復習するようにもう一度芝居をみたんです。

わかったこと。多分、キャラメルボックスの原作を書いた成井さんは原作の稚拙なところが良くわかっているんですね(もちろん関係者は口が裂けてもこんなことを肯定しないだろうけど)。だから、主人公と家族とのかかわりをきちんと表現しなくては、とか、主人公の来美子への想いをもっと濃密に書かなくては、とか、原作の抱えている不備を補おうとしているんです。それが、復習しながら見ているとありありとわかるんです。だから、一度は「原作の方がまだストレートで良いんじゃないか」と思った僕の考えは取り下げ。キャラメルボックス版は、物語としてより成熟してました。

ただね、もうどうしようもない不備は残っちゃうんですよ。例えば、来美子の弟(頼人)が「俺が行きます」と言い出したとき、吹原は「いや、やっぱり俺が行く」といって過去に出かけていくわけですが、過去に行った結果がどうだったのかはその直後にわかるわけです。それで、頼人もさちえも、50年も主人公が戻ってくるのを待たなくても、「あぁ、失敗しちゃったんだな」ということはわかるわけです。頼人が姉さんを救いたいと思えば、普通なら今度は自分が行きますよね。手段もあるんだし、しかも救助が失敗しているのは明らか。彼を止めるものは何もないんです。そして、主人公が戻ってくるのは50年後なんだもの。そんなに待っていられないし、待っている必要もない。

こういう不備があちこちに残っちゃっているのがこの「クロノス」。でもね、お芝居っていうのは理屈じゃない部分がたくさんあるわけです。例えば夢の遊眠社なんていうのはストーリーなんか途中からさっぱりわからなくなるのが当たり前でしたが、それでも勢いだけで楽しめちゃうわけです。何が何やらわからないんだけど、ラストで「少年はいつも動かない。世界ばかりが沈んでいくんだ」とか言われちゃうと理屈ぬきに感動しちゃったりする。そういうところが生の役者さんがやるお芝居の面白いところ。

キャラメルボックスの場合、エンターテイメントであるところに主眼を置いているので「何が何やらさっぱりわからん」なんてことにはまずならない。だから、逆にストーリーの妙なところも目立ったりしちゃう。ということで、理屈っぽい僕なんかからすると「クロノス」は「あれれれれれ?」と思うところはあるわけですが、お芝居としてはやっぱり面白いと思いました。「役者の迫力」というところまではいかないし、そういうカラーでもないんですが、でも、観客を楽しませるだけのものがちゃんと備わっている。それに今回は座席が前の方だったので、役者さんの表情とかも良く見えてナイスでした。死角に入ることも多かったんですが、二回目だから問題ないぜ、という感じで。

非常に満足して、次の仕事場であるルーサーに向かったのでした。評価は☆2つ半。

追伸:岡内美喜子さまへ

カテコで「横浜の美味しい店を教えてください」とのことでしたが、個人的なお勧めを書きますと、まずブリッツから横浜駅東口に歩いていく途中の裏横にある、「ダイナマイト」というイタリアン。それからみなとみらいに出るならクイーンズスクエアのガーリックジョーズ(元町にあったころから比べると大分ファミレス色が濃くなりましたが、それでも美味しいと思います)。あるいはほんとに地元民しか立ち寄らない横浜西口のディープなお店、狸小路の「串武」あたりを推薦しておきます(^^

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