2006年10月09日

窮鼠へのオプション

「こいつは馬鹿だから放っておこう」と無視を決め込むと、無視された奴は「私はここにいますよ!ちゃんと見てください」と自己主張する。

「相変わらずこいつは馬鹿だな。時間の無駄だからやっぱり無視しておこう」と考えると、自己主張はさらにエスカレートする。

隣の人が超強力な武器を持っていて、しかもその隣の人との小競り合いが絶えず、いつその武器を使われるかわからない、という状況なら、「私たちも同じように超強力な武器を持とう」と考えるのはもちろん理解可能。その考えのもとに山ほど超強力な武器を作っちゃったところが実際に複数存在している。

しかし、無視されていることだけを理由にして、自分のところに超強力な武器を行使される可能性が非常に少ないのに、超強力な武器を持とうとするものなのか。さすがにそこまで馬鹿ではないだろう。

とすると、我々が「まぁ、この位なら大したことないよね」と思っている何かが、相手にとっては「超強力な武器」と同等の影響力であることが想像できる。

核兵器と経済圧力。方向性は全然違うし、なんだかんだ言っても本当の意味の困窮を経験したことのない現代の大多数の日本人には、これの同値性はいつまで経っても理解できないのかもしれない。

しかしまぁ、そういうことなのかな。

で、賢い周辺はこれをどうやって収拾するのかな。頭の悪い僕には良くわからないので、良いお手本を見せて欲しいところ。たくさんの猫に噛み付きかかろうとしている鼠に、どういうオプションを用意するつもりなんだろう。

一番大きな猫が「なんだかんだいってもさー、この鼠は石油もなければ肥沃な土地もない。何もない貧乏鼠じゃん。放っておけばそのうち餓死するから、それまで身動きできないように囲い込んでおいて無視しちゃおうよ。ふくろの鼠って、昔から言うじゃん」って言うのは想定の範囲内として。

でもまぁ、引き続き無視して兵糧攻めにするのも一つの方策ではあるわけか。

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