今日はカナグルのタックス横浜社長とワインの試飲会で桜木町へ。そして、その帰りに三陽へ。
ラーメンがうまいのかといわれると思わず言葉に詰まる。この店で味わうべきはラーメンではない。野毛の雰囲気を味わうべきである。
周囲はソープランドやキャバクラが所狭しと並んでいる桜木町の歓楽街。しかも、ギンギンギラギラという感じではなく、ちょっとさびれた感じ。
二人連れで行けば特等席は「ロイヤルシート」。ここに座ることができればまず幸運に感謝すべき。席に着くなり日本語の怪しいお姉さんに「ビールと餃子二人前ですね!」と半ば強制的に注文を決められる。さらに「お勧めはとりやきとねぎとりです」みたいな勢い。注文にあたって客に自由度などほとんどない。これぞ野毛。
トイレにいくお客さんが居ればみんなでつめないと通れない。そのくらい狭い店内で食べる餃子は格別。そして、サービスでもらえるバクダンをつまむ。これぞ野毛。
ラーメンが大したことがないのは大きな問題ではない。ここでラーメンを食べておかないと、横浜でラーメンを食べたとは認定されない。吉村家と並んで横浜を代表する店なのだから。
何十年もの間、なんら変わらない佇まいがそこにある。それだけで、浜っ子のソウルフードである。
美味しいラーメンが食べたければすぐそばの一蘭にでもどうぞ。野毛の雑然とした雰囲気を楽しみたい人だけ、こちらへどうぞ。