2007年12月30日

どん底

134b46ac.jpg来年、段田さん主演でどん底があるわけですが、その前に下町ダニーローズ第8回公演「どん底〜化け物達の晩餐会」というのがあって、観てきました。

なんか、色々チェックしている一環のように見えますけれど、僕はもう小劇場系の演劇ってすっかりご無沙汰でして、遊眠社、第三舞台、第三エロチカ、自転車キンクリート、全自動シアター、離風霊船あたりが解散やら何やらで定期公演をきちんとうたなくなってからは紀伊国屋ホールにしても本多劇場にしてもスズナリにしてもすっかりご無沙汰です。すっかり保守的になって、野田地図とか、キャラメル・ボックスなどのそこそこ安心して観ることができるものが観劇対象の中心なわけですね。

それで、なんで突然「下町ダニーローズなんですか?」って、いや、この劇団名すら知りませんでした(笑)。どうして観る気になったかって、昔大好きで録画してまで観ていた「ウルトラマン・ネクサス」でヒロイン役で出ていたお姉さんの五藤圭子さんがブログで「出ますー」って書いていたから(笑)。いやぁ、ブログでのプロモーションと言うのもやっぱり効果、ありますね。少なくとも観客が二人増えました。

それで、観てきました、どん底。原作はゴーリキーですが、僕は古典戯曲をあまり知らないので、もちろんこれも良く知りません(笑)。

でね、結論から言うと、3500円の今回の演劇の方が9500円の野田地図のキルよりもずっと面白かったです。

いや、正直、役者さんの個々の実力を比較したら、そりゃやっぱり野田地図の方が上ですよ。野田、勝村、高田の演技の方がずっと素晴らしいし、美術とか、衣装とか、照明とか、音楽とか、一つ一つはどこをとっても野田地図の方が上。でも、演劇としての完成度はこちらの方が上だったな。なぜかといえば、箱が小さいから。役者さんたちの力量が不足していたとしても、箱が小さいからちゃんと一番後ろの席まで芝居が届くんですね。僕は今日は後ろから2列目だったかな?前から5列目ぐらいのところで観ていましたが、全然問題なし。声も届くし、表情もわかる。演技がきちんと伝わってくるんですね。演劇で一番重要なのはこれ。野田地図が今やっているキルは、これが後ろまで届かない。もちろん、キルだって前から3列目とかで観ていれば全然問題なく楽しめるんだろうけれど、ちょっと後ろになってしまったらもう駄目。ところが、今日の芝居は観ている人ほぼ全員にきちんと同じように届いているんですね。これこそが小劇場の良さのはず。

「汗が飛んでくる」「つばが飛んでくる」というパワフルな芝居ではなかったけれど、役者さんたちそれぞれがきちんと自分の個性を発揮していて、なかなかに楽しめたと思います。少なくとも3500円の価値はありました。台詞重視の芝居の中でやや舌滑の点で問題がある部分もあったとは思うけれど、十分に許容範囲。あと、折角色々と手を加えているのだから、もうちょっと前半で笑わせてくれても良いかな、と思ったんですが、このあたりは人それぞれでしょうね。僕とかだと、もうちょっと前半と後半で落差があっても良いかな、とかは思いますが。

五藤さんは自分のブログで「出番はちょっとしかなくて、なんかずっと不機嫌な顔をしている役なんですが‥」と書いていましたが、僕が思ったよりもずっと出番も多かったし、不機嫌な顔じゃないシーンもあったと思います。貞子さんの方がずっと出番がなくて、不憫な役だったと思うし、ロリィタ族。さんみたいにイッチャう役でもなくて、安心して観ていられました。大体、「不機嫌な顔をしている」のは五藤さんだけじゃなくて、ほぼ全出演者ですよね。

どうでも良い話ですが、ロビーに練習風景(ゲネプロのときに撮ったものが中心だったのかな?)の写真があったんですが、貞子さんをやっていた原田果奈さんがなかなか可愛らしくてびっくりしました(笑)。あれはちょっと、いや、かなり役柄で損をしてますね(笑)。もちろん五藤さんの写真が一番良かったですけどね(笑)。

ということで、演劇の評価は☆2つ、と言いたいところですが、五藤さんにおまけして☆2つ半。

芝居のあと、差し入れでキビダンゴを置いてきました。なぜキビダンゴなのかは舞台を観てのお楽しみ。というのは嘘で(笑)、先日、岡山の大学で講義をしてきた帰りにお土産で買ってきたものです。五藤さんは広島出身なので、あんまり関係ないのですが、東京の人間から見ればほぼ一緒、みたいな。代わりにサイン入りの生写真をいただきました。サインしてくれるなら、ネクサスのDVDを持っていって、そちらにもサインしてもらえば良かったな(^^

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