東京少年の出来が以外にも良かったので、姉妹作である東京少女も観てきた。
ひょんなことから100年前の東京に住む青年と携帯電話を通じて会話できるようになった女子高生の恋愛物語。「絶対に会うことができない」というテーマが東京少年と共通するのだが、見終わった後の印象は随分と異なる。
東京少年の感想については過去のレビューを参照してもらいたいのだが、両者を比較して書くと
東京少年
俳優:堀北真希が大活躍
ストーリー:あちこちに整合性が取れない部分があり、かなり雑。
脚本:繰り返しが多く、イマイチ
映像:工夫はあるものの、新鮮味はない
その他:主題歌とのマッチングが素晴らしい
東京少女
俳優:若手二人がそれなりに魅力的な演技
ストーリー:どこかで聞いたことがある話。古くは「漂流教室」、最近なら「イルマーレ」とそっくり。それぞれラストは違うけど、使い古されたストーリー展開。
脚本:説明が多く、イマイチ
映像:凡庸
その他:100年の時間を隔てた同一空間におけるデートというのが工夫
という感じ。トータルでのまとまりは東京少女の方が断然上だと思うが、東京少年では見ることができた、荒削りの中に散らばる魅力が東京少女にはなかったと思う。
ただ、二つの時代を一人の女性が橋渡しするシーンはなんとも言えず感動的だったし、そしてそのシーンがラストへの伏線になっていたのはなかなかに見事だった。使い古された設定ではあるものの、まとまりの良いドラマに仕上がっていたと思う。
なお、個人的なことを言えば、本作は夏帆よりも佐野和真が魅力的に見えた。
評価は☆2つ。