2008年04月20日

フラガール

フラガールスタンダード・エディション

昭和40年の東北を舞台にした本作。炭鉱が斜陽になっていく中、新しい時代に合わせて変わっていく人間を中心にして描いている。しかし、頑固に変わらないでいようとする者、変わりたくても変われない者、それぞれを要所に配置して、設定に偏りがない。どこまでが実話でどこからがフィクションなのか良くわからないのだが、非常に良くできた創作だと思う。

メインになる話はどうやらダンスの教師として東京からやってきた女性の成長物語だったのかもしれないが、抜群の存在感を見せるのは蒼井優の方。ラストのダンスはもちろんだが、特に素晴らしかったのは駅のホームのシーンだと思う。あのゆったりとしたやさしい踊りのシーンは必見。

兄や母との関係、友達との関係、教師と生徒の関係といった要素を適切に配置しているため、映画全体に全く隙がない。

ただ、ひとつだけ残念なのは主人公の教師が徐々に生徒達との付き合い方を変ええていく様子がいまひとつクリアではないこと。どういうきっかけで変わって行ったかがもっとわかりやすければさらに良かったと思う。2時間弱の映画なのだから、そのあたりのエピソードが追加されていればもっと良かったと思う。

途中に何度か泣き所を配置しつつ、ラストではさわやかに終わるという構成も見事。☆3つ。

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「フラガール」映画のテレビ放送【カミタク・ブログ】at 2008年10月12日 09:43