2008年06月24日

隠し砦の三悪人

98dce797.JPG最初に書いておくが、僕は旧作を観ていない。今度観てみようと思うけれど、レビューはそれを観る前に書いちゃう。

スター・ウォーズに大きな影響を与えたといわれる黒澤明監督の作品のリメイク。スター・ウォーズを意識したのか、それとも旧作そのままなのか、ダース・ベイダーそっくりの敵役やタトゥイーンに良く似た景色、そしてルークがレイアを抱えて橋のない通路を飛び越えるシーンなど、「あぁ、これってパロディ?」みたいなシーンがたくさんある。

最も残念なのは、可愛かったはずの長澤まさみがすっかり松たか子みたいになってしまったこと。彼女の映画ってまじめに観たのはこれが初めてなんだけれど、舌ったらずで演技という点ではどうにもいけてない。その部分を可愛さで補うべきなんだろうけれど、箱入り娘の状態で秘蔵していたらすっかり劣化してしまったのかもしれない。ま、ラストプリンセスの副題からわかるように、一番重要な役は長澤まさみ。その彼女がこの状態なので、それだけでちょっと魅力が減じてしまう。さらに、男の振りをしているはずなのに見るからに女なのが笑える。

さらにいけてないのがタケゾウ役の松本潤。って、だれ、このへたくそな役者は。どうして日本の映画って、一番重要なところにへたくそな役者を連れてきちゃうんだろう。他にいくらでも良い役者はいるだろうに。

阿部寛は結構良い味を出していた。この役者は使いようによっては非常に光る素材だと思うのだけれど、本作では上手に使っていたと思う。

ラストに出てくる「裏切り御免」というのは、かなり違和感がある。別に裏切ってないし。このあたりは脚本のつめがイマイチだと思う。旧作もラストは「裏切り御免」なんですかね。

全体で言うと、折角逃げてきたのにあっさりとつかまってしまい、このあたりから中だるみ。つかまえて、拷問して、姫様は政略結婚って、なんかちょっと変な展開だと思う。レイア姫を捕まえて、ターキン総督と結婚させる、みたいな?逃げているのと同じようなテンションが継続できればもっと楽しめたと思うのだけれど。ユキ姫がお城に行くシーンでは、普通の農民達があんな態度を取るのか、かなり疑問。どちらかというと、皆がひれ伏して迎えるというのが普通な気がするのだけれど、どうなんですかね。

あと、ラストの砦のシーンで長澤まさみが顔に手をやっていたのに、アングルが変わったら瞬時に体勢が変わっていたりと、なんかちょっとおかしなところもあったと思う。

個人的に好きなのは、ラストの大爆発から逃げ出すあたり。先日公開されたインディアナ・ジョーンズシリーズを髣髴とさせるような、「んなわけねぇだろ」的な展開が結構良い感じ。とは言いつつ、全く同じような場面の姫の脱出シーン。あのエレベーター落下。あれは普通死ぬ。こちらは逆に興ざめの要素。要は、状況を詳しく見せすぎなのだ。大爆発のシーンは語りが少ないから成立する。このあたり、監督はしっかり考えずに行き当たりばったりの思いつきなんだろうなぁと思った次第。

日本沈没でまさしく沈没した映画を作った樋口監督だけど、今作は日本沈没に比べれば大分まともだったと思う。ということで、トータルで評価は☆1つ半。これだと今年度のきいちご賞は厳しい。

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