2008年07月08日

ゲゲゲの鬼太郎

86941870.JPG

試写会に当たったので観てきました。

「きついことを書いたらもう当たらないかも」なんて日和ったことはもちろん考えません。きちんと評価しちゃいます。最初に書きますが、評価は☆ゼロ。これはひどい、という言葉がふさわしい駄目映画でした。

最初の10分ぐらいは期待が持てたんです。音響のせいもあってか、「ちょっと怖いかも」って。でも、この映画、怖い映画ではないはず。大丈夫かなー、と思ったんだけど、テーマソングの「げ、げ、げげげのげー」となったところで気分は大分「あぁやっぱり」な感じ。いや、でもね、僕だってちゃんと「これはお子様向けの映画なんだ」って思えば、お子様の視点で観ますよ。じゃぁ、お子様の視点で面白いんですか?と問われれば、それはそれで疑問。だって、内容が中途半端にシリアスなんだもの。こんな説教臭いげげげの鬼太郎を観せられちゃったら、子供だってどう反応して良いのか悩んじゃうんじゃないかなぁ。

映画が始まってから20分以降はとにかく眠気との戦い。ストーリーがもうちょっと面白ければ話は別なんだけれど、なんか全然面白くない。これは脚本のせいだと思うけれど、やっぱ、げげげの鬼太郎で2時間もたすのは厳しいのかも知れない。とにかく、僕が眠っちゃって意識を失っていたのでなければ(多分起きていたと思うのだけれど、自信なし)、ストーリーに破綻が多すぎる。それにご都合主義のところもあるし。特に「理由はないけど守りたいんだ。理由なんていらないでしょ」という展開が二度もあったけど、理由はやっぱ必要でしょう。それを放棄しちゃったら、ほとんどのストーリーは成立しないし、それを許しちゃったらなんでもありですよね。「理由はないけれどダース・ベイダーは倒さなくてはならない」「理由はないけれど、スーパーマンを倒しちゃおうぜ」「理由はないけれど、オレはウルトラセブンになって地球を守る」「理由はないけれどバットマンは嫌いだ」「理由はないけれどフラダンスやろうよ」「理由はないけれどあなたはなぜロミオなの」・・・・・・って、スパイダーマンなんかはそのまんまそういうストーリーだったけれど、大抵のヒーロー、ヒロインものというのは「なぜ戦うのか(愛するのか)」という大命題について悩み、そしてその解をとにかく見つけていくもの。もちろん、「理由なんかなくたって構わないぜ」というのも新しい解ではあるし、それを皆が納得してくれるならそれはそれで良いんだろうけれど、少なくとも僕は納得できない。「そんなら毎晩墓場で運動会をやってろよ」と思う。

全体の縦軸は「人間と異形のものの恋愛」で、それは二つの縦軸が並行して語られていくのだけれど、過去の軸はともかく、現在進行形の軸の方があまりにも浅くて「おいおい」って感じ。そもそも、そういう恋愛ストーリーをこの映画に期待してる人ってどのくらいいるんだろう。

細かく見ていくとさらに「おいおい」という部分がある。例えばラストの巨神兵との戦いとか。ずりずりと鬼太郎が押されていて、随分下がったはずなのに俯瞰して見ると10メートルぐらいしか落ちてなかったり。あれ?そういえば閻魔大王に会いに行くシーンってありました?もしかして、そこは寝ちゃっていて観てなかったのかな?だとしたらゴメンナサイ。なのでここについてはノーコメント。あと、青いトーンのシーンと普通のトーンのシーンの使い分けって何か意味があったんですかね?これも良くわかりませんでした。最初のうちは「何か意味があるのかな」って思っていたんですが、その意図を推し量る前に眠気との戦いになってしまって、結局わかりませんでした(^^; ラストの昇天シーンとかもなんなんですかね、あれ。あれはやっぱ、笑いどころでしょうか。「パトラッシュ〜」みたいな(^^; まさかあそこは泣き所なんてことはないですよね?

と、ストーリー的には評価できる部分は全くと言って良いほど何もないのだけれど、特殊メイクとか、特撮といったところではそこそこに見るべきものがあったと思う。特に目玉のオヤジの洗眼、入浴シーンは良かった。しかし、そのせいもあって余計にストーリーのぐだぐだ感が強調される。

役者で評価できるのはねずみ男。まぁ彼は妖怪ではなく人間ですから一番演じやすいキャラクターなのかもしれませんけど。それから猫娘の田中麗奈も悪くない。少なくとも銀色のシーズンの駄目駄目なキャラよりはずっと良い。寅さんのさくらを演じた倍賞千恵子のように、彼女にとっての猫娘はかなりのはまり役だと思う。ただ、生足ではなくカラーストッキングだったのはいただけない。冬に撮影したせいかもしれないが、異形の中に垣間見えるセクシーさが全く感じられなかった(むしろショコタンのミニスカートの方がセクシー(笑))。

それから、どうでも良いと言っちゃえば本当にどうでも良いけど、目玉のオヤジは父親の体から落ちたもので、時々は鬼太郎の目の代わりもするはず。ところがその目玉が物凄くでかい。その動き自体はなかなかにリアルで良くできていたと思うが、サイズが不適切で、そういった不整合が気持ち悪い。

大人にとっては全く見所がなく、特に古い鬼太郎を知っている人間には全く容認できるものではなく、そして子供にとってはやや難解で意味不明な恋愛映画であり、さらに戦闘シーンがしょぼい。加えて宮崎アニメのようなとってつけたような説教臭さが鼻につく。こりゃぁ駄目だ。これより面白い映画は沢山ありますよ。

ところで、松竹の試写室は音響が良いですね!もっと面白い映画をここで観たいです!酷評してゴメンナサイ!面白い映画なら「面白い!みんな、映画館へゴー!」って書きます。

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/buu2/50693597