2008年10月16日

ラヂオの時間

ラヂオの時間 スタンダード・エディション

唐沢寿明がひたすら格好良いコメディ。

三谷作品というのはこういう演劇的なコメディを映画のスクリーンに載せる、ということなんだろう。それはそれで悪くないのだけれど、映画と演劇の違いというのは、役者の生の迫力で笑いなり感動なりを伝えることができる演劇に対して、映画のスクリーンというのは非常にクールだということ。こと「笑い」ということに限ると、舞台の上で大げさに動き回る役者を見たり、あるいは隣の人が大笑いしていたりすると、つられて笑ってしまうような、そんなところがある。ところが、映画の場合はそういう勢いが希薄だ。さらに、それがDVDとなるとさらに臨場感がなくなる。舞台ならもちろん、映画館でも滑らない話が、テレビを通じてだと滑ってしまう。

だから、この映画も映画館で観たら面白いのかも知れない。いや、テレビで観ても、確かにそれなりには面白いのだ。しかし、大爆笑ものかといわれると、そんなこともない。残念ながら、まぁ普通に面白いコメディなのだ。そして、面白さよりも、唐沢寿明の格好良さの方が前面に出てしまう。だから、唐沢寿明ファンには結構良いかもしれない。かくいう自分も唐沢寿明は決して嫌いな俳優ではないので、それなりに楽しめた。

評価は☆1つ半。

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