2008年11月12日

Sweet Rain 死神の精度

Sweet Rain 死神の精度 スタンダード・エディション原作があっての映画化のようだが、原作は全く読んでないし、知識もない状態でDVDを鑑賞した。

観る前から「多分面白いんじゃないかな」と思っていたのだけれど、予想通りそこそこ面白かった。映画は3つのエピソードから構成されているのだが、これをネタばれなしでコメントするのは非常に難しい。ということで、以下、猛烈にネタばれしつつの感想である。

映画は一つ目のエピソードと三つ目のエピソードの関連性が高く、二つ目はやや独立した感じで構成されている。死神という人間の常識を超越した存在の設定を上手に生かした映画とも言えるのだが、残念なのはあちらこちらにヒントをちりばめてしまっていること。これのおかげでラストの展開がバレバレ。いっそのこと、それらのヒントは全部なしにしてしまえば良かったのにと思う。この映画を字幕にしてみたらそのバレバレ具合がいっそう引き立つに違いない。「なぜ突然こんなせりふが」と違和感ばりばりになってしまうからだ。これは監督が親切なのかも知れないが、こちらから見ると「観客を馬鹿にしすぎ」という気がしてくる。こんなにあからさまに誘導されてしまったら、誰でも結末が予想できてしまう。そして、それでは映画が全然楽しめなくなってしまう。

そんな、致命的な構成上の弱点がある映画なのだけれど、それでも結構見せてしまうのは主役の金城武がなかなか良い演技を見せているから。音楽を聴いているシーンなどは不自然すぎてちょっとやりすぎという感じがあるのだけれど、それ以外は「異質なもの」を上手に表現していたと思う。それは第三話のロボットなどにも通じるのだけれど、人間と人間以外の対比を演技で表現していたのは見事。一方で、死神が連れている犬を字幕で喋らせるのはいかがなものか。もうちょっと別のやり方があっても良かったと思う。

小西真奈美の顔は正直あまり好きではないのだけれど、「好きではない」という顔が逆に映画にはまっていたのが良かった。それと意外と歌が上手だった。

全体を通じて思うのは、第二話の挿入がいまひとつしっくりこなかったこと。たとえば全6話構成とかで、本作の第一話がひとつめかふたつめ、そして第三話がラストに来るといった構成だったら随分と違った印象になったと思う。しかし、それでは映画が長くなりすぎる。2時間に収めようと思えば今回のような構成は避けられないものだ。あるいはデスノートのように最初から前後編という形で制作する手もあったのかと思う。何しろ素材がなかなか良くて、出演者もそこそこに芸達者なので、「モッタイナーイ」という感じがする。

評価は☆2つ。


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