2009年01月06日

K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝

f37ff216.jpg今年劇場鑑賞第一弾はK-20。

正直、あまり期待していなかったのだけれど、あたり。

まず、時代設定が非常に良い。日本人にはこのあたりが一番フィットする気がする。それに、映像も作りやすいんだと思う。ちょっと煤けた感じの都会の風景というのが。三丁目の夕日にも通じるところだけれど、作る側は作りやすいし、観る側は安心してみることができる、そんなところなんじゃないかと。

そういう時代設定にしたところがまず正解だと思うのだけれど、次に良かったのが全体の構成。ところどころ、パロディなのか、パクリなのか、インスパイアなのか、判断が難しいシーンがあったけれど、それはカリオストロの城だったり、宇宙戦艦ヤマトだったり、ラピュタだったり、まぁ色々。何しろアニメの影響を色々受けていたと思う。で、別にそれがいやみじゃない感じなのが良い。他にもバットマンとかの影響もあったと思う。

でも、多分、監督が一番やりたかったのは、日本版インディー・ジョーンズだったんだと思う。絶体絶命のピンチから主人公があり得ない方法で脱出する。そんな冒険活劇。スピルバーグとルーカスが「こんなことをやりたい」と考えて作った「レイダース」の、日本版である。で、今までの日本のちゃっちいVFXだと、「おいおい、やっぱり此彼の差はでかいなぁ」と思っちゃうところだったんだけれど、ようやく日本の特撮技術もかなりのところまで来たんだと思う。少なくとも、大画面で観ている限りではそれほどあらが目立つこともなく、きちんと形になっていた。20年近く遅れてしまっているということかも知れないのだけれど、でも、観ていて違和感のない映像を日本でも作れるようになったというのは嬉しい限りである。

加えて、この作品は役者がなかなか良い。最近邦画で活躍することが多い金城武も良いんだけれど、それより何より松たか子が良い味を出している。この人、舞台ではなかなか存在感のある演技をするのに、映像になるとイマイチだよなぁ、なんでだろうなぁ、と思っていたのだけれど、要は使う側が悪かったということのようだ。助演女優という立ち位置になるんだと思うのだけれど、存在感があって、非常に良い。一方で仲村トオルは正直どうなのかなぁ、と思ってしまうのだけれど、まぁ、そのあたりはご愛嬌。なかなか芸達者な役者を揃えていて、VFXに負けていない。

ちょっとでも書いちゃうとネタばれになってしまうのでストーリーについてはあまり触れることができないが、全体のストーリー構成もなかなかだったと思う。

評価は☆2つ半。2008年製作の邦画ではかなり上出来の部類。

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