2009年01月12日

ワールド・オブ・ライズ

ブラッド・ダイヤモンドで好演を見せたデカプリオだが、本作もなかなか。作風も非常に似ている印象を受ける。

米国CIAのスパイが中東を舞台にテロ組織と戦う、という内容だが、同じスパイ映画でも007とは随分と異なり、見ていてとにかく痛い。いてて、いてて、という感じのシーンの連続なので、このあたりは好き嫌いが分かれそう。

米国から指示を出すボス、現地で動くスパイ、そして現地で協力する人々、というのが主な登場人物で、基本的にはボスとスパイの動きを追っていくことになる。ボスはボスで家庭と仕事の両立に苦労しているわけだが、とにかくみんな家族との折り合いをどうつけるかで苦労しているのが涙ぐましい。そんな共通の背景を持ちつつも、事務方と現地のギャップを明確に描き、また米国と中東のやり方の違いも明確に描いているあたりが皮肉満載。

「こんなやり方で良いの?」という問題提起をきちんと盛り込んでいるあたりがなかなか良い。

ラッセル・クロウはこの役のために逆ダイエットをさせられたらしいが、現場を離れたわかってない上司を好演していて、全体がしまったと思う。

ちょっとストーリーが複雑なので、集中力に欠けた状態で見ていると何がなんだかわからなくなってしまうかも知れない。なかなかの秀作で、評価は☆2つ。

この記事へのトラックバックURL