2009年09月15日

僕と演劇と夢の遊眠社

僕と演劇と夢の遊眠社

今日は池袋で会議の後、昼ごはんまで少し時間があったので、久しぶりにジュンク堂を上から下まで冷やかしてみた。一番上の階でこの本を見つけて、そのまま買い物籠に入れた。

このブログでも何度も書いているけれど、僕の演劇鑑賞体験はほとんどが野田秀樹さんと一緒にある。大学3年生のときだったか、ぴあの特集記事で神奈川県青少年ホールでの「野獣降臨」のプレビュー公演についての記事を見つけ、何気なく会員優先予約の電話番号に電話したら、なぜか一発でつながり(当時は何時間もつながらないのが普通だった)、一列目のど真ん中で観たのが演劇鑑賞の最初。普通の理系大学生だった僕は今までに全く体験したことのないものをそこで目撃してしまい、以後の夢の遊眠社の公演は全て観ている。日本青年館での「桜の森の満開の下」は何度も観たし、その楽日の最前列で向井薫さんから雛あられをもらったことをきっかけに、劇団の役者さん数名とも連絡を取ったりしたし、今でもごく稀に一緒に飲みに行ったりさせてもらうこともある。最近でも野田秀樹さんの芝居は欠かさず観ているわけで、こと「演劇」という部分だけを切り出せば、僕の人生はほとんど野田秀樹さん一色であると言っても良い位だ。

そして、その演劇鑑賞体験の、ほぼ半分を占めているのが夢の遊眠社である。その劇団を制作という立場で見続けてきた高萩宏さんによる遊眠社の歴史本なのだから、面白くないはずがない。最初から最後まで一気に読んでしまった。僕が知らない頃の遊眠社、僕が観ていたころの遊眠社、その両方ともが非常に興味深かった。正直に言えば、僕は「役者から見た遊眠社」というものもいくつか断片的に聞いてきているので、そうした視点からの違いと言うか、故意に隠しているのかも知れない部分とかも感じてしまうのだけれど、まぁ、それはそれ。多少美化されていても、書かれていることの質が低下するわけではない。

印象に残った部分をいくつか抜き出してみる。

実力はあるものでなく、あると信じて努力すべきもの、結果は運に左右される


これはもう全く同意するところ。スキーをやっていると、スタートで「がんばっ」と声をかけるのが一般的。アルペンでも、ノルディックでも、である。でも、選手はたいていの場合、もうそれ以上頑張れないくらいに頑張っている。それでもさらに「頑張れ」と、精神的に鼓舞するのが日本人の気質なんだと思う。でも、こういう場面では、僕は欧米の人たちの考え方を真似するべきだと思う。Good luck!

(佐戸井けん太さんに)「開き直らずちゃんと売ってほしい」と強く言われたのを思い出す


僕は当時から佐戸井けん太さんのファンだったので、是非売り込んで欲しかった。でも、最近は色々な映画で見かけますね。つい先日見た「引き出しの中のラブレター」でも出ていたし、ハゲタカでも。同じくひいきにしていた段田さんに比較するとちょっと活躍度が低い感じだけれど、引き続き頑張って欲しいところ。

大勢の中でも自分の立場を見失ってはいけないということ。それぞれの人がたとえ良い人ではあっても、それぞれの事情があって動いている。そのそれぞれの事情に引っ張られていては、本当は自分が何をしたかったかも忘れてしまう。


これも全くその通りなんだよなぁ。いつも感じていることなんだけれど、時々こうやって文字として確認することって、重要。再確認した。同時に、こういうことをみんなにも理解して欲しいところ。それが出来ない奴が多すぎる。

すべてを一人で抱え込んではいけない。周りに情報を出すことでたくさんの人に助けてもらえる。


うんうん。

ビジネス書としても、いくつか良いことが書いてありました。よっぽどの演劇マニアじゃないと手に取らないと思うけれど、読めば色々と勉強になると思います。☆2つ半。

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