2009年10月24日

ヴィヨンの妻

c860e703.jpg松たか子、浅野忠信、伊武雅刀、室井滋、堤真一と芸達者なところを揃えているので、全体的に非常に安心してみることができる。逆に言えば、これだけのキャストを揃えて駄作を作ったらセンスを疑われても仕方がない。そのくらいの俳優陣。この中にあっては「何をやっても同じ」という意味では柴咲コウとツートップを張る広末涼子もその大根っぷりがそれほど目立たない。まぁ、ちょっとやっぱり「?」なところはある。あの、松たか子とすれ違うシーンが最大の見せ場なわけだけれど、そこで「あぁぁあぁあぁ、やっぱり広末」って感じだったのは非常に残念。これが宮沢りえとかだったらなぁ、と思うのだけれど・・・・。

ストーリーは、駄目人間な作家に振り回される妻、という単純なもの。太宰治の小説・要素を色々と盛り込んでひとつの作品に仕上げている。このあたりの脚本はそこそこ良く出来ていると思う。

抑揚の少ないストーリーなので、ものすごい見せ場とか、圧倒的な感動とか、そういうものはなくて、淡々と物語が進んでいく。そんな中、「なるほどねぇ」と思ったのは、戦後まもなくの町並みをそれなりに上手に表現していたこと。言葉遣いとかはちょっと違うんじゃないかな、と思ったけれど、違和感はほとんどなかった。

駄目な旦那というのは誰でもわかるけれど、それに振り回されるだけの妻もやっぱり駄目なわけで、俯瞰してみると登場人物たちは大体どいつもこいつも駄目人間。でも、ふと気がつけば自分だってそんな駄目人間の一人なのであって、人間って、こんなものかも知れないね、と感じてしまう。

この内容なら、映画より芝居のほうが楽しめたかな、とも思うけれど、決して悪くはなかった。フジテレビが作ったものとしては良好な部類。評価は☆2つ。

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