2009年12月21日

彼岸島

7c81df0e.jpg原作未読、吸血鬼の映画という情報だけ事前に仕入れて試写会に行きました。

まぁ、良くも悪くも日本的な映画。いや、良くも、は字幕がないことぐらいか。

なんか、色々知恵を絞ってはいるんだと思う。色調を変えてみたり、あるいはモノクロにして赤だけカラーにしたり(って、これはスピルバーグがやるから面白いのであって、今やっても全然期待されるような効果はあげず、逆にププって笑われちゃうと思うのだけれど。それで血とか彼岸花とかを強調って、あり得ない)、「ほら、工夫しているでしょ」って感じ。あと、音楽が派手なのはまぁ、良かったかも。映像で迫力が出せない分、音楽で頑張ってみよう、みたいな感じなのかな。

しかし、ぱっと見て一番いただけないのは特撮部分。これはまぁ、仕方のないところ?でも、最近でも怪人20面相とか、そこそこに良い特撮だったと思うのだけれど、本作は明らかに退化していた。クリーチャーもそうだけど、爆弾の爆発シーンとかもひどい。吹っ飛ばされる人がカットが変わると戻っていたり、あるいは不自然なワイヤーアクションだったりして、あらあらあら、という感じ。2012みたいにじゃぶじゃぶお金をつぎ込めないのはわかるけれど、それならそれでもうちょっとやりようがないのかなぁ。中途半端なクリーチャーを見せるくらいなら、足だけとか、牙だけとか、パーツで勝負するとかね。まぁ、別に良いといえば良いけど、とにかくちゃち。

ストーリーでは、駆け足すぎ。「潜在能力はオレ以上」は良いけど、その潜在能力が5分ぐらいで顕在化するのにはびっくり。冒頭も、「兄さんがその島に!」で弟が向かうのは良いけど、お供に何人もついて行くのって、どうなの?しかもひとりは女性。そして行き先は吸血鬼の島。そりゃないでしょ。自衛隊連れていけって。コミックの何冊分をこの一本の映画に詰め込んだのかはわからないけれど、何しろジェットコースター的に話が進むし、それが全然辻褄があってないのが凄い。その上で、「辻褄はあわないけど、仕方ないでしょ!」という開き直りが見事。師匠は誰かのお父さんなのかなー、と思っていたら、種明かしは全然ない。おまけに彼、登場シーンではキングコングさながらに鎖につながれていて、この人、何なの?という感じだったのに、それは伏線でも何でもなかったみたいで、鎖は飾りかベッド代わりですか?寝相が凄く悪い人なんですか?という感じで微笑ましい。禁断の建物の中にあった写真とかも、敵の親分が写っているのはともかく、顔が塗りつぶされちゃっている人は誰だったのかとか、意味不明の表現があちらこちにある。これは「詳細はウェブで」じゃなくて、「詳細はコミックで」ということですか?そうですか。マンキツでも行ってくるかなぁ。あ、でも、まだ完結してないんですよね?っていうか、この映画は何巻までだったんですかね?

水川あさみのベッドシーンとか、なんだこりゃ、って感じ(笑)っていうか、あの程度の濡れ場は意味ないから最初からやらなきゃ良いのに。やるなら全裸になれよ、中学生じゃないんだから、と思わないでもないですが、きっと吸血鬼は淡白なんでしょうね。あ、でも、冒頭ではなぜかラブホにかくまって、意味もなくシャワー浴びていたっけ(笑)あのシャワーシーンが由美かおるの入浴シーンみたいなもので、観客サービスだったんですかね?だって、シャワー浴びる理由、ないものね?

敵の親玉もなぁ、なんか、滑舌が悪くて大変な感じ。全然怖くないし、怪しくない。ガクトとか、使えなかったんですかね?

あの、弓道部の女の子も、さっくり捕まって、あとは縛られているだけでしたが、弓矢の見せ場がなかったのは予定通りなんでしょうか。

いじめられっ子が簡単に離脱しての顛末はちょっといただけない感じもする。ひねった上でひねったら元に戻った、ということかも知れないけれど、それにしちゃぁ、ひねりがなさすぎる。彼がああなっちゃうのは想定の範囲内すぎて想定外だ。悪い意味で。まぁ、原作通りなら仕方ないけど。

評価は☆半分。

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