しかし、もちろん無星のままで終わるわけには行かない。ここでもう一勝負しなければ、いつまで経っても無星のままだ。
ということで、次の勝負に。とにかく、まずは皮だ。これが上手にできなければ話にならない。
さて、元になる小麦粉のボールは、それほど問題がない。前回同様、数回に分けて水を追加。しっかりと捏ねて、30分ほど熟成。問題はここからである。
前回はかなりいい加減に、「こんなもんだろう」という感じで小麦粉の小さい玉を作ったのだが、今回はちゃんとマニュアル通りにやることにした。少しのことにも、先達はあらまほしきことなりとは徒然なるままの時代からのことわりでもある。
まず、大きな玉をほぼ三等分。みっつの塊にわける。それぞれを長細い円柱状にして、それから、それを包丁で切っていく。この際、切る度に円柱を90度回転させるのが先達の知恵。詳細は上で紹介した本を参照のこと。とにかく、手が粉だらけでとてもじゃないけど写真撮影はできなかった。さて、円柱を金太郎飴のように切っていくのだけれど、できたのは約30個の小さい小麦粉ボール。これを、餃子麺棒を使って丸く伸ばして行く。この際、真ん中に厚みが残るようにして伸ばす。らしい。というのは、この作業をやったのは我が餃子チームが誇る粉の女王で、彼女が丁寧に伸ばしてくれた。
この時間になると、もう夕日も沈む時間だけれど、そんなことは関係ない。
作った皮は、間にきちんと打粉をまぶして、くっつかないようにする。
うひゃー、ちゃんと餃子の皮っぽいじゃん。
で、皮班が皮を作っているうちに、餡班が餡を作ってきた。中身は牛肉と山芋らしい。よし、じゃぁ、包もう。
なんか、完璧な気配がしたんだけど、餃子チームの中にひとり弱気な人間がいて、「折角作っても美味しくなかったら困るから、市販の皮を使ったバージョンも作ろう」というので、仕方なく市販バージョンも作ってみた。写真でいうと、手前の方の列の、ちょっと皮が黄色っぽいのが市販の皮。
でね、焼いて、食ってみたんだけど、これが、マジでうまかった。うますぎて、写真を撮るの、忘れた。弱気班のおかげで市販の皮との食べ比べもできたんだけど、市販の皮はやわくて、ふやけちゃってて、全然ダメ。焼いてあるところはどちらも同じようにパリパリしているんだけど、焼いてある面以外のところが全然違う。これはもう、市販の皮で餃子は食べられませんよ、と思っていたら、今回の参加者4人のうち二人は餃子の王将の方がうまいとか、心ないことを言っている。でもまぁ、良いや、ちゃんと僕の理解者がひとりいたから。やはり、餃子は皮から作ってナンボのもの。
あ、でも、今回「これはイイ」と思ったのは皮。餡の方はもう一工夫しないとダメかも知れない。まぁ、一歩一歩だね。
リベンジ版の餃子の評価は☆2つ。
ちなみに水餃子も作ってみました。
うむ、星は2つだったかも知れない。しかし、この一歩は我々にとって大きな一歩である。
粉って、蕎麦にしても、小麦にしても、面白いね。