2009年12月30日

パブリック・エネミーズ

02c843d5.jpg美男と美女のラブストーリーかと思いきや、実際は物凄い数の弾を撃ち尽くすギャング劇。と書いてしまうとちょっと語弊があるかも知れないけれど、見終わった印象はこんな感じ。あまりにもたくさんの弾を撃つので途中で可笑しくなって「プッ」と吹き出してしまった。

とにかくジョニーは格好良いし、ビリーは可愛い。そこは文句がないのだけれど、彼らが一緒にいる時間はあまりにも短く、そして描写が少ない。というか、どのキャラクターについても、詳細な心理描写がなくて、ひたすらドンパチやらかしている。そういうシーンの積み重ねの中にデリンジャーを描き出したかったのかも知れないんだけど、それが成功していたかと言うと正直微妙。演技は良いと思うけれど、あまりにも客観的すぎて、全然感情移入出来ないのだ。そういうのを狙った演出なんだろうけど。だから、一つ一つのシーンはカッコ良い。銀行を襲撃する場面も、ビリーをナンパする場面も。でも、次から次へと前菜が出てくる感じで、いつまで経ってもメインディッシュにならず、あれ?前菜だけでお腹いっぱいになっちゃったぞ?でも、満足感はどうなの?という感じ。

いや、ジョニーは格好良いんだけどね。あ、ビリーの出番がもうちょっとあったらなぁ。

あ、でも、ラストは良かった。ラストの直前。弱いヤツにはとことんつけあがるデブを目で圧倒するところ。ここは見せ場だった。そして、ピンチでも女性を気遣って・・・って、結局ジョニーかよ(笑)。

群像劇っぽくなっているので、登場人物が多くてちょっと把握しにくいところがある。劇場でもう一度、という感じでもないので、TSUTAYAで準新作になったら借りてみようかな。

銃撃戦とジョニー・デップ、クリスティアン・ベイルが好きな人ならかなり楽しめると思う。

ちなみに時代背景とか、登場人物とか、かなりややこしいので、もしこれから観るなら、Wikipediaとかでジョン・デリンジャーについて予習しておくと良いと思う。色々ネタバレしてしまうけれど、そちらの方が楽しめると思う(ただし、主観)。

ウィキペディア「ジョン・デリンジャー」

松浦美奈さんが字幕だったので☆半分おまけして、☆2つ。

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