2010年02月26日

ハート・ロッカー

7f13b288.jpg疲れた。物凄く疲れた。「うわーーー、凄い疲労感!」これがエンドロールが終わった直後の感想。

爆発物処理班の映画だから、当然いつ「ドカーーーーーン」といってもおかしくないわけで、最初から最後まで、ずっと身構えている状態。いつ爆発するんだ、と。もうね、この緊張感が、疲れる、疲れる。そういう緊張感を生み出した監督の手腕たるや、相当なものではあるのだけれど。ちょっとしたスリラー映画よりもずっと張り詰めた雰囲気がある。

冒頭のシーンで「防護服を着ていても、あんまり意味が無いんですよ」というのをしっかり見せるので、以後、防護服を着ていても(着ていないことも多いけど)全然油断できない。このあたりがきちんと考えられている。良い映画って、冒頭の15分ぐらいで、ありきたりな解説抜きで状況を説明しちゃうところがあるけれど、この映画もそんな感じ。

そして、ハンディカメラで追い続ける撮影も緊迫感を増大させる。極度の緊張の上にぐらぐら揺れる画像で酔っ払っちゃって気持ちが悪くなるくらい。

さらに、音楽も何やら嫌な感じ。こちらはホラー映画の常套手段のようなつくりになっていて、これまた精神的に追い詰められちゃう。

そんなこんなで、平和ボケした日本人でも戦場の緊張感が映画館で体験できちゃう。なんか、今までも色々な戦争映画があったけれど、ここまで緊張する戦争映画って、記憶にない。

なんでだろう、って思い返してみると、やっぱ、主人公が悪いっ!なんだ、お前。ドキドキさせるんじゃない!周りの人たちも呆れてるじゃんか!もっと、爆発物処理班らしく、慎重に行動しろよっ!観客にも迷惑をかけるんじゃないっ!!挙句、そのラストかよ!!!

いや、凄い映画でした。あんまり何度も観たくなるような映画じゃないんだけれど、インパクトは滅茶苦茶大きい。「楽しかったー」とか、「面白かったー」とか、「凄かったー」とか、「感動した!」とか、「考えさせられたね」とか、「怖かった」とかじゃなくて、「疲れたー」って思いたい人、つまり、精神的マゾの方には是非お薦めしたい。そうじゃない人には・・・・・・そうだな、正直微妙(汗)。

亡国のイージスで「良く見ろ日本人、これが戦争だ」というセリフがあったけれど、あの映画には臨場感のかけらもなくて、セリフが上滑している感じだった。でも、この映画は違う。実際の戦場は映画の百万倍も緊張感があるはずだけれど、でも、亡国のイージスよりも百万倍も現実に近いのだろうと感じた。

評価は☆3つ。試写会で鑑賞しました。

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