2010年04月17日

iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏

iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏 (brain on the entertainment Books)

自分でもいくつか出版を考えているネタがあるので、電子書籍の今ってどうなのかな、と思って買ってみた。

僕が興味があるところは全5章のうちの最初の2つだけだったけれど、なかなか面白く読めた。来月末にはiPadが発売されるわけだけれど、iPadとキンドルがどう違うのか、このあたりは知っておいて全く損はないはず。キンドルか、iPadか、どちらかを買うつもりがある人は、まずこれを読んで勉強しておいた方が良いと思う。

「ターゲットが絞られる」と、ターゲットの側が判断して敬遠したところもあるのかも知れないけれど、あんまり本屋で見当たらない。この本を探すにあたり、最初に行ったジュンク堂には在庫がなかった(正確には、店頭の端末で調べたら一冊あるはずだったのに、棚にはなかった。誰かがちょうど手にしていたのかも知れない)。西武のリブロに行ったら一冊だけあったので買うことができたんだけれど、あんまり売れてないのかなぁ。

でも、結構良い本だと思う。以下、僕がメモしたところ。

キンドルには通信モジュールが内蔵されており、頻繁に通信している。しかし、その通信料は利用者に課金されない。

キンドルのために既存の本を裁断、スキャンして画像データ化することを「自炊」と呼ぶ。このための作業時間は小説一冊で30分程度(慣れたとしても)。

音楽システムとしてiTunesが成功したのは、その中にしっかりとした決済システムが存在するから。

アマゾンは定額販売をしているが、仕入れ値は異なっていて、中には赤字商品も存在すると思われる。しかし、赤字商品2冊があったとしても、同時に8冊の黒字商品を買ってもらえるならトータルでは黒字になると考えているふしがある。


それから誤植、あるいはちょっとおかしな表現について。

42ページ最後の文章は明らかに変。

94ページ後ろから4行目の「実はeBookと源を同じくしている」という文章は明らかにリズムが悪い。

142ページ5行目の一文の中にある「ということになるわけでは」という部分はおかしい。

若干粗い仕上がりの部分もあるのだけれど、慌てて書いたんだろうね。スピードが重要だったのは想像に難くないので、仕方ないところ。評価は☆1つ半(本を出す予定があって、さらにiPadを買うつもりの僕にとっては2つ半)。

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