2010年05月15日

空気人形

597efcbf.jpg劇場公開時から結構評判が良かったので観たかったんだけれど、なんだかんだで都合が合わずに結局DVDで鑑賞。

非常に静かな映画なので、ちょっと眠くなることは否定出来ないんだけれど、そこでさらっと描かれているのはみんながちょっと触れられたくないような人間の本質だったりして、ちょっとトゲがある。

人形の方が面倒くさくなくて良いとか。

人間に命を吹き込もうと思ったのに無理だったとか。

周りの人たちが結局空気人形を性欲処理の道具として使っちゃうこととか。

登場人物がみんな孤独なこととか。

人形は「空気を吹き込む」という行為に「命を吹き込む」という行為を重ねあわせて、命に興味を持つ。一方、冴えない青年は厭世指向によって「空気を抜く」(=死)という行為にこだわりを見せる。このすれ違いがが起承「転」結となってしまうのが何ともやるせない感じ。

「ええーーーーー!みたいな設定なのに、それをみんながあまりにも簡単に受け入れるものだから、あぁ、そういうものなのね」と納得させちゃう。そのあたりがさりげなく凄いと思う。

空気を吹き込むことによって永遠に生きることができるようになったのに、ポンプから解放されて人間らしく生きようとした人形、ぐらいまでは凄く良かったと思うのだけれど、ラストはちょっと悲しすぎる感じ。悲しさが、物凄くドラマチック、というのではないあたりが一層悲しい。

ぺ・ドゥナの体当たり演技も良かった。日本人でここまで出来る人ってあんまり見当たらない。だから彼女だったのかな?評価は☆2つ。

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