2010年06月04日

多分世界最速ブログ中継 民主党代表選挙 〜鳩山さんの退陣を見ていて沖縄について感じること〜

本来、情報というのは極力公開されるべきである。しかし、一部に例外があって、その代表が防衛関連の情報である。国民に知らせるということは即ち世界中に知らせるということで、それによって国防が機能しなくなる可能性があるのだから、何でもかんでも片っぱしからオープンにするということが間違っているということは、普通の知恵を持っていれば小学生でもわかる話である。

では、その情報はどの程度まで共有されているのか。情報を管理しているのは防衛省だろう。そして、当然のことながら総理大臣にはその内容がかなりの部分まで知らされているはずだ(とはいえ、米軍による核の持ち込みに関する密約などを見ていると、全てではないようだ)。総理大臣がどこまで内容を知らせるのか、そのレベルは内閣までか、自分の政党の自分の派閥までか、自分の党までか、あるいは連立している各党までか。その範囲は多分情報の内容によって変わってくるのだろう。

これまで、自民党が長期政権を維持していたお陰で、この手の情報はすべからく自民党に独占されてきていた。おかげで自民党の政治家は大儲けが可能だった。なぜなら、地域振興プランが持ち上がる度にその土地を事前購入すれば良かったからだ。新幹線の駅が出来ると言えばその周辺の更地を買いあさり、沖縄のどこかに大学院を作るといえばその周辺の土地を買いあさり、新しく電車を通すと言えばその沿線の土地を買いあさりと、この調子である。

鳩山政権の1年弱について、「結局何も変わらなかった」と嘆いている意見をどこかで耳に挟んだが、こういう考え方をしているとすればそれは大きな間違いである。実際、政治をめぐる様相は大きく変わった。しかし、それが国民まで周知されていないから、こうした誤解、誤認識が起きる。では、情報が与えられない国民は何も知る術がないのかと言えば、そんなこともない。色々見ていれば、教えてもらわなくてもわかることがある。

これは私見だが、鳩山さんは、民主党の中でも最も沖縄に対して理解を示している政治家の一人だったと思う。一部の民主党議員が普天間の米軍基地の移転に関連して沖縄の特定の土地を買ったりしていたという話を小耳に挟んだりもしたけれど(真偽は不明)、鳩山さんについてはそういう話を聞いたこともない。彼はかなり純粋に(あくまでも推測だが)、沖縄のことを考えて動いていたんだと思う。しかし、その鳩山さんをもってしても、普天間の米軍を沖縄県外に持ち出すことは不可能だった。これはどういうことか。

つまり、社民党以外のどこの党が政権を握ろうとも、米軍を沖縄県外に移転することは不可能だということである。では、社民党が政権を取ることは可能なのか。非常に難しいだろうし、そんなことになったら日本はめちゃくちゃになるだろう。

首都圏では、ときどき市町村で共産党の首長が誕生するのだが、そうなると大抵ろくでもないことになる。福祉だけは充実するものの、他が全くダメになって、長くても大抵2期でその座を降りることになる。そして、その期間に生じた負債(金銭的な負債ではない)を返還するのに何年もかかってしまうのだ。

小さな市町村ならこうした試行錯誤はあっても良いかも知れない。しかし、国家、それもG8の一つを担うような国家にこうした試行錯誤は許されない。せいぜい許されるのは、民主党と社民党が連立して政権を担う、というレベルまでであって、そしてそれも無理筋だということは明らかになった。

実際のところ、社民党が第1党になるという可能性は共産党がそうなるのと同じくらいに可能性が低い話なので、そうした仮定の話をするのは意味がない。ということは、現実的な話として、普天間は沖縄県外に出ることはない、ということである。

個人的には、九州のどこかに移設することはあり得る話だと思っていたし、今もやり方によれば可能だと思っているのだけれど、このあたりは情報不足のところもあって、実際には不可能ということなのかも知れない。

さて、では、普天間の基地を辺野古に移すことは可能なのか。これまた非常に難しい話である。それは、民主党が空手形を切ってしまったために、すでに沖縄県民の了解を得られないような状況になってしまったからだ。これは、「政権交代のある二大政党制」のための大きなステップの反作用である。しかし、反作用の一言で済ませるにしては、かなり大きな影響が出ていることも確かだ。この反作用を寛解させるには相当の手腕が要求されるだろう。

そもそも、「この基地をどうするのか」というのは、半年や一年で完璧な結論が出る話ではない。一番のベースにあるのは日米同盟のあり方や米軍の再編構想であって、ここは自治体の意向などは無関係である。米国、東アジア諸国と日本で調整していく話だ。そして、日本の役割が決まった上で、それをどう分担するのか、という話になる。民主党は、その前提を全部すっ飛ばして、「このあたりに米軍がいれば良いんでしょう?大体、このあたりで」みたいなアバウトな提案をしちゃったわけで、でもいざ「じゃぁやってみてね」と言われてお手上げになってしまったわけだ。今、民主党の代表選挙をやっているけれど、多分、どちらが党首になっても、「沖縄の皆さん、ゴメンナサイ。前党首が無責任なことを言ってしまいました。良く調べたら無理だったので、本当にゴメンナサイ」と謝るだけなんじゃないかと思う。「党首の首と、ついでに幹事長の首も棚ぼたで差し出したので、これで許して」ということだ。今やっている代表選挙の争点は、小沢さんから距離を置くか、置かないか、であって、沖縄をどうするかではない。

何しろ「政権与党になりうる政党は、きちんと情報を手に入れて、その上で現実的なマニュフェストを作るべき」という、「政権交代のある二大政党制」のための準備はできたわけだから、今は政界を再編すべきタイミングになったと思う。できること、できないことを整理して、できることの中で何をやるのか、どうやるのかを主張すれば良い。

世の中を見ていると、政権が交代したことによって一気に日本が変わると勘違いしている人がたくさんいたような感じを受ける。でも、もちろんそんなことはない。今はまず第一段階が終わったところ。次に求められていることは、それぞれの主義・主張によってわかりやすい形に再編されることだ。個人的には、大枠で言えば年寄り党と若者党に分かれるべきだと思っている。なぜなら、今日本に存在している最大の争点は、世代間格差をどうするのか、ということだからだ。

ところで、そうなったとき、恐らく普天間の基地移設問題は主要な争点にならないだろう。なぜなら、今、多くの政治家が「普天間を県外に移設するのは非常に難しい」ということを理解したからである。もしこれを争点にするなら、社民党対その他大勢という構図になる。もちろん、その結果は明らかだ。

九州他県への移設に現実味があるかどうかは僕には分からないのだけれど、もしそれがないとすれば、残るのは沖縄県にどう配慮するか、である。このメリットは、特定の人にだけメリットがあるような形は好ましくない。私案としては、消費税撤廃、電話無料、全土ワイヤレスLAN整備、法人税撤廃、郵便無料といった制度面・設備面での優遇や、外務省、文科省などの沖縄移転など、国家中枢機能の移転などを考えたらどうかと思う。ワシントンのスミソニアンのような文化施設を整備するのでも良い。日本唯一のカジノを設置するのも一つの案だろう。

住みやすさ、産業(雇用の確保)、環境、文化・・・・、沖縄県民の求めるものは色々あると思うのだが、こうした案を出すのは、日本人は比較的得意とするところでもある。米軍が出ていくことが難しいなら、米軍がいることによって他県から羨ましがられるような状況を作れば良いのである。

上に書いたようなことが実現するなら、僕はすぐに沖縄に引っ越すし、会社も沖縄に移しちゃうと思う。もちろん、自然環境には極力配慮して欲しいけれど。

さて、集計が終わって、代表が決まりましたね。新代表は菅直人さんです。

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