2010年06月29日

決勝トーナメント三日目の結果と四日目の展望

09609d78.gifワールドカップを将棋でたとえるシリーズファンのみなさん、こんばんは。

ちょっと本業が忙しすぎて更新が遅れ気味です。

まずは深浦王位対森下九段の一局。正直、あまり見所のない一局となりました。深浦王位が序盤のリードを守りきっての勝利。深浦王位は得意戦術があるというわけでもなく、また何か特徴があるわけでもないのですが、それでいて着実に勝ち進んでいるのが逆に不気味です。深浦王位といえば、かつては全軍躍動将棋が代名詞でした。これは、全ての駒が有機的に結びつき、遊び駒が全くない、という深浦王位の駒使いを表現したものです。中には一見無謀な守備なのですが、攻めに出ようとすると二歩だったり、打ち歩詰めだったりと、攻め手がなかなか手にできない特殊な布陣(今となっては2歩再度トラップという常識的な戦術ですが、名作キャプテン翼では「小学生が2歩再度トラップを使うなんて!」と驚くシーンもあるほど先進的な戦術でした)を生み出したりと、高度に組織的な将棋をする棋士でしたが、今回は竜を中心とした戦術を見せています。次戦が注目されます。

一方二局目は帝王羽生三冠対行方八段の一局。こちらはどこまで行方八段の将棋が通じるかが注目の一局でしたが、羽生三冠の強さばかりが際立つ一局となりました。羽生三冠と言えば全ての戦法をこなすオールマイティ型の棋士の代表ですが、どちらかというと駒それぞれの特徴を活かした攻撃が特長でした。ところが、今回のワールドカップでは高度に組織化された戦術が際立ちます。こうした研究をベースとしたシステマティックな将棋は森下九段、藤井九段などが代名詞だったのですが、今回はもともと駒使いに優れている羽生三冠が、羽生システムとも言える戦法を展開し、ほとんど死角がないとも思える状態です。

この、過去最強とも言える羽生三冠に対して深浦王位が挑む準々決勝も見逃せない一戦となりそうです。

さて、今晩はいよいよ注目の飯塚七段対磔五段の一局が23時に対局開始です。攻守の切り替えが素早い飯塚七段に対して磔五段の攻めがどこまで通用するか、注目されます。飯塚七段の場所には丸山九段が勝ち上がってくるというのが大方の予想だったわけで、丸山九段に比べれば明らかに格下の飯塚七段ですから、磔五段の善戦を期待したいところです。

一方、深夜には渡辺竜王対久保二冠という、これまた豪華な対局が実現します。二人はすぐそばに住んでいるということもあって、昔から良きライバル関係。そして実力も伯仲。こちらも見逃せない一局です。

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この記事へのコメント
高崎五段、善戦でしたが、残念でしたね。
守備重視の対戦相手では予選リーグでうまくいった
システムもまるで機能せず、大胆なシステム変更も
できないのでじり貧。
飯塚七段もペナ近辺でフリーキックを与えない
戦術に徹して、五段の良さを完全に消し去りましたな。
今後の五段が時期大会に向けてどのようなフットボールを
目指すのか注目していきたいと思います。
WCはこれからが本番、引き続き楽しみです。
Posted by どらごん at 2010年06月30日 08:21
> 守備重視の対戦相手では予選リーグでうまくいった
> システムもまるで機能せず、大胆なシステム変更も
> できないのでじり貧。

そうですねぇ。木村和司のフリーキック同様、これから何度も放送されると思われるカメルーン戦の本田のゴールの貯金がトーナメントではチャラでしたから、カメルーン戦みたいになっちゃいましたね。大差で負けなければ良いオランダ戦、相手が前に出てきてくれたデンマーク戦とはだいぶ様相が変わってしまいました。

> 飯塚七段もペナ近辺でフリーキックを与えない
> 戦術に徹して、五段の良さを完全に消し去りましたな。

ほんとに、これが見事でしたね。審判の笛もちょっと不安定でしたが、まぁ、ゴールがノーゴールになったり、オフサイドがオンサイドに判定されてゴールといった話ではないので。

> 今後の五段が時期大会に向けてどのようなフットボールを
> 目指すのか注目していきたいと思います。

オシムやフィンケはあくまでもパスをまわすポゼッションサッカーを主張していますが、僕としてはゾーンディフェンスとサイドのオーバーラップによるサッカーが希望だったり。子供の頃に見ていたサッカーが井原・小村のセンターバック、鈴木正治・鈴木健仁のサイドバック、というサッカーだったからなのかも知れませんが。

> WCはこれからが本番、引き続き楽しみです。

アルゼンチン、ドイツ、ブラジルにスペインがどのくらいやるか、という感じでしょうかね。次のアルゼンチン対ドイツがまず非常に楽しみ。
Posted by buu* at 2010年06月30日 09:38