2011年06月08日

「希望者全員、65歳まで雇用 厚労省研究会が報告書」ってアホですか?

希望者全員、65歳まで雇用 厚労省研究会が報告書
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110608/biz11060800580000-n1.htm

もうね、なんというか、アホですね。

使える奴は何歳でも働けば良いし、使えない奴は何歳でもクビになるというのじゃダメですか?あるいは、全部厚生労働省で雇えば良いんじゃないの?年金の名簿作りとか。

それで、どんだけジジイ、ババア集めて研究会をやったんだよ、と思ったらこんな感じだった。

岩村正彦 東大法学部教授(1956年生まれ、経歴不明)
小畑史子 京大地球環境学堂准教授(1965年生まれ、民間企業のキャリア多分なし)
権丈英子 亜細亜大学経済学部教授(1967年生まれ、民間企業のキャリア多分なし)
駒村康平 慶応大学経済学部教授(1964年生まれ、民間企業のキャリアなし)
佐藤博樹 東大社会学研究所教授(1953年生まれ、民間企業のキャリアなし)
清家篤 慶應義塾長(1954年生まれ、民間企業のキャリアなし)
藤村博之 法政大学キャリアセンター長(1956年生まれ、民間企業のキャリアあり)


意外と若い(笑)。でも、民間企業の人間が一人しかいねぇじゃんか。あとさー、どうなの、こういう研究会に参加している人間のキャリアはガラス張りにしろよな、厚生労働省。ということで、折角だから議事録も覗いてみた。目についたところを引用してコメント。

出典:今後の高年齢者雇用に関する研究会


第1回(2010年11月5日)

佐藤:企業が努力しても難しい状況、つまり事業もどんどん変わっていくし、社員に求められる能力も当然変わってくるわけです。もちろん、それについて行ける社員もいれば、ついて行くよりは転職をしたほうがその人にとって幸せということもあると思うので、定年延長という形で進めていって、雇った以上は60歳まで雇い続けろという仕組みというのが、本当に企業ができるような環境なのか。


佐藤:職業寿命が長くなってくるけれども、企業として特定の人を継続して40年も50年も、その人の能力を活かせる仕事を提供できるかというと、これはあまり現実的ではないと思います。



結構まともなことを言っている。

権丈:基本的には、これまでの日本の労働市場の状況を考えると、いまのところ、定年延長や勤務延長制度など、労働者が同一企業で働き続けることをサポートする仕組みを考えていくことが重要だと思います。


こいつは基本的に駄目だな。

小畑:定年がきたからやめるというのと、能力がなくなったからやめなさいの2つの中で、前者だと年齢は誰でもくるし、納得がいくけれども、後者だと納得がいかない、もしくは非常にトラブルへと進展していく可能性も高いという意味では、ある意味では定年制というのはいい制度であったし、雇われているほうからしても雇っているほうからしても、ある意味では日本においていい制度だということはあったと思うのです。


こいつも能力主義を放棄している時点で終了。

清家:ただ、一方で、働く意思も能力もあるのに、年齢だけを事由として、職場の平和のためにやめてもらうことがいいのかどうという議論も、議論としてはあると思います。ただ、いきなり日本で年齢差別禁止ルールというのは馴染まない。


年齢差別容認論。


第2回(2010年12月13日)

清家:年金の報酬比例部分の支給開始年齢の引き上げに伴いまして、雇用継続を希望するものの結果として、雇用継続されないことにより無収入となる者が生じないようにする必要があるということについては、基本的な認識の一致があると思います


ええええ????基本的な認識の一致がある人を集めているのね。だって、今まで、そんな調整とか、なかったよ、第2回までで。これは酷いなぁ。つまり、年金制度の変更があって、支給開始年齢が引き上げられた。このおかげで無収入の時期が発生してしまう(厚生労働省が年金制度を変更したせい)。なので、その分を民間企業になんとかしていただきましょう、というのがスタート地点になっている、と、そういうことですね?

佐藤:65歳まで定年制ということを考えると、企業の寿命ということを考えると、多分、企業も存続を続けるためには事業分野も変えていかなければいけないでしょうし、技術構造も変わってくるでしょうし。そういう意味では、企業が存続する努力をして、その結果、企業の中で生まれる仕事はどんどん変わっていくと思います。
 それは、今まで以上に大卒、22歳で採って43年間というスパンを考えると、企業のあり方というのは相当変わっていく。当然、それぞれの企業が事業を展開する上で必要な業務、その業務に必要とされる職業能力も変わっていくというのを前提にする必要があるだろう。
 そうすると、企業が65歳定年といったときに、例えば大卒を雇うときに65歳まで雇用を保障しますという前提とすると、今まで以上に43年間、事業分野が変わり、業務が変わることについていける人材を採ることを考えざるを得ないわけですね。ついていけるということは、仕事が変わっても、新しい仕事の能力開発に取り組んでくれるとか。つまり、高い学習能力ということを求めることにならざるを得ないだろう。
 そういう意味で、後ろの能力開発のあり方というのは、企業内でそれをやろうとすれば、企業もそうだし、本人も新しい仕事にちゃんと能力を発揮でき、企業に貢献できるような能力を変えていくことが、多分すごく必要になってくると思うのです。


第一回でもまともだったけれど、この佐藤さんは民間経験がないにも関わらず、ある程度わかっている。浮世離れした感じがしない。

小畑:例えば65歳まで定年を引き上げる社会的な理由とか企業の事情、従業員の事情というものが追い付いていない場合には、年金支給開始年齢が引き上がるから、ブランクを開けないためにだけ上げるということだと、支給開始年齢が68歳になって、70歳になってということのたびに、そういう議論がまた続いていくというのは、年齢を考えていくとちょっと疑問を感じるというのが、皆様共通かと思いますので、そこをどういう根拠付けでどの辺りまで考えられて、そこから先はもっと現実的な問題として考えているのかといった微妙なラインのようなものが、もしおわかりになるのでしたら資料をいただけたらと思います。


この指摘はもっともで(笑)厚労省としては痛いところを突かれた感じだろう。宿題になっている。

小畑:先ほど藤村先生の御発言もありましたし、いろいろ先生方、御発言なのですが、希望する人が年齢に関わりなく働けるということでもすばらしいことだと思いますけれども、それがもし求められなければ、年齢に関わりなく職を失う。定年制との関わりの問題で、そういうことも含めて、希望する者が年齢に関わりなく働ける社会と呼ぶような純粋な、アメリカ的な考え方をするということですと、やはり前回も申し上げたのですけれども、日本で大体55〜60歳ぐらいまでは、お給料がどうなるにせよ職はあるという家庭がたくさんあるような社会のあり方。これを根本的にがらがらと変えていくことになると、大変な影響が考えられます。


ふむ、この人が、この勉強会においては社会主義を主張する役割なんですね。

藤村:年齢に関わりなくという話をすると、必ず企業の担当者は、では一定基準で解雇できるようになるのですね。それがないと受け入れられませんよというのが出てきますね。だから、そういうものを入れることによって、今まで日本社会が持ってきた、ある種の何とか雇用は守っていこうよというのが、ひょっとしたら相当大きな変化になってくるのかなという。時代が変わっていくのだから、ある種のショックが必要で、それを越えたところに、今よりもっといい社会があるのだというのを信念として持って法律をつくる側が説明していけば、それはそれで一つのやり方とは思いますけれども、どうかなというところですね。


お、わかっているのかな?と思ったら最後に「どうかなというところです」だって(笑)。

清家:1の基本的なコンセプト、希望者全員の65歳までの雇用確保措置というのは、今までの日本の雇用の美風というか、一定の年齢までは、労働条件はいろいろ変わるにしても、雇用はきちっと守りましょうというコンセプトが、かなりここのところには貫かれていて、2に発展させると、そこがちょっと変わってくるということだと思います。


「美風」だってよ(笑)。民間で働いたことがないくせに。

藤村:何かあったらすぐに切れるというのはまずいと思いますが、ある一定ルールの下で、正社員といえども削減の対象にはなりますよと、ちょっとそこを緩めてあげれば、もっとこの議論も進むのかな。だから、実は高齢者の話だけではなくて、日本全体の雇用のあり方、雇用保障のこれからのあり方というものに関わる議論になっていくのだろうなと思います。


まぁ、それはそうかな。

清家:定年の延長にしろ、継続雇用制度にいくにしろ、最終的に年金の支給開始年齢が65歳になるときに、そこまでの間、一定の基準で排除されるものがシグニフィカントに出てしまうというのは、ちょっと問題なのではないかということについては、比較的異論はないのではないかと思います。


この決め付けがどうかと思うよ。少なくとも、僕がこの勉強会に参加していたら異を唱える。

清家:非常に超長期には、労使双方が納得できる形で、年齢に関わりなく働くことができる働き方の仕組みをつくり上げることに取組む必要があるかと思いますが、その前に65歳までの雇用をしっかり確保するということと、それから70歳までの雇用も含めて、その先の話をちょっと分けて考えた方がよろしいのではないかということも、皆さん方の御意見から今日はかなり言えたのではないかと思います。


議事録からはそんなこと読み取れないけど。年齢に関わりなく働くことができる働き方の仕組みをつくり上げることのほうがずっと大事だよ、日本にとっては。厚生労働省にとっては、当面の、60歳から65歳までお金をもらえなくなる人からの批判の方が怖いのかも知れないけれど。

つまり、清家座長が物凄く恣意的に勉強会をリードしているおかげで、変な結論になったわけですね。清家さんは今流行の「御用学者」認定ってことで。

#いや、僕も役人として御用学者の皆さんとお付き合いしていましたから、そういう仕組みは良く存じております(笑)。


以下、参加者に一言コメント

佐藤氏:結構まとも。発言も多い。こういう人は民間企業でのキャリアがなくても信頼できる。
権丈氏:社会主義者がいるのは別に構わないけれど(というか、バランスを取る意味では必要)「何かない?」と振られても発言できない。いらねぇだろ、こいつ。
小畑氏:何か変えていこうという気概がなく、現実路線一辺倒。御用学者認定。
清家氏:勉強会自体を強引に厚労省寄りにリード。典型的御用学者。さぞかし、厚労省担当課長と繰り返し打ち合わせをしていることでしょう。
藤村氏:この人も比較的わかっている。と思ったら、民間企業出身でした。
駒村氏、岩村氏は質問ばかりで目立った主張なし(ただし主観)。


それで、第三回以降の議事録がないんですが、どうなっているんですかね?ウェブサイトから問い合わせできないのか。明日、電話してみよう。

しかし、第二回まで見る限りでは、結論ありきで清家氏が勉強会を誘導している印象を強く受けるわけで、こんな報告書を元にしてルールを決められたらたまったもんじゃないよ。みんな、情報は公開されているんだから、きちんとチェックした方が良い。大体、そもそものところは年金制度の破綻が端緒なわけで、そこをメンテしようとして定年の延長なんて話になっている。年功序列が採用されれば給料が高い奴らが会社に居残るわけで、当然、新人採用にも影響が出てくる。全部、既得権者の保護なんだからね。そのあたり、学生とか、きちんとチェックしておけよ?「就職できちゃえば問題ない」とか思っているかも知れないけれど、まともな就職ができるのは東大、京大をはじめとした旧帝大と早慶ぐらいなんだからね。


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