2011年09月14日

探偵はBARにいる

b13cfded.jpg大泉洋主演のコメディハードボイルド(笑)。

ルパン三世を実写にして泥棒から探偵にするとこんな感じかな、という作品。相当に抜けている大泉洋と、例によってぶっきらぼうな松田龍平がコンビを組んで、大泉ゆかりの札幌で大暴れ、という感じ。

もちろんトーンはどこまでもすっとぼけていて、ナレーションから音楽まで全部2.9枚目ぐらいを行っている。おかげであちこちで笑える楽しい作品に仕上がっている。すっとぼけたお色気も多少あり。

主要人物の配置があまりにも単調なので、謎の依頼人がすぐに見当がついてしまう、というのがこの作品の最大の欠点。それさえなければ、軽妙な会話をベースにした良い脚本だったと思う。ハゲでヒゲとか。ただ、最大の欠点は本当に欠点なので、もうちょっとなんとかならなかったのか。

コメディならコメディで良いんだけれど、それにしても謎解きの部分は謎解きとしてとっておいて欲しかった。

どうでも良いけど、大泉洋って歯並びが悪いのは下だけじゃなくて、上は鮫みたいに二列なんだね(笑)。松田龍平はふと気がつくといつも同じような演出。味があるとは思うけれど、いつも同じじゃぁ芸がない。あと、小雪は相変わらず可愛い。竹下景子と高嶋政伸の変貌ぶりにも驚いた(笑)。

そして、ラストに出てきたオセロの盤面はおかしい。あの状態はゲームをちゃんとやっていたら絶対に現れない。「勝手に宣伝部」でツッコミ動画を作るなら絶対にツッコむ場面。あと、あの短銃、いったい何発弾が入るんだろう???

評価は☆2つ半。十分に笑えた。

以下、超ネタバレのため、追記に書きます。未見の人は覚悟して読むように。
いわゆる探偵もの(古くは金田一耕助シリーズ)と同じく、お前は今頃出てきてなんなんだ(笑)、というお決まりのパターンを踏襲しているのはちょっとどうなのかなぁ。どうして探偵って、手遅れになってから出てくるの?あと、犯人が正直過ぎる(笑)。そのあたりはお約束といえばお約束だけど。

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この記事へのコメント
札幌在住で、原作を古くから読んでいる身としては、正直見るべきか悩みますね。
コメディですか、、、。原作の文体では、ハードボイルドとまではいかないまでも、少し硬派な主人公の姿が貫かれていますので。まあ、洋ちゃんを使った時点で原作に忠実な描写を望んではいけないのでしょう。素敵な映画評ありがとうございます。
Posted by どらごん at 2011年09月14日 08:33
> 札幌在住で、原作を古くから読んでいる身としては、正直見るべきか悩みますね。

それは難しい。僕は原作を読んでないので、フラットに楽しめました。
Posted by buu* at 2011年09月20日 12:59