2011年09月18日

アンフェア the answer

「雪平夏見最後の事件」の前作を引き継いだ続編。最後の事件の後だから、もう事件は起きないのかなぁ、と思っていたら、ちゃんと起きたのが不思議。タイトルと主人公は一緒だけれど、前回は親子愛映画、今回はホラー映画と、トーンは180度別方向。

本作、監督・脚本が佐藤嗣麻子。この人、過去にアンフェア the movie、SPACE BATTLESHIP ヤマトと大爆笑映画を連発している人なので、嫌でも期待が高まる。

ところが、突っ込みどころ満載なことを凄く楽しみにしていたんだけれど、その期待は裏切られてしまった。せいぜい、「そんな風に車が吹っ飛ぶわけねぇじゃん」とか、「いくら何でもそのメモをそこに落とすのは検挙率ナンバーワンの女デカがやることじゃない」とか、「お前らホルモン食ってる場合かよ」とか、「そのUSBの仕掛けはすごすぎるぞ」とか、「その見せ方ってソウ・シリーズの丸パクリだよね」とか、「それで、あいつら何で殺されちゃったの(爆)?」とか、「そんなすげぇ人たちが初期型Xperiaを大事に使っているって何なの?」とか、「おーい、いくら何でもカップヌードル、伸びちゃうよ!」とか、「警視庁(東京都の警察)と北海道警察(北海道の警察)って、そんなに人事交流するものなの?」とか、「そんなに大事ならUSBごと関係者を全部殺しちゃえよ」とか、「あれ?前作でもらったUSBと、今回のUSBって別物?同じバッファローだけど」とか、「そんな大事なパソコンにそんな大事なUSBをつなぐときに、なにゆえネット接続したままなの?アフォですか?」とか、「携帯がスイッチって、携帯持っていなかったらどうすんだー」とか、「その超小型GPS、電源どうしてるんですか?」とか、「雪平夏見って、ずぼらなくせに寝ている時も化粧バッチリなんですか?」といった程度。どれもこれも小粒だ。もっと、前作みたいにどーーーんと馬鹿でかい穴が欲しかった。

あとは突っ込もうと構えていると、実はそんなのはお見通しでござる、みたいな感じで、ツッコミを空振りさせるような、うっちゃりのストーリー展開。要はこの映画、一見「権力と、それに立ち向かう女性刑事」みたいな感じに見せておいて、その実、「ツッコもうと手ぐすねを引いている観客と、その鼻をあかしてやろうと考えている脚本家」の戦いなのだ。

それで、ストーリーが抜群に面白いかと言われればそこまではいかないんだけれど、監督のやりたかったことはなんとなくわかる。主なインスパイア元は「羊たちの沈黙」とか(女デカが犯人の隠れ家に単身忍びこんで対決するところ)、「ソウ・シリーズ」(「シックス・センス」とかも共通)とか(ラストにフラッシュバックあたり)、「ノーカントリー」とか(犯人の姿)といったあたりかな?別にそれほど消化不良ということもなく、そこそこまともなホラー映画に仕上がっていたと思う。ただ、テレビでの放映が念頭に置かれているせいだと思うのだけれど、残酷シーンはちょっと中途半端。ホラーを狙うならもっと徹底的にやらないと。あと、篠原涼子を目当てにきた客はホラーにずっこけると思う。

個人的にどうなのかなー、と思うのは、映像が映画っぽくなくて、すごくテレビ的ってこと。テレビドラマの延長だからこれでもいいのかも知れないけれど、これなら2時間ドラマでもいいじゃん、と思わないでもない。あと、音楽が物凄くチープ。加えてサラウンドの処理が物凄く稚拙。洋画は冒頭からラストまで、わりとゴージャスな音楽が鳴りっぱなしで、それで画像を引っ張っちゃうところがある。だから、音楽にも手を抜けないし、サラウンドの音響効果も凄く大事になる。邦画はわびさびの延長なのか、音楽が鳴っていないことが結構あるので、どうにも音楽と音響に手を抜きすぎるきらいがあると思う。絵作りと音楽をもっと頑張れば良かったのにねぇ、と思う。

俳優さんは結構頑張っていたと思う。特に僕の大好きな大森南朋が活躍したのはとてもナイス。

以下、超ネタバレのため、追記に書きます。未見の方は見ちゃダメ、ゼッタイ。







この映画は、スター・ウォーズなら冒頭のオープニングロールで「雪平は、手に入れたUSBの解析に成功した」と説明されて終了、みたいな内容なので、本当なら「USB争奪」とかいうタイトルでCGアニメ化されるべきだったと思う。

「またお前かよ。よっぽど出演料が安いんだな!」とすら思ってしまう香川照之がすぐ死ぬところは評価すべきポイント。

エンドロールででっかく「横山めぐみ」って出てきたけれど、どこにいた?まさか、写真の中だけ?

えっと、十字架のシーンはすげぇ盛り上げようとしていて大変だったけど、あれ、どこの誰?

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この記事へのコメント
レビューにとても共感しました。

羊たちの沈黙ぽい家やホラー感と、スクリーンでドアップの篠原涼子の美肌が感じられるだけで、エンドロール最上の横山めぐみともう1人の大物はいつ出たのかだけが気になった、ひどい映画でした。
これまでのアンサーにしてはお粗末すぎるラスト、初登場で黒幕はつまらなさの極みです。
Posted by ツッコミ所が的確 at 2011年09月25日 00:16
> エンドロール最上の横山めぐみともう1人の大物はいつ出たのかだけが気になった

全然わかんないですよね(笑)

> これまでのアンサーにしてはお粗末すぎるラスト、初登場で黒幕はつまらなさの極みです。

やはり、監督・脚本のせいなんでしょうねぇ。
Posted by buu* at 2011年09月25日 01:41