2011年10月30日

そろそろTPPについても考えてみないとねぇ

TPPの反対派代表としてこんな意見があった。

グローバリストを信じるな(内田樹の研究室)

僕自身はまだTPPについてどうしたら良いのか、考えがまとまっていないのだけれど、この考えのおかしいところはすぐにいくつかあげることができる。「こういう論理展開をすると、他の意見がどんなに正しくても「ん?」と思われちゃいますよ」という良い事例なので、ちょっと取り上げてみる。元ネタは凄く長いけれど、簡単に、2つ。

アメリカの製造業は壊滅してしまったからである。
「ものつくり」という点について言えば、もうアメリカには世界のどんな国に対しても国際競争力のある「もの」を輸出する力がない。
自動車も家電も衣料品も、なにもない。
一応作ってはいるけれど、クオリティについての信頼性が低く、割高なので、買い手がつかないのである。
「もの」でまだ国際競争力があるのは、農産物だけである。残りは「ノウハウ」、つまり「頭のなかみ」である。


もしこれが本当なら、日本にとって米国は物凄いカモということである。がんがん自動車や家電や衣料品を売りつけたらいいだけじゃないのかな。

TPPで日本の農業が壊滅したあとに、アメリカ産の米や小麦や遺伝子組み換え作物の輸入が止まったら、日本人はいきなり飢える。
国際価格が上がったら、どれほど法外な値でも、それを買うしかない。そして、もし日本が債務不履行に陥ったりした場合には、もう「買う金」もなくなる。
NAFTA(North America Free Trade Agreement)締結後、メキシコにアメリカ産の「安いトウモロコシ」が流入して、メキシコのトウモロコシ農家は壊滅した。そのあと、バイオマス燃料の原材料となってトウモロコシの国際価格が高騰したため、メキシコ人は主食を買えなくなってしまった。
基幹的な食料を「外国から買って済ませる」というのはリスクの高い選択である。


日本における小麦の自給率は9%だし、主要な遺伝子組換え農作物であるダイズの自給率は6%、トウモロコシに至っては0%なので、TPPとか、もうすでに全然関係ないんだよね。それに、米国が日本を飢えさせる理由もない。この文脈で唯一考えられるのはコメだけなんだよな。

農水省の自給率データ

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