2011年11月25日

発売直前!「遺伝子組み換え食品との付き合いかた」

「遺伝子組み換え食品との付き合いかた」(11月30日発売)の発売直前にこんなタイムリーな記事が週刊文春に掲載されたようです。

【文春vs新潮 vol.19】遺伝子組み換え食品の是非、「噂の真相」という雑誌、エンケンさんのディープキス@新宿2丁目
http://news.ameba.jp/20111125-290/

「何をいまさら」というのはある意味で正しく、ある意味で正しくないのです。ダイズやトウモロコシの自給率が非常に低く、その主たる輸入元の米国では作付けの大部分が遺伝子組み換えである、というのはその通りです。しかし、「遺伝子組換えでない」と明記されたものについては確かに遺伝子組み換えではないのです。また、醤油については実地で調べてみると、かなりの商品が遺伝子組み換えではないようです(一時期組み換えだったものが、再度非組み換えに戻ったケースもあるようです)。

僕の本では、実際にスーパーを歩いてみて、これは組み換えの可能性がある、これは組み換えではない、といった区別をしてみたりもしています。

「日本人は表示義務によって、遺伝子組み換え食品を峻別できているように錯覚している」というのも、ある意味で正しく、またある意味では正しくありません。僕の本では、「食べたくない」レベルによって、どういう生活を送ったら良いかについてガイドを書いてあります。ただし、「遺伝子組み換え作物由来の物質は一切摂りたくない」という人は、物凄く生活が制約されると考えて間違いありません。ジュースは飲めないし、菓子パンも難しいし、お菓子も食べることができないでしょう。そのあたりも、本の中で詳しく説明してあります。

遺伝子組み換え食品の問題点として人体への影響、生態系への影響、企業による市場の支配の3つを挙げてありますが、これらについてももちろん言及しています。何が問題で、その問題について国際社会はどう対応していて、その一員である日本ではどうなのか、詳細、かつわかりやすく説明しました。「高度な専門知がなければ理解できない」というのは多分間違いで、きちんと整理された情報提供が為されていれば、理解は可能です。僕の本では、その点に力点を置いて説明したつもりです。

その上で、科学的だから正しい、安全である、というのは科学者による「安心」の押し売りである、と考え、一般生活者はこれからどうやって遺伝子組み換え食品と付き合っていくべきなのか、僕なりの考え方を提示したつもりです。

TPPの時代になれば、より一層の遺伝子組み換え食品に対する「正しい理解」が必要になります。マニアックな本と思われるかも知れませんが、ぜひ手にとってみていただければと思います。価格なりの価値はあるはずです(ある有識者の一人からは、「今までになく、科学的で冷静な本になっている」との評価をいただきました)。すでにAmazonで予約可能になっています。



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