「総統閣下はお怒りです」で取り上げたことをきっかけに、ビストロリヨン@大手町の全面協力によって、オトナの実験「パスタを茹でるのに塩って必要?」が開催されました。
疑問について、放送では1時間3分30秒ぐらいから言及しています。
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以下、実験の結果報告です。
実験は、パスタの皿を2種類用意し、片方は塩水で、もう片方は普通の水で茹でました。それぞれを参加者全員がブラインド(どちらがどちら、と知らされない状態)で食べてみて、味、食感、ソースの絡み具合などを各自が独立に判断しました。
まず、ペペロンチーノの皿です。パスタは、茹でるときに塩があるかどうかだけが違うけれど、その他のハンドリングは基本的に一緒、とのことでした。
僕の感想は、B皿の方が硬く、味は一緒、というものでしたが、他の全員はB皿のほうが塩気がないというもので、B皿の方が硬い、という人が数人いました。あれ?と思い、もう一度食べてみたら、今度は確かにB皿は味が薄いんです。みんなが口を揃えて味が薄いと言ったからかな?と思ったのですが、味にむらがあるのかも知れません。とにかく、二度目の僕の感想は独立ではないので、ちょっと信頼性が低いです。
とりあえず、
元木一度目 B皿の方が硬い、味は一緒
みんな B皿の方が硬く、塩気が足りない
元木二度目 B皿の方が硬く、塩気が足りない
となりました。ここでお店の人に種明かししてもらったところ、A皿が塩水で茹でたものとのこと。B皿がなぜ硬いのか、と聞いたら、B皿のほうが15秒くらい、茹で時間が短かったとのこと。ということで、次はなるべく茹で時間が一緒になるようにお願いしました。
次に、同じようなハンドリングで、クリームソースのパスタを作っていただきました。
これまたブラインドで食べて、全員で目をつぶって、「塩気が多いと思った方で挙手してください」と聞いたところ、全員一致でB皿になりました。これはもう非常に明確で、明らかにB皿の方が塩気があります。一方で、麺の硬さとか、ソースの絡みなどは関係がない、全く同じだ、というのが全員の感想でした。
ペペロンチーノの場合、調理の過程で両方ともに茹でたあと、塩を加えるフェイズがあることに反して、クリームソースでは塩を加えない、ということが、塩気の差が明確になった理由かも知れません。
最後に、ペペロンチーノで、水で茹でたパスタの調理の際、通常の倍の塩を使って調理していただきました。
これまた、食べてみると答え一発。塩が倍になったおかげで、同じような塩気のペペロンチーノが完成しました。が、片方は、部分的にしょっぱすぎます。つまり、むらがある。ということで、全員一致で、「こちらが塩をたくさん使ったパスタですね?」とお店の方に尋ねると、そのとおりとの返答でした。
実験はここで終了。今回は現役の検察官と現役の弁護士さんが参加していたため、非常に論理的な考察が実施され、全員一致での結論を出すことができました。
以下、考察内容です。
◯硬さ、食感、ソースの絡みについては、塩があってもなくても一緒である。
◯味は、塩水で茹でた方がしょっぱい。
◯ソースパスタでも味の違いはある。
◯ただし、調理の途中で塩を振る、あるいは多めに振れば、水で茹でてもしょっぱくできる。
◯しかし、その場合、味にムラができやすくなるので、注意が必要である。
◯後から塩を振る場合、均一にするのは結構難しいのではないか。
◯均一に同じ味にしたいなら、塩水で茹でるのが良いだろう。例えばレストランなら、塩水で茹でるのが無難だろう。
◯一方で、自宅で食べる場合、特にお一人様やお二人様なら、作ったあと、お好みで塩を振れば良い。
結論
違いは味!ただし、味付けで対応可能!家庭で作るなら水でも良い!
#すいません、「温度を計って!」というオーダーがあったのですが、今回は調理人一人、かつ全員がブラインドで判定する、というしばりがあったため、温度計測ができませんでした。
今回の実験では、ビストロリヨン様には大変お世話になりました。実験の結果が面白い、ためになった、という方で首都圏在住の方は、ぜひビストロリヨンをご利用ください!!
#もしかしたら食べ比べ第二弾で、豚肉食べ比べも実施するかも知れません。
ビストロリヨン
TEL 03-5204-8066
住所 東京都千代田区大手町1-7-2 東京サンケイビル B1F
交通手段 都営・東京メトロ「大手町駅」E1&A4出口直結
嶋さん、ご協力、どうもありがとうございました!!
また、日曜日の夕方というタイトな設定、および2日前に告知というショートノーティス(中央官庁の必須イディオム)にも関わらずご参加いただきました皆さんにも御礼申し上げます。次の機会も、ぜひよろしくお願いいたします。