ヒロッコ:モリタック、最近、ダイエットの調子はどうなの?
モリタック:やる気だけはあります。
ヒロッコ:聞いた私が馬鹿でした。
モリタック:いや、でも、この間、300グラム痩せたんですよ、ランニングして。
ヒロッコ:たった300グラムですか・・・
モリタック:千里の道も一歩からです。
ノブポン:あれ?でも、先輩、僕とそのあとケンチキの食べ放題に行きませんでしたか?
モリタック:シーーーーーっ、それを言っちゃぁ、ダメ。ゼッタイ。
ヒロッコ:それで、食べ放題を食べて、どうなったのよ?
モリタック:2キロ太りました・・・。
ヒロッコ:都合、1.7キロ太ったんじゃない!!
モリタック:食べ放題に備えて走ったんです。走らなかったら2キロ太っていたところ、1.7キロで済んだんですよっ!
ヒロッコ:何、甘ったれたこと言ってるのよっ。
モリタック:チェック厳しすぎです。案外、ヒロッコって主婦とかが似合っていたりして…
ノブポン:ちょっと、中性脂肪とか、計ってもらってきましょうか。
ヒロッコ:作戦室の人間ドックは秋じゃない。まだ半年ぐらい先よ。
ノブポン:それが、今度新しくワンコインで検査してくれるところができたという話を聞いたのです。人間ドックはかなり大げさで費用もかかります。なので、そういったワンコインの検査のほうがずっと実用的だとのことです。
ヒロッコ:へぇー。どれどれ・・・って、これね。なんか、潰れそうみたいよ?
風前「ワンコイン健診」
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000001207120005
閣下:やれやれ、またこんな話か。
ヒロッコ:記事を読むと、中野ではできる検査が、横浜ではできないようですね。
モリタック:横浜市の守屋龍一・医療安全課長っていうのが許可しないみたいですね。
ノブポン:黙認している中野区も、認めているわけではないとのことで、認めていないのならお前の顔についている2つの黒いものはビー玉か?という感じがしないでもないのですが・・・。
閣下:技術のない人間が無闇矢鱈に医療行為をやって、健康被害が出たら困る、ということなんだろうな。
モリタック:それは困りますね。
閣下:だからといって、非常に簡単な行為まで「これは医療行為なので、医師以外はやってはダメです」と規制してしまうと、結果として生活者の利便が損なわれることになる。
ヒロッコ:この商売をやっているのはずぶの素人ではなく、看護師さんのようですし。
閣下:役人の気持ちももちろん理解可能だ。彼らは、法律に従って判断するのが仕事だからな。だから、役人が悪いわけではない。悪いのは、法律のほうだ。そんな中で柔軟性のある、現実的な対応をしている中野区は素晴らしいが、一方で、横浜市の役人を非難するわけにもいかないだろうな。
モリタック:なぜそんな法律があるのですか?
閣下:本来は生活者の安全を確保するためだったはずだ。でも、今は法律ができた頃と社会情勢が全然違ってきている。衛生環境はずっと向上しているし、医者や看護師のキャリアパスも多様化した。子供ができてフルタイムでは働けないけれど、資格を利用してアルバイトをしたいと思っている人もいるだろう。そういった社会環境の変化に対して、法律も柔軟性を持つ必要があるはずだ。医師法も、医療法も、国民の健康的な生活を確保するためにあるんだからな。
ヒロッコ:別に、医師法も、医療法も、あるいは薬事法も、悪い法律ではないですよね?
閣下:全部が全部悪いわけじゃない。むしろ、ほとんどは普通に機能している。部分的に、今の社会環境にフィットしないところが出てきているんだろう。
ヒロッコ:法律は制定した時点での決め事で、それ以上でも、それ以下でもないですからね。「今の社会環境」って、どんなものなのかしら。
閣下:さっきも言ったように、医者や看護師のキャリアパスが多様化してきたということもある。健康診断キットがどんどん簡素化してきて、精度がアップしてきているというのもあるだろう。他にも、医者が儲からなくなってきていて、「健康診断で稼げなくなったら困る」みたいなこともあるかも知れないな。
モリタック:出たっ!既得権益っ!!それでも医者ですかっ!軟弱者!
ヒロッコ:でも、みんなが気軽に診断できるようになれば、病気の発見も増えるはずですよね?簡単な検査は気軽に町中で、異常が見つかったらすぐに医者へ、という役割分担ができれば良いだけのことだと思います。
閣下:とはいえ、厚労省の立場に立つなら、「リスクがあるんだから、簡単に規制を緩和するわけにはいかない」という理屈にも一理あると言えば一理ある。
モリタック:厚労省サイドから考えたリスクはどういうものがありますか?
閣下:俺も医療は素人だから正確にはわからん。だが、列挙していくとこんな感じだと思うぞ。まず、採血時の衛生。針を刺したせいで肝炎やエイズになったら困る。次に採血後の処理。不衛生で感染症になったら困る。検査の診断技術も問題だ。不正確な診断で、本当は異常があるのに「異常なし」と思っていて、そのうちに悪化してしまったらシャレにならん。
ヒロッコ:なるほど、簡単ではないのですね。
閣下:簡単ではない。しかし、決して難しくもない。
モリタック:時代は変わったんだ。オールドタイプは失せろ。
閣下:ところが、日本ではやっぱり難しいんだよ。
ヒロッコ:日本のどこが悪いんでしょうか?
閣下:今回の事態は、「お上に全部決めてもらいましょう。下々の愚民はそれにしたがって生きて行きましょう」という、非常に日本的なマインドに起因するということだ。そして、お役所の事なかれ主義だな。この規制を緩和しないことによって発生する直接的な損失は、この会社が潰れて、関連する雇用が失われるっていうことぐらいだ。
ヒロッコ:でも、そういう雰囲気が変わって行かないなら、日本の社会はいつまで経っても沈滞したままですよね?
閣下:その通り。今回の看護師も、規制のことは重々承知のはず。それでも頑張っているんだ。こういうバカな男もいる・・・世の中捨てたものではないぞ。
ヒロッコ:なんとか支援したいですね。
モリタック:早くしないと潰れちゃいますよっ!
ヒロッコ:役人としては「ここが潰れても代わりはいるもの」って感じなんでしょうけど。
閣下:全くだな。どうしたら良いのか、日本人がみんなで考えて、解決策を考えなくちゃだな。そうしないと、日本の社会はいつまで経っても変わらない。
モリタック:でも、具体的には、どうしたら良いのでしょうか?
閣下:助けるような振りをするだけでは偽善であるばかりでなく時間と労力の浪費だからな。しかし相手は役所だ。まずは政治家に意思表示するのが第一歩だろう。
ヒロッコ:最近は政治家もTwitterをやっていたりするので、「これをどう思いますか?」と質問してみるのも良いかも知れませんね。
モリタック:よし、やってみよう!
閣下:それにしても、本当に日本人は規制が好きだよな。しかも、その自覚がないから困る。根っこの部分では、今回の規制が緩和されないことも、レバ刺しやユッケが食べられなくなったことも同じなんだが、ほとんどの日本人はそのことに気が付かない。
モリタック:ええっ?ユッケ・レバ刺し問題と同じだったんですか?当たらなければどうということはないですよね?