クリストファー・ノーランによるバットマン三部作(多分)の最終作(多分)。前作の「ダークナイト」がヒース・レジャーのおかげで素晴らしすぎる作品となってしまったため、どうしても前作と比較されてしまうことを運命づけられた本作である。
「果たしてどこまでできるのか」という興味本位の見方がある中で、ヒースは不在だけれど、スケールやストーリー(脚本)、映像、音響、豪華なキャストといった主要な部分でシリーズの最後を飾るに相応しい作品になったと思う。
ストーリー自体は「バットマン・ビギンズ」に似た展開なのだけれど、新キャラも登場して魅力は十分。ちょっと上映時間が長いので腰が痛くなってきたけれど、ストーリー上のひねりもあるし、細かく配置された小ネタもあって飽きさせない。米国が本気でお金をかけるとこういう映画ができちゃうんだなー、と感心した。邦画ではムリ。ゼッタイ。
音響が非常にしっかりしているので、映画館で観るべき。できればビギンズ、ダークナイトのストーリーを再映なり、ビデオなりで復習しておくと良いと思う。
アルゼたかしの字幕は相変わらず不安定。例えば英語で掛詞のようにしてある部分を無視して意訳していたり、イエス・ノーどちらとも取れるような表現を断定調にしているのが気になる。あと、タイトル、THE DARK KNIGHT RISESをライジングにしたのも意味不明。いつもいうことだけれど、もう原題のママで良いんじゃないの?中学校で英語を教えているんでしょう?
評価は☆3つ。ダークナイトほどの衝撃はないものの、十分に面白い。