2012年08月18日

アベンジャーズ

avengers


ずっと同じようなテンションで走り続けてしまうので、テンション高めだけど観ていて眠くなる。タンタンの冒険とかがこれと似た映画だった印象。もうちょっと抜くところを抜いてくれないと単調に感じてしまう。あと、ハルクが強すぎる。

登場していたヒーローの中でちゃんと映画を鑑賞してあったのはアイアンマンとソーだけだったけれど、そこそこ楽しめた。自分の意志で戦えない分、ハルクの戦闘能力を高めに設定してあるんだろうけれど、それにしてもちょっと強すぎで、加えて力学的におかしいだろ、という部分まであったのには苦笑した。

突き詰めていくとこの話はソーとロキの兄弟げんかで、そんなの地球を巻き込んでやるなよ、というのが正直なところだけれど、それじゃぁソー2になっちゃうから仕方ないのかも知れない。単なる兄弟げんかをここまでデカい話にしてしまった脚本力はそこそこに評価されるべき。あと、ハルクの強さは異常。

「日本よ、これが映画だ」というキャッチコピーは煽りすぎ。そこまでの映画でもないと思う。つまらなくはないけれど。というか、アメコミのヒーロにどのくらい愛着があるのかで受け止め方は変わってくるんだと思う。ルパン三世とコナンとパズーが、誘拐されたシータを助けるために結束して、ドーラの操縦するタイガーモス号で敵地に向かうと、箒にまたがったキキと紅の赤い豚とメーヴェに乗ったナウシカが合流して、ようやく敵にたどり着いたと思ったらそこにいるのは金魚で、「あれ?」と思った次の瞬間、それがトトロに変身、血で血を洗う戦闘を始めたら、そこにシシ神様が現れて・・・・「日本よ、これが宮崎だ」、みたいなノリだと思うので、僕みたいな「アイアンマンとソーは観たし、ハルクもテレビシリーズでは知っているけれど」という人間が心の底から楽しむのは難しいんだと思う。とはいえ、ハルクの馬鹿強さだけは強烈に伝わってきたけれど。

この手の映画を観ていつも思うのは、「ここまで下らない映画(もちろん褒め言葉)に、良くアカデミー賞を獲ったあの人が出るよなぁ」という類のことで、だけど、それを言うなら本作にはやっぱりナタリー・ポートマンにも出て欲しかった。妊娠中で難しかったんだろうけれど、テレビ電話で喋るとかならできたのになー、と思わないでもない。振り返って、日本で「実写版ドラゴンボール」を作ろう、となったとき、吉永小百合と高倉健と大竹しのぶが出演、とか、いかにもなさそうだし、そのあたり、海の向こうは懐が深いなぁと思う。あ、でも、高倉健が亀仙人なのは良いとして、吉永小百合と大竹しのぶには適役がないか。悟空が変身した大猿はハルクで良いとして。

続編ではウルヴァリンやスパイダーマンあたりも出てくるんだろうか。そうだとしたら、一層の脚本力が必要とされそうだけど。でも、やっぱり最強はハルクなんだろうけど。

そうそう、クスクス笑えるコネタが色々と配置されているのはナイス。ハルクとロキの顛末は必笑。

総じて言えば、すっげぇくだらねぇし、大味だけど、夏の暑さをふっ飛ばすだけのパワーはあると思う、ハルクに。

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