2012年09月19日

桐島、部活やめるってよ

運動万能でみんなからの人望もあつい桐島くんが部活を辞めることに。誰にも相談なく退部を決めたことによって、周囲には小さくない波紋が生じ、それが広がっていく。そして、それは全く無関係に見える映画部までをも徐々に巻き込んでいく。その様子を複数のアングルで見せていくことによって、高校生たちの人間関係を克明に描き出していく。

この映画の面白さは、まず構成と脚本。序盤であれ?と思わせ、そして徐々にその特異な構成で引き付け、次にそれを期待させる。この映画で初めて採用された手法ではないものの、使い方が非常にうまい。

脇役がまず楽しませ、次に意外なところから準主役たちが登場して徐々にストーリーの中心になり、そして最後にやって来る主役・・・。

作りが非常に演劇的で、それを上手にスクリーンに落とし込んでいるところが邦画らしい。乾いた笑いも随所に配置されていて、良くいるタイプの映画おたくは楽しめるはず。一方で体育会系には厳しいかもしれない。でも、いろいろなタイプの高校生を上手に配置しているので、ほとんどの人が「あるある」と感じるのではないだろうか。

川上麻衣子の若い頃に似ている清水くるみが個人的には好み(笑)

評価は☆2つ半。

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