2012年12月13日

ステルスマーケティングが思わぬ方向から炎上した件の整理

このブログでは随分前からステルスマーケティングの不当性を訴えている。下記はその一例。

血を吐きながら続けるマラソンの給水所(2011年01月24日)
http://blog.livedoor.jp/buu2/archives/51188912.html
ペニーオークションとアメブロ芸能人ブログを批判

Twitterでもステルス広告禁止になる?(2010年03月12日)
http://blog.livedoor.jp/buu2/archives/51000300.html
口コミ広告関連のリンク集と、ステマの事例紹介

ブログによる広告(2009年09月08日)
http://blog.livedoor.jp/buu2/archives/50882514.html
アメブロの芸能人ブログが展開するステマを批判


こうやって地道に批判していても、ブログサービスの最大手、アメブロがステマで何が悪い、という姿勢だったことから、特にアメブロの芸能人ブログでは相変わらずサクラ記事が満開という印象だった。そんな中、あれ?こんなところから炎上するのか、と意外に思ったのが、件のペニーオークション詐欺事件である。

事件の経緯は記事を追っていただければ良くわかるはずだ。

ネットオークション突然閉鎖…「サクラ」指摘で(2012年11月17日)
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20121119-OYT8T00324.htm

ネットオークション詐欺、落札不可能な仕組み…(2012年12月07日)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121207-OYT1T00814.htm

ペニーオークション会員10万人 ほぼ架空(2012年12月08日)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20121208-OYO1T00322.htm

ネット入札詐欺事件、女性タレントをサクラに?(2012年12月12日)
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20121212-OYT8T00348.htm

ペニーオークション詐欺 タレント「落札」うそ(2012年12月12日)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20121212-OYO1T00253.htm

ほしのあき、落札装うブログ宣伝を謝罪 商品は「落札せずに受けとった」(2012年12月13日)
http://www.47news.jp/topics/entertainment/oricon/culture/121641.html


ちなみにこのワールドオークションのステルスマーケティングに加担したタレントについては、こちらで一覧することができる。

ペニーオークション運営で4人逮捕。しかし、実際に激安で落札したと主張する芸能人22人をまとめてみた
http://matome.naver.jp/odai/2135492729923700001


これらを見てぱっとわかるのは、ほとんど全ての関係者たちがアメブロを使っていることなのだが、当のアメブロは関与を否定している。

サイバーエージェント、ペニオクを宣伝する芸能人ブログへの関与を否定
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20121212_578434.html


よりにもよって全部アメブロってどんだけ偶然よ、と思うけれど、このあたりの調査は警察に頑張っていただくとして、ちょっと面白いのは読売新聞みたいなサイトでもペニーオークションを紹介していたりすることである。

ぺにーおーくしょん【ペニーオークション】(2010年8月20日)
http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20100820-OYT8T00413.htm


一応「くれぐれも熱くなりすぎず、予算をオーバーしないように注意しながら」と但し書きをつけてはいるものの、こんな、最初っから詐欺臭がプンプンするシステムを天下の読売新聞が紹介している点も興味深い。僕が上で紹介した「血を吐きながら続けるマラソンの給水所」というエントリーで、

このオークションが最も問題になるのは、主催者がサクラを配置した場合、参加者は絶対に落札できなくなるということだ。落札できなくても入札手数料は取られてしまうので、参加者はただただ手数料を取られるだけになる。では、そのサクラを排除できるのか、透明性を維持できるのかといえば、それは非常に難しい。国がやるとかなら話は別だが、一般企業で「うちは絶対にサクラを使っていません」ということを証明することは非常に難しい。というか、ほぼ不可能である。


と、その問題点を指摘したのが読売の記事の約5ヶ月後。もうちょっと早く書いておけば「読売新聞もアホだね」と馬鹿にできたのにちょっと残念である。それにしても、ネットの専門家がちょっと考えれば「これはおかしい」と考えつくようなシステムが、その後2年近くも存続していたということにまず驚く。とはいえ、今回のワールドオークションの件によって、ペニーオークションは大きなダメージを受けて、ネット上から淘汰されていくだろう。ここで考えなくてはならないのは、ペニーオークションではなく、それをきっかけとして再び日の目をみることになった「ステマ」(=ステルスマーケティング)である。

今回の一連のタレントによるステマは、ステマの中でもかなり筋の悪いもので、簡単にまとめれば「本当は落札が不可能であるにもかかわらず、ペニーオークションシステムを利用して非常に安価に希望の商品を落札したと虚偽の情報を発信し、加えてそのシステムの運用者から直接供与された当該商品の写真を掲載することによって、あたかもその情報が真実であると印象付け、閲覧者がそのシステムを利用する(=詐欺の被害に遭う)ように誘導した。その際、商品以外に30万円が支払われていた」ということだ。この中でステマとして問題となるのは、

1.情報が広告(=広告料が提供されている)であると明示されていないこと
2.システムを利用したというのが虚偽であること

の2点である。もちろん僕はこうした活動に対してネガティブな立ち位置だけど、じゃぁどうしたら良いのか、というのは難しい問題だ。一番良いのは、「ちゃんとした広告活動、正直な広告活動が、ステマのような不正な広告活動よりも高い効果をあげること」なので、まずは問題意識を持っている当事者たちが、ステマではない広告活動を展開するのが最初の一歩なんだと思う。早く、「ブログを使ったマーケティングなら、元木の経営しているライブログに任せておけば安心」となれば良いのだけどね(ステマじゃない)。

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