2013年01月28日

えびそば一幻(再評価)

「ラーメン屋絨毯爆撃」改訂シリーズ、今回は「一幻」である。現在の第二版に掲載されているデータは実は携帯で撮影した写真が使われており、あまりにも画質が悪いので、写真を撮り直しにいったのである。ついでなので、前回食べていないメニューを試してみたのだが、おかげで評価は一変した。以下、評価。

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名称:一幻
種類:北海道
場所:池袋
評価:8/AAC
2013.1.27
コメント:池袋東武のスパイスにあるラーメン漫遊記(だっけ?)に2012年の9月に入ったお店である。入れ替わりが激しい場所なので、いつまで営業しているかは不明。海老そばと言えば「縁や」がラーメン博物館のイベントで出品したのが印象的だったのだが、その後もいくつかのお店で同様の提案があって、今となってはそれほど珍しいわけでもない。海老の風味が売りのラーメン屋なので、店に入っただけで海老臭い。海老が嫌いだと拷問に近いレベルである。しかし、方向性は明確だ。

一見さんが困ってしまうのがこの店のオーダーシステム。まず、海老の風味をストレートに楽しむ「そのまま」と、とんこつをブレンドしたスープでバランスを楽しむ「あじわい」 から選ばなくてはならない。その上で味噌、塩、醤油から選ばなくてはならず、これだけで6種類のパターンが存在する。加えて、開店当初は存在しなかった細 麺が登場し、注文は困難を極める。

異例なことではあるが、評価に当たっては、代表的であると考えられるそのまま/味噌/太麺、そのまま/味噌/細麺、あじわい/塩/太麺の三種類を試してみた。結論から最初に書くなら、最もオススメのパターンは「あじわい/塩/太麺」である。

麺はデフォルトの太麺だと、角が立ったタイプの札幌ゴム麺である。縮れ具合は弱く、札幌系にしてはまっすぐな部類で、やや太めではあるけれど、麺硬めでの注文が無難かも知れない。一方で後発で導入された細麺は、やや細めでコシに心もとないところがある。太麺と比較して、見た目で大きな差異があるわけではないので、食感を重視するなら細麺での注文はオススメできない。

スープは店のコンセプトそのままにエビが前面に出たもの。「そのまま」だと、確かに海老の旨味が前面に出てくる。ただ、これはあまりにも直球過ぎて、ラーメンのスープとしてはバランスに欠けている。味噌で注文すると、海老と味噌の味がストレートに出てしまい、まるで海老の味噌スープである。海老が売りの店の味噌味なのだから当たり前だが、要すれば、麺を食べさせる性格のスープではないということだ。一方で、これが「あじわい」となると様相がかなり異なってくる。海老の強烈な風味を豚骨スープがマイルドに包み込んでいて、格段に質が高くなる。麺への絡みも良くなり、しっかりと「ラーメンのスープ」になっている。これなら「そのまま」なんてスープは表メニューに表記しなければ良いのに、と思うほどにレベルが異なる。この店に初めて行く人には「あじわい」をぜひオススメしたい。なお、スープは食べる前にしっかりと混ぜたほうが良い。

チャーシューは凡庸な普通の肉なので、わざわざトッピングする価値はない。

店名 えびそば一幻 東武池袋店
TEL 03-5985-4453
住所 東京都豊島区西池袋1-1-25 東武百貨店池袋店 レストラン街スパイス 12F
営業時間 11:00〜21:30(L.O)
定休日 不定休(東武百貨店池袋店に準ずる)


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この記事へのコメント
ラーメン評価、大変参考になります。
できれば、店名の次に、何のラーメンを食べたのか名前が入ると嬉しいんですが、今さら難しいですかね。
きちんとした店なら、メニューによって、麺の種類を変えたりして、当然に感想も変わってきますので。
と言っても、ここはボクのブログではありませんので、管理人さんにお任せします。
あくまでも一読者としての感想です。
Posted by B-CHAN at 2013年01月31日 12:22
> できれば、店名の次に、何のラーメンを食べたのか名前が入ると嬉しいんですが、今さら難しいですかね。

大変ごもっともなご指摘なので、今後は何を注文したか記載していきます。過去の投稿分についても、徐々に追記して行きたいと思います。ちなみに、基本的には「チャーシューメン」が多いです。

引き続き、よろしくお願いいたします。
Posted by buu* at 2013年01月31日 12:44