2013年02月15日

安倍総理のファースト・プライオリティ

安倍首相がお願いして、

賃上げ、直接要請=経済3団体トップに―安倍首相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130212-00000008-jij-pol

日経新聞が煽ったけれど、

アベノミクスの第2幕 給与増、首相からお願い
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51596580Q3A210C1TCR000/

笛吹けど踊らず。

春闘 大手企業の多くは賃上げに慎重
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130213/t10015492481000.html

まぁ、当たり前。このお願いを聞いた第一印象は「なんて筋が悪いんだ」というもの。政治家というのは企業を知らないのだろうか?安倍さんのお願いは、「景気を良くするから、とりあえず業績がアップしたら給料をあげてやってくれ」というものだけど、企業は「お願いする前にまずは景気を良くしろ。景気が良くなれば、黙っていても給料はあがる」と考える。仮に安倍さんのお願いを聞き入れて、景気が良くならなかったら、誰が責任をとるのか。安倍さんとすれば責任のとり方は「解散します」かも知れないし、「総辞職します」かも知れないし、「政治から引退します」かも知れないけれど、別に死刑になるわけじゃないし、一般人の感覚からすれば「政治生命」など、なくなっても痛くも痒くもない。そんなものは責任をとったうちにカウントされない。一方で企業は、会社が潰れれば、食事だって困るぐらいに生活に悪影響が出る。

企業にとって大事なポイントは、責任をどうとるのかなのだ。その姿勢が明確でなければ、いくら笛を吹いても無駄だと思う。安倍さんが景気回復に対して責任をとらないなら、それは民間に責任を押し付けているだけなんだから。「企業の皆さん、責任を引き受けて下さい」って、そりゃ、嫌だよね。政府の経済政策の失敗の尻拭いをなんでしなくちゃいけないのさ。

まともな会社の経営者なら、「責任」というのは全部自分が背負い込む覚悟がある。どこかのおかしな団体と契約を結んで、そのあとおかしな理屈でそれが不履行になっても、それはそんな相手との契約書にハンコを押したトップが悪い。言い訳なんて必要ないし、だから経営は簡単。「全部僕の責任です」で終了だから。でも、逆に言えば、背負いたくない責任は最初から背負わない。経営とはそういうもの。

ただ、じゃぁ日本の民間企業は偉い、そのまま突き進め、ということかと言えば、それも違う。日経ビジネスに良い記事があった。

日本の円安政策は危険な賭け
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20130206/243412/?rt=nocnt
世界の消費者は、たとえ円が大幅に下がったとしても、韓国サムスン電子の携帯機器をあきらめてソニーや東芝の製品に乗り換えることはないだろう。つまり日本の問題は、競争力のない通貨ではなく、製品に競争力がないということである。


この指摘のとおりだと思う。では、なぜ日本の製品から競争力がなくなってしまったのか。僕はその原因として企業の体質があると思っていて、それを改善するためには各種の労働関連の規制や慣例を廃止する必要があると思っている。安倍総理は無責任なお願いなんかしている暇があるなら、まずは雇用の流動化のための政策を検討すべきだと思う。

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