2013年02月19日

ゼロ・ダーク・サーティ

zerodarkthirty


冒頭からそこそこに緊張感があって、それが途切れない。ただ、最大の問題は「全世界が結論を知っている」ということである。それゆえに、緊張感は「ハート・ロッカー」を観ているときには及ばない。また、ほとんど遊びがない脚本なので、エンターテイメント性という意味では「アルゴ」にも及ばないと思う。

主人公が意外と活躍しない。観ていけばわかるが、活躍し、貢献するのは主として周囲の人間たちである。強いて言うならラストで活躍するが、それも印象的ではない。作品を通してCIAのグダグダっぷりが際立っていて、CIAの職員としての能力というよりはグダグダの組織の中で孤軍奮闘する若い女性、という感じだ。

また、当然だが、米国のプロパガンダ臭さもある。

ラストの襲撃シーンは見事だが、生体反応の見られない相手にとどめの銃弾を撃ち込むなど、観れば観るほど、戦闘ではなく処刑だった印象を強く受ける。このあたりは「事実をきちんと見せている」という点で評価できるけれど、監督の意図がどのあたりにあるのか、米国人がこの映像をどう受け取るのかは良くわからない。日本人的には、「へぇ、そうだったの」というぐらいの感想だと思う。

暗くて静かで長くてストーリー的にもあまり抑揚がなく、加えて全く馴染みのない固有名詞が大量に供給されるので、観ていて眠くなる。と、ドッカーン!!!となって目が覚める、というのの繰り返し。じゃぁお茶でも飲みながら、と思うのだが、160分もあって、トイレに行きたくなりそう。その点でちょっと辛い映画ではある。

ここまでの部分を我慢できるなら、十分に楽しめると思う。僕はそこそこ楽しめた。評価は☆2つ。

なお、ゼロダークサーティは深夜0時30分の意味とのこと。

以下、ネタバレ情報(閲覧は自己責任で)。劇中の事件についての一情報。

米国諜報史上に残るCIAの大失態
http://blogs.yahoo.co.jp/midway_naval_battle/13452861.html

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