2013年03月26日

王ろじ

伊勢丹のすぐ側の小路にある店で、以前から存在だけは知っていたのだけれど、「2,000円以下ではまともなとんかつ定食を食べることはできない」がモットーの私なので、ずっとスルーしてきていた。しかし、大正10年創業、とんかつ発祥の店という噂もあって、さすがに食べないわけにはいかない。注文したのはとんかつセット、1650円である。

13_03_26_2519


この店、とんかつは単品とこのセットの2つだけという潔いメニュー設定である。テーブルに出てきたとんかつを見て、あ、ヒレカツ?と思ったのだけれど、食べてみたらかなり脂を含んだロースだった。

13_03_26_2521


普通、ロースをこうやって棒状でカツにすると硬くなって食べにくいと思うのだけれど、隠し包丁が念入りに入っているのか、硬さは全く感じられない。また、肉に小さな穴が空いているので、楊枝などで穴を開けて、油が通りやすくしているのだと思う。かなり細か目でしっかりした衣だが、その手の衣にありがちな肉と乖離したものではなく、しっかりと肉と一体化したものだった。ちょっと残念だったのは肉自体に旨みが少なく、また、肉への下味もかなり控えめで、ソースを使わざるを得なかったことである。私は衣の質感が失われてしまうため、ほとんどのお店でソースは使わずに、そのままや、塩、辛子などで食べるのだが、この店でそれをやると、かなり物足りなく感じた。

豚汁は豚のベーコンで玉ねぎを炒め、それにしいたけと豆腐を加えて味噌で味付けしたもの。ベーコンから滲みでた脂でかなり脂っこく、ちょっと味がぼけた感じではあったけれど、素材の風味を楽しむことはできた。

ご飯やキャベツは標準的だった。

これで1,650円ならかなり健闘している部類だとは思うのだが、やはり3,000円前後の美味しいとんかつに比較するとちょっと見劣りがするのは間違いない。

店名 王ろじ (おうろじ)
TEL 03-3352-1037
住所 東京都新宿区新宿3-17-21
営業時間 11:00〜15:00 16:30〜20:30
定休日 水曜日(祝日の場合は翌日)

この記事へのトラックバックURL