2013年06月08日

たんたん亭(再評価)

浜田山のたんたん亭に行ってきた。この店は15年ぶりの再訪だが、前回の評価はこんな感じである。

8/AAC
98.3.29
トンコツ、トリガラブレンドに強めの和風だしの返しの醤油味スープ。西東京に多くみられる典型的な東京ラーメンである。スープはもうちょっとグルタミン酸イオンの味があるとさらに美味しくなる気がするのだが、それでも高品質。ただ、煮干し・鰹節のダシの強めのスープに慣れてない向きにはちょっと抵抗があるかも。A評価は若干甘めの気もするが、かといってBでは厳しすぎる気がする。麺はやや細めの縮れ麺。食べてる最中に若干心許なくなってくるが、それでもコシが楽しめるし、スープの絡みも良い。チャーシューは食紅で色をつけた昔ながらの支那そば風で、食べる場所によってはなかなか美味しいのだが、そうでない部分も少なくない。わざわざチャーシューメンを頼むほどのレベルではない。ちなみにエビワンタンがなかなか美味しいのだが、エビワンタンメンをオーダーすると、ワンタンに含まれる水分でスープがかなり薄まってしまい、スープの味を損ねる。こうした商品を提供するのであれば、返しを濃い目にするなどの工夫が必要であろう。初めて食べる人はもちろんだが、この店で本気でラーメンの味を楽しみたいと思うなら「支那そば」を注文すべき。別 皿でワンタンが頼めるのであれば良いのだが。

写真:http://www.netlaputa.ne.jp/~buu/pict/tantan.html


さて、今回の評価。

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名称:たんたん亭
種類:東京西部
場所:浜田山
注文:支那そば
評価:8/AAC
2013.6.7
コメント:スープはやや豚骨が強めの鶏ガラブレンドと思われる醤油味で、和風だしが効いている淡麗系東京西部タイプ。この手のスープの中では格段にレベルが高いと思う。以前はもうちょっと薄味だった記憶があるのだが、今のスープはきちんと味がある。それでいて、苦味などがなく、きちんと下処理がなされていることを感じさせられる。

麺は細めのほぼストレートで、コシ、スープの絡みともに良好である。余計な雑味が感じられず、刺激臭なども全くない。以前は若干縮れた麺だったのだが、15年の間に変更があったのだろう。スープと同様、麺の質も非常に高いと思う。

問題があるとすればチャーシューで、もうちょっと脂が乗っていたら美味しそうなのだが、ややぱさついているのが残念である。わざわざトッピングするほどのものではない。

店主が代替わりしたという噂だが、ラーメン自体は昔と同じく、レベルの高いものだった。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」とは方丈記の書き出しだが、老舗のラーメンは絶えずして、しかももとのラーメンにあらず」という感じで、時代の流れにあわせてしっかりと進化していて、しかも、昔の良さを踏襲しているところが素晴らしい。荻窪の春木屋と並んで、杉並区を代表する店である。

店名 たんたん亭 本店 (たんたんてい)
TEL 03-3329-4061
住所 東京都杉並区浜田山3-31-4
営業時間 11:00〜20:30
定休日 火曜日(祝日は営業)

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